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ある龍の物語  作者: まっこ
第1章 誕生
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25 お宝の隠し場所

「ヴィーヴルちゃん、どこにかくせばいいとおもう?」


「ん~……分からんのじゃ」


「サーシャもおうちにはかくしておけるところはないし……」


 2人は、洞窟内で見つけたものの隠し場所について悩んでいた。


「おうちにもっていったら、おとうさんにみつかるかもしれないし……」


「かと言って、この洞窟の中に隠していたのでは、意味が無いのじゃ」


 龍の雌に言われた言葉……『他人に見つかってはいけない』

 この言葉で2人は、絵本に描かれていた海賊の宝物と思いを重ねた。

 本物の海賊には遠く及ばないだろうが、物を他人に分からないように隠すことの真似事をしてみたくなったのであろう。


「土の中に埋めたら、好きな時に見に行けないのじゃ」


「よごれちゃうからダメだよ。

 せっかく、こんなにきれいなんだし……」


「う~ん、困ったのじゃ」


 ヴィーヴルは母親の真似をして。顎を摘みながら考える格好をしている。

 その格好をすることにも気を取られており、実際には半分ぐらいしか隠し場所については思考していない。


「いいほうほう、いいほうほう……」


 対するサーシャの方は真剣に考えてはいるようだが、解決案を思いつくまでには至っていない様だった。


「う~ん……お母さんに聞いてみるのじゃ?」


 困った時の母親頼みを発動させようとするヴィーヴル。


「だめよ。

 そんなことしたら、おばちゃんにもわかっちゃうじゃない。

 わたしとヴィーヴルちゃんだけの、ひみつのかくしばしょにするんだから」


「そうなのじゃ……う~ん、でも、良い方法は思いつかないのじゃ……」


 今度はヴィーヴルも真剣に考え始めた。


「そうじゃ、森の家の中に隠すのじゃ」


「もりのいえのなか?」


「そうなのじゃ。

 あそこなら、サーシャちゃんのお父さんも行かないのじゃ。

 お母さんも中には入って来ないのじゃ」


「でも、たからものをおいているところのいりぐちが、あけっぱなしなのはよくないよね?」


「それは……そうなのじゃ……じゃあ、入り口に何か扉を付ければ良いのじゃ」


「でも、わたしたちだけじゃなにもつくれないよ?」


「とにかくやってみるのじゃ。

 やる前から出来ないって諦めたら、何もできないのじゃ」


「……そうだね、やるだけやってみよ。

 それでもできなかったら、おばちゃんやおとうさんにたすけてもらお」


「そうするのじゃ。

 じゃあ、明日から森の家で扉を作るのじゃ」


「がんばろうね、ヴぃーヴるちゃん」


「頑張るのじゃ」


 明日からやる事が決まった。


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