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ある龍の物語  作者: まっこ
第2章 臥龍
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04 網作成検討会

 食事を終えて水浴びから帰ってきた後、2人はサーシャの家へと移動した。

 何としてでも網を作りたいから……


「ヴィーヴルちゃん、わかりそうなのあった?」


「いいや、無いのじゃ。

 どれもこれも、線が沢山書かれているだけなのじゃ」


 網を作ると言っても、手本となる物が無ければ雲を掴むような話だ。

 2人に与えられた手掛かりは、絵本に描かれていた網しかない。


「うちのなかに、あみがあればよかったんだけどね……」


「無い物はどうしようもないのじゃ」


「なにでできているのかも、わからないもんね~」


「大きく描かれているものがあれば分かったかも知れんのじゃ」


 今の2人に必要な情報は、『魚を捕まえる為には網を使う』ことではなく『網はどうやって作れるのか?』だ。

 絵本に描かれるのは、せいぜい『どんな道具を使ったか?』であり、『道具の作り方』なぞは載っていることは無い。

 道具はあるものとして物語は描かれているのだから……


 2人は諦めずに、絵本を隅々まで食い入るように見る。

 網を作るための手掛かりとなる物が描かれていないかを探す。


「う~ん、おとうさんならあみのつくりかたをしっているかな?」


「聞いてみて欲しいのじゃ。

 同時に、何で出来ているのかも聞いて欲しいのじゃ」


「わかった~。

 こんどかえってきたときに、きいておくね」


「お願いするのじゃ。

 問題は、その時に何で出来ているのかが分かっても、妾達には手に入れられない物だった時にどうするか? なのじゃ」


「そっか~、そうだね」


 作り方が分かっても素材を手に入らないのでは、作ることは出来ない。

 子供で、しかも森の奥に住んでいる現状では、手に入るものなど高が知れている。

 例え素材が分かったとしても、手に入る可能性より手に入れられない可能性の方が高いのは火を見るより明らかだ。


「かわりに、つかえるものがあればいいけどね~」


「それも、サーシャちゃんのお父さんに聞いておいて欲しいのじゃ」


「わかった~」


 ここで、2人の網を作る計画は一時中断となった。

 あとはサーシャの聞き込み結果次第と行った所だ。


 気が付けば、すっかり日も暮れて夕食を作り摂った後、ヴィーヴルは瞬間移動で洞窟へと帰った。


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