表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨の音とクローバー  作者: ひな月よつ葉
序章 2人の夜明け 編
9/17

第9話 事件解決

written:ひな月雨音

挿絵(By みてみん)




「や、やめろ! 来るなっ! 来るなぁぁぁ!」



 男はひな月の能力【永遠迷宮ラビリンス】から解放されると、その場に膝から崩れ落ちてしまった。


 ザッザッザッ──


 近づく足音──



「全員動くな!」



 狭い路地裏に数人の警察官が駆け込んできた。



「電話をしたのは私です。そこに座っている男が、このバッグを盗んで、ここに逃げ込んだんです」



 よつ葉ちゃんが気を利かせて、先に電話してくれていたらしい。



「ん? こ、こいつ! 先輩! こいつ指名手配中の……ほら、この男ですよ!」



 後輩警察官の一人が、ポケットの中から四つ折りになった紙を開いて、先輩に見せている。



「お二人とも、お怪我はありませんか?」



 近くにいた三人目の女性警察官が、声を掛けてきた。



「……そ、その女。銃を……持ってるぞ! 銃だぞっ! はははははっ!」



 男の一言に、一応確認をと、女性警察官がひな月の身体をポンポンと叩きながら調べ始めた。


 しかしというか、案の定というか、無言で首を横に振る女性警察官──



「……そんな! よく調べろ! そいつが俺を撃って……」


「銃声の通報は無いし、お前はどこを撃たれたって?」



 男は自分の身体をペタペタと触ると、どこからも出血していないことを確認した。



「何だ!? どうなってやがる! おい貴様っ! 俺にいったい何をしやがった!」



 声を荒げる男を見ながら、呆れた表情をした警察官が一言……。



「どうやら薬物の検査も必要なようだな。ほら行くぞ。立て!」


「あとは私達にお任せください。後程、お話を伺わせて頂きに参りますので、ご協力よろしくお願いします」



 最後の最後まで大声で喚き散らしながら、男はパトカーに乗せられて行った。



「……はぁ。で、よつ葉ちゃん? さっきのはいったい何かなぁ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ