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ある龍の物語  作者: まっこ
第2章 臥龍
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16 回復

 朝、サーシャを迎えに行くと、「はやく、もりのいえにいこっ」とせがまれた。

 サーシャはヴィーヴルの手を取り走り始めたのだが、ヴィーヴルはサーシャを止めて、「こうすれば良いのじゃ」と言いながら瞬間移動を発動した。


 そうして、森の家の前へと移動してきたサーシャは、家の中へと駆けこもうとした。

 それを再びヴィーヴルが止める。


「いきなり入って行ったら、イノシシの子供が吃驚するのじゃ。

 ゆっくり入って行くのじゃ」


「そうだね」


 サーシャはゆっくりと入り口を開けて、中の様子を見た。

 部屋の隅に作られた檻の中のイノシシの子供は、横になっている。


「ヴィーヴルちゃん、だいじょうぶかな?」


 同じように、ヴィーヴルも覗き見る。


「近づいてみないと、良く分からないのじゃ……」


「じゃあ、いっしょにいこ」


 ヴィーヴルとサーシャは手を繋ぎなおして、物音を立てないように家の中へと入り、柵の方へと近づく。

 そして、息を合わせるかのように、2人同時に地面へと腰を下ろす。


 柵の中のイノシシの子供は動かない。

 だが、僅かながら身体全体が上下している。

 呼吸はしているようなので、眠っているだけなのだろう。


「寝ている様なのじゃ」


「よかった~」


 昨日、柵の中へと入れた水と食料を見る。

 器に入っている水の量は、変わっていないように見える。

 食料の方はと見ると、木の実が1つ無くなっている。

 周りを見回しても、近くに転がっているわけではなさそうだった。


「サーシャちゃん、木の実が1つ無くなっているのじゃ。

 きっと、食べたに違いないのじゃ」


「ほんと? じゃあ、もうだいじょうぶなの?」


「間違いなく……とは言えんのじゃ。

 でも、良い方向へと向かっているのは間違いないのじゃ」


「よかった~」


 ヴィーヴルは無くなった木の実をストレージから取り出して、柵の中へ入れた。

 水の方は十分な量が残っている様だったので、そのままにしておいた。


「今はこのまま寝かせておいた方が良いのじゃ。

 後でまた見に来るのじゃ」


「うん、じゃあ、このこのたべものをさがしにいこ」


「そうするのじゃ」


 ヴィーヴルとサーシャは、森の中へ入って木の実を探し始めた。

 勿論、生体感知を最大にして……


 帰ってくると、今度はイノシシの子供も起きて水を飲んでいた。

 今回は、明らかに水量が減っていたので、水魔法で器の水を増やした。


 木の実は減っていなかったが、水を飲み終えた後に木の実を食べ始めたので、イノシシの子供が木の実を食べ終えた時に追加の木のみを置いてやった。


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