表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある龍の物語  作者: まっこ
第1章 誕生
13/344

13 友達との水遊び

「ヴィーヴル、サーシャちゃん、川へ行って水浴びをしましょうか」


「ほんと、やった~」


「やった~、なのじゃ」


 両手に子供の手を引いてなので、それ程早くは移動できない。

 そうなると、動物や魔物と出会う確率は高くなってしまう。

 ヴィーヴルだけならば守るのは容易だが、サーシャもとなると話は別だ、万が一と言うこともある。

 それならば、出会さない方が賢明だろう。


 雌の龍は魔力を多めに込めて、周りへ発散する。

 こうすれば、魔力に中てられた動物や魔物は逃げて行ってしまう。

 動物や魔物たちは『自分より強い』ものへと、無駄には挑戦したりしないからだ。


 そうして、雌の龍は2人を連れて森の外れにある川まで、何事もなくやって来ることが出来た。


「かわだ~」


「うん、そうなのじゃ」


「おばちゃん、はいってい~い?」


「川に入る前に、この位の大きさの石を沢山、ここまで持ってきてもらえるかしら?」


 足元にあった握りこぶし程の大きさを拾い上げて、ヴィーヴルとサーシャに伝えた。


「いいよ~」


「ヴィーヴルも、魔法で集めてはダメよ。

 ちゃんと自分で集めてきてね」


「分かったのじゃ」


「私はちょっと森の中に入って、焚き木になりそうなものを集めて来るからね」


「は~い、いってらっしゃ~い」


「いってらっしゃいなのじゃ」


 雌の龍は森の中へと姿を消した。


「じゃあヴィーヴルちゃん、どっちがおおくあつめられるかきょうそうね」


「負けないのじゃ」


 ヴィーヴルとサーシャは、先ほど雌の龍が見せた大きさぐらいの石を拾い集めて、元の場所にそれぞれの石の山を築き上げていった。

 始めは少し盛り上がった程度の山だったが、次第に石の山は大きくなっていき、雌の龍が焚き木を集めて帰ってきた頃には、ひざ下位までの山となっていた。


「2人とも、沢山集めたわね。

 良くできました」


 2人は少し息が弾んでいたものの、雌の龍に褒められたことによって満面の笑みを浮かべた。


「さぁ、水浴びに行って良いわよ。

 服を脱いで行ってらっしゃい」


「やった~、ヴィーヴルちゃん、いこ~」


 サーシャは服を脱ぎ捨てて、すぐに裸になった。


「ヴィーヴルもサーシャちゃんと同じような感じになるように、変化魔法を使いなさい。

 こんな風にね」とヴィーヴルに小声で伝え、雌の龍も魔法で裸に化けた。


「うん、分かったのじゃ」


 ヴィーヴルは変化の魔法により、裸に化けた。


「ヴィーヴルちゃん、はやく~」


 待ちきれなかったサーシャは、一足先に川に入ってヴィーヴルを呼んでいた。


「分かったのじゃ。

 今、行くのじゃ」


 サーシャの呼びかけにヴィーヴルも答えて、川へと駆けだしていった。


「あまり深い所に行っちゃダメよ」


「は~い」

「はいなのじゃ」


 龍の雌は返事を聞くと、ヴィーヴル達が集めた石を組んで竃を作り火を熾した。

 水遊びで冷え切った子供達の身体を温めるために……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ