11 新たな魔道具の作成(6)
2人は絵本を読んでいた。
既に1度は読んだものではあるが、再び読み返していた。
2人の絵本を読むペースが速すぎて、サーシャの手持ちの絵本はもう既にすべて読み終わっていた。
それでも、文字の勉強を兼ねて何度も読み直すこととしていた。
暫く読んでいて、シーソーで遊ぶ場面が描かれていた。
「サーシャちゃん、これはどんな遊びなのじゃ?」
「これはね、かたっぽがさがるとはんたいがわがあがるんだよ」
「ふ~ん、面白いのじゃ?」
「う~ん、サーシャはブランコのほうがすきだな~」
どうやら、サーシャもシーソーはあまりお好みでは無い様だ。
シーソーは1人では遊べない。
ヴィーヴルが来るまではサーシャ1人だったことを考えると、致し方ないのかも知れない。
「そうなのじゃ……ブランコってどんな物なのじゃ?」
「ブランコはねぇ……たしか、あのえほんにあったとおもうけど……」
サーシャは絵本の山から目当ての絵本を探し始めた。
(片方が下がると、反対側が上がるのじゃ……)
ヴィーヴルは絵本の中のシーソーを見つめている。
「ヴィーヴルちゃん、あったよ~」
サーシャはブランコが描かれている絵本をヴィーヴルの前に差し出し、ブランコを指さしていた。
「あ~、これがそうなのじゃ……」
そう言いながらも、ヴィーヴルの意識は他の所へと向いていた。
(今作っている魔道具に使えないのじゃ?)
「サーシャちゃん、シーソーってどういう風に作るのか分かるのじゃ?」
「シーソー? ちょっと待ってね」
木の棒と木の板を持ってきて、棒を横に置いて板を上に置いた。
「ヴィーヴルちゃんは、そっちがわをおしてみて」
ヴィーヴルは言われた側を押してみた。
「そして、サーシャがこっちがわをおすと、そっちがあがるんだよ」
サーシャが反対側を押すと、ヴィーヴルの側が上がる。
「そして、サーシャがおすのをやめると……」
サーシャの側が上がり、ヴィーヴルの側は下がった。
「これをなんかいもくりかえして、あそぶんだよ」
「面白さが分からないのじゃ」
「サーシャもそうおもうんだよね~」
(面白さは分からないのじゃ。
しかし、魔道具には使えそうなのじゃ)
「ヴィーヴルちゃん、ブランコつくれないかな?」
「ブランコをじゃ? 作り方を教えてくれれば作れるかもしれないのじゃ」
2人はブランコを作ろうと画策してみたのだが、縄を用意することが出来ず一時保留することとなった。
サーシャには、網の作り方に続いて縄の入手について父親に聞くというミッションが追加された。




