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生徒会室

フロル「にしてもスゴイな~。まさかお前に演説の才能があるなんて。見てるこっ    ちも鳥肌ったよ。」

朧夜「ホント意外。」

鷹津「あぁ。よくもあれだけの人数を瞬時に理解させたよ。おかげで混乱らしいことは何一つ起こらなかった」

冷泉「まぁ、上出来と言ったところかしら」

前田「なぁ、シャミール~。俺にも教えてくれよ。人を惹きつける話術をさ。」

生徒会室に帰っても、皆はシャミールの話術に魅了されたままだった。

シャミール「別に人を惹きつけるも何も集団心理に乗っかただけだ。夕方は、一日      の疲労で思考力は鈍くなる。そのうえこの時間はたいていの者が寮に      帰っていて各自が好きなことをしているんだ。そんな中で呼びされた      らどう思う、フロル?」

フロル「こんな時間にふざけんなよと思う。早く終われと苛立つと思う。」

シャミール「そう、だから聴衆は内容なんて細かくは聞いていない。聞いていても      それを深くは理解しない。だからこそ、その心理状態のものに抽象的      かつインパクトのある言葉を囁けば人は誰しも暗示にかかる。周りに      多くの者がいればいるほど、熱狂的な雰囲気に呑まれ、選択の繊細さ      も失われるんだ。」

怜奈「うゎ~。あんた、詐欺師に向いてるんじゃない?」

シャミール「才能と言って欲しいな」

彼はこれまでにないと言っていいほど自信げに尚且つ尊大に言い放った。

鷹津「ただ一つ気になったのは、新型戦略決戦兵器の存在だ。本当に地下にあるの   か?」

鷹津は少し疑いも混じった質問をした。

シャミール「あるわけないだろう。」

!!!!!

皆が驚く

シャミール「俺達は戦いが始まれば、シェルターに引き籠り、震えることしか出来ない。」

鷹津「じゃ、なぜ嘘を?」

シャミール「嘘じゃない。これは軍略だ。皆が反撃の手段の存在を信じれば、士気      は挙がる。それはもう存在しているに等しいんだ。」

秋山「それって嘘だろう?俺達仲間だろう?なんで嘘なんかつくんだ!!!!」

フロル「まぁまぁ。シャミールのおかげで混乱も怪我人もでなかったんだし、それ    で良しということで。」

朧夜「一理ある。」

フロル「おっ、霞ちゃんも味方してくれるの?」

朧夜「近づくな。キモイ。」

ワイワイガヤガヤ

シャミール「じゃ校長に報告して来る、って聞いちゃいないか。」





校長室~

校長「これでよい」

そう呟くと、彼は額縁のホコリを拭き取った。

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