集いし乙名
教職員室~
教員1「これから戦争が始まるって、なんか実感湧きませんね」
若い男が、パソコンを叩きながら、隣の男に話しかける。
教員2「だろうよ。なにせ、戦争とは程遠い平和な国だからな、この国は。」
少々、面倒臭そうに、それでいてどこかバカにしたような口ぶりで、無精髯を生やした中年の男は呟く。乱暴な口調に背の高さも相まってどこまでも威圧的に感じる。
教員3「あのぅ~、今迄どおり授業できるのですかね?」
教員4「さぁ?我々平職員には何も通達がありませんからね~
まぁ、黒板に血で授業なんてしたくはありませんよね~」
この男、見るからに顔色が悪く、頬はこけ、不気味な笑みを浮かべている。
教員5「校長は戦う意思を示しましたが、具体策を何も言いません。口を開けば大 丈夫ばかり。ホントに同意しても良かったのですかね?我々は生徒を預 かっている身。責任持って生徒達を親元に帰してあげなきゃいけないの に。ただ、授業の件はやれるだけやりましょう。彼らには一度しかない学 生生活なんです。今しかやれないことをさせてあげたいんです。我々がで きる限りのことをしましょう。先生方もそう思いませんか?」
そう意気込む男は、一目で体育教師と分かる体躯だ。
彼は額に汗を流しながら辺りを見渡す。
教員3「そうしましょう。戦争のことは、きっと校長先生が何とかしてくださりま すよ。でもやっぱ教師ですものね、私達。生徒のことも考えなきゃ。」
彼女は今年採用されたばかりの若い教師だ。経験は浅いが、生徒達への熱意は誰にも負けない。
教師1「では俺達で教師連合を結成しませんか?教師間での情報の伝達や共有、行 動の一貫性を促すための組織として。これから、私達は連絡を密にするこ とを求められていると思うんです。だから、情報交換の場として活用でき ていけたらと思います。」
彼は説得するように語りかけた。
教師2「それなら俺も賛成だ。守ってやろうぜ、子供達の教育を。」




