27 扉を作る(2)
「あとは、サーシャの家の様に開け閉めするにはどうすれば良いのかなのじゃ」
「また、とびらをかんさつしてみよ~」
「それが一番なのじゃ」
サーシャの家の入り口前に戻り、再び扉の観察を始めた。
少しして、ヴィーヴルが声を上げる。
「サーシャ、ここを見るのじゃ。
此処が動いて、扉も動くようになっておるのじゃ」
ヴィーヴルは蝶番を指差し、サーシャと共に観察した。
「これは、どうやってつくればいいんだろ?」
「同じ形の物を、魔法で作ってみるのじゃ」
ヴィーヴルはそう言うと、土魔法で蝶番の形をしたものを作り出した。
「これでどうじゃ?」
ヴィーヴルは得意満面の表情を浮かべながら、サーシャに出来上がったものを渡す。
「すごい、ヴィーヴルちゃん。
あとは、これとさっきつくったものにくっつければ……って、ヴぃーヴるちゃん、これ、うごかないよ?」
「え? そうなのじゃ?」
サーシャから作った物を受け取り、動かそうとするが全く動かない。
「形だけ真似ても、ダメな様なのじゃ」
「う~ん、どうすればいいのかなぁ?」
「……」
2人は扉の蝶番を眺めながら考え込んでいた。
蝶番と同じものを土魔法で作ることは出来るけど、動かなければ使い物にはならない。
「そうじゃ、こうすれば扉を動かせるのじゃ」
そう言うと、ヴィーヴルは作った板の横に細長い棒を括り付けた。
「ヴィーヴルちゃん、どうするの?」
「此処を押さえておけば、扉は動くのじゃ。
試しに、サーシャちゃん、そこを押してみるのじゃ」
「こう?」
サーシャは扉の片側を押してみた。
すると、扉は横に付けられた棒を中心にして扉が回り始め、ヴィーヴルにぶつかった。
「どうじゃ? これを入り口の前に置けば良いのじゃ」
「ヴィーヴルちゃん、やったね」
ヴィーヴルとサーシャは扉を持って、森の家へと向かった。
そして、入り口の前に扉を置いた。
入り口の横に小さな穴を開け、棒を差し入れた。
「サーシャちゃん、上を土魔法で押さえるから、棒の真ん中を持って立てるのじゃ」
「わかった~」
サーシャはヴィーヴルに言われた通りに、棒の真ん中を持った。
棒の上には、扉を止めておく部分が土魔法により作られた。
「サーシャちゃん、もう良いのじゃ。
これでどうじゃ?」
「うん、いいとおもうよ~」
サーシャは扉を開け閉めして、扉の動きを確認していた。
「でも、このままだとすぐにあいちゃうね~」
「居ない時は、扉の前にちょっと大きめの石を置いておけば、開かないのじゃ」
「そうだね~。
じゃあ、いしをさがそっか」
ヴィーヴルとサーシャは、居ない時に扉の前に置く石を探し始めた。




