The slave of the liverty
校長「シャミール、率直に言おう。仲夏帝国軍から報せが届いた。速やかに投降し、施設からの退去を促す勧告だ。ここら一帯の学校や市営体育館などの公共施設には軒並み届いたらしい。だが私達教員は、学園の生徒の安全を図らなければならない。自由を守らなければならない。勧告に従ったところで安全が保障されるわけでもない。したがって私達ヘリュオス学園はセレーネ自治政府として独立し、学園の自治と生徒達の安全を保障するために勧告を拒否する。」
生徒会の皆は驚きを隠せなかった。持っていたペンを落とす者、その場にしゃがみ込む者、口が震え声が出ない者。ただ皆が理解できたのは、抵抗の意思を示すことがどういった結末になるかだった。
フロル「校長先生、一介の学園が一国、それも大国に歯が立つと思っているんですか。財力、人員、設備、どれを取っても規模が違う。僕たちは何で戦うんですか?机で銃弾を防ぐのですか?ペンや消しゴムを戦車に撃ち込むのですか?もしそうなら、あんたは正気じゃない。提案を呑んだ教師達も。」
公共委員「そうだ、フロルの言うとおりだ。戦うなら勝てる見込みがあるのですか?なぜ、勝てない戦いをするのですか?俺達に納得のいく説明をしてください。」




