07 新たな魔道具の作成(2)
(何故、魔力が回復するのじゃ?)
魔力を使わなければ、勝手に魔力は回復する。
ただ、魔道具では魔力は勝手に回復することは無い。
では、違いは何なのか? ヴィーヴルは生きているが、魔道具は生きていない。
生きていれば、魔力は勝手に回復するのか? ヴィーヴルは魔法が使えるが、サーシャは使えない。
でも、龍の雌が旅立つ前に、魔法陣を組むことが出来ればサーシャにも魔法が使えると言っていた。
魔法が使えるということは、魔法陣があれば魔力を集めることが出来るという事だ。
(妾の中に魔法陣がある様には思えないのじゃ)
ヴィーヴルの身体の中に魔法陣があれば、それを感じることが出来るだろうし、魔法陣を構築することも出来るだろう。
だが、ヴィーヴルが魔法陣を感じたことは無いし、魔法陣を構築することが出来ない。
(でも、妾でも魔力を集められるということは、魔力は妾の中にある訳ではないはずなのじゃ)
では、魔力は何処にあるのか?
(分からないのじゃ……)
ヴィーヴルが魔力が何処に存在するのかを知るのは、まだまだ後の話である。
(でも、妾の中の何かが魔力を集める力があるのじゃ。
それは、何なのじゃ?)
自身から剥がれ落ちた古い鱗を眺める。
魔力が残っている……鱗の魔力を使って魔法を発動させる。
鱗に残されていた魔力は全て無くなり、魔力が回復する様子はない。
この事から分かるのは、鱗に魔力を蓄える力はあるが魔力を集める力はないという事だ。
(爪はどうじゃ?)
爪も鱗と同じ結果だった。
(鱗も違う、爪も違うのじゃ……もっと、身体の中にあるのかも知れないのじゃ……)
後は、血、骨、内臓、頭の中……内臓や頭の中にその力があるのならば、ヴィーヴルにはどうすることも出来ない。
例え、分かったとしても利用することは難しいだろう。
骨ならば利用することは出来るだろうが、都度、痛い思いをするのは避けたいところだし、数には限りがある。
再生しないこともないが、長い期間が必要となるだろう。
そうなると、今すぐにでも試すことが出来るのは血しか残っていない。
ヴィーヴルは指先を切って、自身の血を違う方の手の指先に掬い取った。
血の中の魔力は直ぐに殆どなくなったが、全く無くなると言うことはなかった。
(これは、どういうことなのじゃ?)
ヴィーヴルは、調査対象を自身の血に絞り込んだ。




