表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
See you again  作者: 田村ケンタッキー
瞬間移動能力者 永谷瞬の虚勢

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/385

スケアリー・モンスター5

 連絡先を交換し、学校へ戻る最中。


「名前、決めなくちゃ」


 そう言い出したのが瑠璃だった。


「グループ名?」

「そう、グループ名」

「いるかな……」

「いる! 今後の活動に絶対必要!」

「そんなことより、大丈夫なの? いろんな人と会うってことはたくさん会話するんだよ」


 初対面の人間との会話は苦手だ。極度に上がってしまう。


「そだよね……自他共認定の陰キャラだからね……」

「話し方から変えてみるとかしてみたら? もっと明るくてとっつきやすいような……」

「あ、それ、いっすねー、こーみやん♪」

「うわぁ、チャラいしウザくなった」

「それは言わないで欲しいっすー。とりあえず、これから無期限のお試し期間っす」


 参考までに言うと一週間ほどでこの口調が癖になり、抜けなくなる。


「会話術より名前っす」

「そうだね、名前……超能力同盟?」

「普通……っす」

「今口調忘れてでしょ」

「漢字はダメっす、カタカナにしましょっす」

「というか、ボスを交えて決めたほうがいいんじゃないかなぁ」

「草案っす。後でボスに決めてもらうっす」

「カタカナ……英語か……」

「そうだ、スケアリーモンスター教ってなんてどうっすか」

「覚えたての英語使うの止めない? それと怪しい宗教みたいだよ」

「それじゃあ、スケアリーモンスターっす」

「スケアリー・モンスターズか……まあ、それでいいんじゃない、名前なんて何でも良いよ」


 二人とも聞き間違いが起きていることに気付かない。


「そういえば、瑠璃ちゃん、今日はありがとうね」

「何のことっすか?」

「助けに来てくれたでしょ、そのお礼まだだったから」

「ウチは何もしてないっすよ、助けてくれたのはボスっす」

「二人が助けてくれたんだよ。ボスが助けに来てくれた時に言ってたの。本当に必死だったって。感謝するなら親友にしろって」

「当たり前じゃないっすか、親友なんすから。……それとウチも謝らないといけないっす。昼休み図書館のこと、謝りたいっす。つい嬉しくて、こみやんの気持ち全然考えてなかったっす」

 

 親友を全世界に発信して自慢したかった。こんな素晴らしい親友を教えたかった。


「そっか……瑠璃ちゃん、そんなふうに考えてたんだ……私、最低だよね……勝手に勘違いして、平手打ちまでして」

「いいんすよ。本気で怒ってくれなかったら、たぶん今頃本当に配信してたところっす。親友に取り返しの付かない傷をつけていたところっす。こみやんは何でも言ってくれるところが好きっす。勘違いや先走りそうになると必ず止めてくれて、そればかりか応援もしてくれる」


 瑠璃は小見山の手を包んだ。同い年なのに大きさに差があった。

 そして天高く上げる。


「さあ! 明日からいろいろと忙しくなるけど頑張るっすよ!」

「うん、私、瑠璃ちゃんのためなら何でもするね!」

「そこはウチのためじゃなくて、皆のためにっすよ!」


 手をブランコのように振りながら二人は歩いて行く。息が合わず、二人の肩は前後に振れる。

 暮れなずむ街。瑠璃は一番星を見上げ、小見山は繋がった影を見下げる。

 二人は同じ場所を歩いていたが同じ物は見ていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ