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ある龍の物語  作者: まっこ
第1章 誕生
24/344

24 壁を壊す(2)

「魔力そのものだとすぐに消えてなくなるけど、魔力を何かの物に変えると長くその状態のままでいることが出来るの。

 そして、込められた魔力が多ければ多い程、強くなるのよ」


 今度は指先に土魔法で小石を作り出した。

 込められた魔力は、先程の塊と同じくらいだ。

 先ほどと同じように魔法で作った小石を壁へとぶつけると、魔力の塊をぶつけた時よりも大きく壁が壊れた。


「さぁヴィーヴル、やってご覧なさい」


「分かったのじゃ」


 ヴィーヴルは龍の雌と同じように、小さな小石を作り出し、壁へとぶつけた。


「ヴィーヴルは、魔力の塊をぶつけて練習しましょうね。

 そして、少しずつ魔力の塊を大きくしてね」


「分かったのじゃ」


 ヴィーヴルは言われた通りに魔力の塊を少しずつ大きくしていった。

 塊が大きくなれば壊れる範囲も大きくなる筈である。

 初めの頃と比べて、壊れる面積は広がった様なのだが、壊れる深さは徐々に浅くなり、3回ほど繰り返した時には壁が壊れなかった。


「あれ、どうしてなのじゃ?」


「塊を大きくしても小さい時と同じだけの魔力しか注ぎ込んでいないからよ。

 大きくしたら注ぎ込む魔力の量も多くしてあげないといけないの。

 大きさが2倍になったら、注ぎ込む魔力の量も2倍必要よ」


「分かったのじゃ」


 その後、ヴィーヴルが何度か魔法を壁へと向け放ち、下に落ちた壁のかけらの中から複数の光るものを見つけることが出来た。

 どうやら、表面に見えていた物とは別の物が中からも落ちてきたようだった。


「ヴィーヴルちゃん、いっぱいあるよ」


「2人で集めるのじゃ」


 ヴィーヴルとサーシャは、瓦礫の中から光るものを拾い集めた。

 そこには、水晶だけではなく、ミスリルやオリハルコンまであった。


「ヴィーヴル、サーシャちゃん、ここで拾ったものは他の人に見せたらダメよ」


「「どうして」なのじゃ?」


「これを見たら、2人が危なくなっちゃうの。

 これは、どれも他の人も欲しくてたまらない物なのよ」


「そうなんだ」

「そうなのじゃ」


「サーシャちゃんのお父さんにも見せちゃダメよ」


「わかった~」

「分かったのじゃ」


「おばちゃん、あつめても、かくしておけばいいよね?」


「えぇ、好きなだけ集めても良いわよ。

 この洞窟には、まだまだ一杯あるみたいだから」


「ヴィーヴルちゃん、こんどはたからさがしをしよ~よ」


「分かったのじゃ。

 光るものをたくさん集めるのじゃ」


「ヴィーヴル、あんまり大きく壁を壊すと、上から岩とかが崩れて来るから少しずつ壊していくのよ」


「分かったのじゃ、お母さん、ありがとうなのじゃ」


「おばちゃん、ありがと~」


「じゃあ、また2人で探検してらっしゃい」


「は~い」

「はいなのじゃ」


 ヴィーヴルとサーシャは、再び洞窟の奥へとゆっくり歩を進めた。

 龍の雌はそれを見送ると、広場の方へと帰って行った。


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