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ある龍の物語  作者: まっこ
第1章 誕生
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05 魔法教育(3)

(こちらに向かってきている生体反応がある……動物ではないようだけど……)


「お母さん、次は何をしたら良いの?」


 ヴィーヴルは屈託のない笑顔で、雌の龍に向かって聞いてきた。


(そうね……この子にも生体感知の魔法を教えておかないと……)


「ヴィーヴル、今、こちらに何か向かって来ている様なの。

 とりあえず隠れて、それから向かって来ているものを感知できるようになる練習をしましょうか」


「何で隠れるの?」


「私達を捕まえに来たのかも知れないからよ」


「うん、分かった」


「じゃあ、まずは隠れましょう。

 そこの木の上に行くわよ」


「は~い」


 最初の頃に教えられた飛行魔法を使い、木の上へと移動する。

 そして、枝が密集している後ろへと隠れる。


「隠れる時はこうやって、上の方に行くと良いわ。

 多くの生き物は、自分より上の方をあまり探そうとしないの」と雌の龍がヴィーヴルに囁いた。


「ふ~ん」


「じゃあ、次は生体感知の方法を教えるわね。

 ヴィーヴルはもう、魔法の目印は探せるわよね?」


「うん、出来るよ」


「じゃあ、今度は、あそこに居る鳥を魔力で探せるかしら?」


「やってみる」


 ヴィーヴルは鳥へ向けて魔力を飛ばす。

 多量の魔力を受けた鳥は、どこかへと飛んで行ってしまった。


「出来たよ」


「そうね、上手くできていたね。

 でも鳥は飛んで行ってしまったわ……追い払うだけなら良いかも知れないけど、相手に分からないようにするためには、もっと少ない魔力で感知できるようにしないといけないの」


「どれくらい?」


「これくらいかしら」


 ヴィーヴルはすぐ傍に居るのに、注目をしていなければ分からない程の僅かな魔力を感じた。


「少なければ少ない程、相手には分からなくなるから良いわ。

 ヴィーヴルもやってみなさい」


 ヴィーヴルは出来る限り魔力を絞って放出する。

 すると、先ほど鳥が居たところに虫が居るのが分かった。


「あ、あそこに虫がいる」


「そうね、良くできたわね。

 今ぐらいなら、見つからないと思うけど、少なくすればするほど分かりにくくなるわ。

 じゃあ、今度はさっきお母さんが言ったこちらに来ているものを探してごらんなさい」


「何処から、こっちに来ているか分からないよ」


「そういう時は、自分を丸の真ん中って考えて、全部の方向に向けて魔力を出してみるのよ」


「う~ん……こんな感じ?」


 ヴィーヴルは自分を中心とした円を描くような感じで、魔力を放出してみる。


「あっちの方に、ちょっと大きなものがあるみたいだけど、これの事?」


「そうね……続けて探ってみなさい」


「は~い」


 ヴィーヴルは継続して魔力を放出し、そのものの感知を続けた。


「あ、少しづつだけど、こっち側に動いてきている」


「はい、良くできました。

 続けて感知すると、そのものがどちらへ動いているか分かるでしょ?」


「うん」


「ずっと感知し続けると、疲れちゃうし魔力が足りなくなるかもしれないから、気を付けるのよ」


「分かったぁ」


 その会話中も、相手は此方へと少しづつではあるが近づいてきていた。


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