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ある龍の物語  作者: まっこ
第1章 誕生
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(今日も見つからない……急がないと……)


 今日もヴィーヴルとサーシャが森の家へ出掛けたのを見送った後、山沿いを飛んで洞窟に入ったり出たりを繰り返していた。

 ここ数日に渡って探し続けていたため、ヴィーヴル達が遊んでいる場所とは遠く離れている。

 それでも、帰る時は瞬間移動の魔法を使えば一瞬で帰ることが出来るので、どれだけ離れようと何の問題もない。


 雌の龍は暫く飛び続け、ある洞窟を見つけた。


 特別な感情もなく、今までと同じように確認をするために生体感知をしながら洞窟の中へと入って行く。

 

(生体反応はなさそうね……)


 洞窟の入り口は雌の龍が今のままで入れる程度の大きさだったが、少し歩くと大きな広場の様な空洞があった。

 脇にはさらに奥へと続く穴があり、そちらへ進んでみると暫く歩いた先は行き止まりとなっていた。


 洞窟の岩肌には、水晶の他にもオリハルコンやミスリルの鉱石も見られる。


(これだけの資源が残っているということは、此処はまだ手付かずの様ね……)


 行き止まりから引き返し、再び広場へと帰って来た。


 広場の中央へと立ち、改めてその大きさを確認する。


(この位の大きさがあれば、ヴィーヴルが大きくなっても問題ないわね)


 洞窟内には生物は居ない、かつ、人の手が及んでいない。

 ヴィーヴルが成長した後に龍の大きさに戻っても、壊してしまわないだろう程度の大きさの空洞。

 多分、これ以上のものは無いかも知れないと考えた雌の龍は、入り口に結界を張った。


(これで、暫くの間は何も入ってこられないでしょう)


 龍の雌は、飛行魔法で大空へと飛び上がった。


(街は……見当たらないわね)


 見える範囲に拓けた場所が殆どないことを確認すると、再び地上へと降り立った。


(此処に目印を置いておいてっと……後はヴィーヴルを此処に連れて来るだけかしら)


 龍の雌は瞬間移動でヴィーヴル達が遊んでいるであろう、森の家へと移動した。


「あ、お母さんなのじゃ」

「おばちゃん、きょうははやくない?」


「今日はちょっと早く来ただけだから、まだ遊んでいて良いわよ。

 それと、明日はちょっと遠くまでお出掛けするつもりだから、一緒に行きましょうね」


「「どこにいくの」じゃ?」


「おばちゃんとヴィーヴルの新しいお家よ」


「え? おばちゃんとヴィーヴルちゃん、おひっこしするの?」


「そのつもりよ」


「やだやだ、ヴィーヴルちゃんとわかれたくない」


「大丈夫よ、またいつでも此処に遊びに来られるわよ」


「ほんと?」


「えぇ、魔法で直ぐに来られるから」


「わたしも、ヴィーヴルちゃんのおうちにあそびにいってもいいの?」


「えぇ、良いわよ」


「やった~、それならいいよ~」


「サーシャちゃん、ありがとうね」


 ふと見上げると、空は赤く染まっていた。


「さぁ、今日はもう帰りましょうか」


「はいなのじゃ」

「うん」


 龍の雌はヴィーヴルとサーシャの手を取り、ヴィーヴルの作った家へと帰って行った。


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