10 新たな魔道具の作成(5)
(どうやって、魔法の切り替えを出来る様にするのか? なのじゃ……)
魔道具から魔法を発動させるには、予め決められた言葉や動作により、魔力を元として魔法を発動させられる。
また、その魔法を止めるのも予め決めておけば良いだけだ。
(なるべく簡単な方が良いのじゃ)
作った魔道具は、サーシャに片方を渡して使う予定だから、なるべく簡単なものにしたい。
(そうじゃ、何かが綺麗な石にぶつかったら発動して、もう一度ぶつかったら魔法が止まるようにするのじゃ)
箱に棒を挿し、その棒を押すと棒が石に当たって魔法が発動する。
魔法を止める時には、再び棒を押せば棒が石に当たって止まる。
こうすれば、サーシャにも問題なく使えるだろう。
(早速、作ってみるのじゃ)
蓋に穴を開け、棒を差し込めるようにする。
棒の先には魔力の籠められた石を置く予定だが、今はまずその辺に落ちていた石を入れておく。
(上手く動くと良いのじゃ……)
蓋の上に出ている棒を押してみる……が、押しても全く動かない。
下に置いてある石の上に棒が乗っかっており、棒を押すことが出来ない状態だった。
それならばと、棒を摘み上げて離す。
すると、棒は下の石へ刺激を与える。
(こうすれば良いのじゃ。
押すのではなく、持ち上げて離すこととすれば良いのじゃ)
ヴィーヴルは何度か試していた。
一見、問題が無い様に思えたが、何度か試している内にある問題点に気が付いた。
(あまり高い所から離すと、何回も棒が当たってしまうのじゃ……)
簡単なものとする事を考えるのならば、出来る限り誤動作をしないようにしておきたい。
(う~む、どうすれば良いのじゃ……)
棒を押すと言うことは、下へと棒を押し込むことになる。
押している棒を離したら、棒が上に上がってくれば良い。
(離せば上がってくる……そんなこと、出来るのじゃ?)
いつの間にか夜が明けていた。
いつも通り、サーシャを迎えにサーシャの家まで瞬間移動で移動する。
「おはよ~、ヴィーヴルちゃん」
「おはようなのじゃ」
「どうしたの? げんき、ないようだけど?」
「ちょっと、魔道具の事で考えているのじゃ」
「そうなんだ……わたしがてつだえることはある?」
「大丈夫なのじゃ。
さぁ、今日は何をして遊ぶのじゃ?」
「そう? なら、きょうはえほんでもよもっか」
「分かったのじゃ」
サーシャは家の中から数冊の絵本を持って帰って来た。
そして、2人で森の家へと歩いて行った。




