屋上療法
某学校文集の自由投稿にて掲載させていただいた作品に、加筆・修正を行ったものです。
問いかける、声がある。
『何故君は書き続けるのか』
俺は答えない。だが、どこからともなく聞こえてくるその声を、無視することもしない。ただ、そのまま――鉛筆を、走らせるのだ。
――*――*――*――*――*――
空を見に、いつもここへ来る。
ぐるぐる、くるくる、俺は蒼いビー玉を覗き込んで、またその中に捕われて、その色に浸る。何も考えなくていい。どんな日でさえも、ここの風は身を焦がすように冷たい。そしてかじかむほど熱い。綺麗でもどかしい。矛盾だらけだ。だが矛盾の不協和音よりも美しい存在があるのなら、俺はもう一秒たりともこの世界にはいられない。安っぽく光り輝く純粋な世界など、俺は望まない。
――とか何とかちょっと飾り立てて言ってみたはものの、要点はただひとつ。
毎日のように学校の屋上に来る俺は、世界は決して綺麗なものなどではないと、腹の底から叫びたいだけなのだ。
「……いまいちです」
彼女は言い放った。
「何だよ。人の文章にケチつけんな!」
「押しが足りないんですよ。何か、『ただグレちゃった駄目人間の物寂しい集いの会』の代表スピーチみたい。正直、ダサい」
「るせーなっ。てか、何だよその陰湿ぽくて意味不明な会!」
放課後の屋上。
俺は寝転んで、いまいちと評された作文を陽光に透かしていた。
その端っこから、不満げな少女の顔が見え隠れする。二メートルを超える金網の上に、危なっかしくもなく座った彼女に向けて、俺はあっかんベーを返してやった。彼女は大袈裟にため息をつく。
「温和な優等生の羊の皮引っぺがせば、こうなるんですね。この狼よりも性悪な人間がいるのなら、あたしはもう一秒たりともこの柵の上にはいられません」
「……敢えてパクリには突っ込まないが、別にそこから下りたって何の問題もないだろ」
「あら、えんじぇるにとって、地に足を着くことは御法度なのですよ」
「ああ、そうだったね、天使さん」
確かに、この女――自称「天使」が、あの柵から下りているのを一度も見たことがなかった。
正直なところ、彼女の正体が何なのか、俺は未だに知らない。ただ、人間らしい感じがしないとは思う。幽霊か、妖精か、生霊か、はたまた本当に天使か。
だが、俺にとってそんな些末なことは、どうでもよかった。
屋上でのんびりと共にダベる仲間、略して屋上仲間。その事実さえあれば、十分だ。
「ねえ、そのくだらない原稿用紙、くれませんか? 紙飛行機にして遊びたいです」
――どうせ飛ぶものなら、俺は彼女を打ち落とす弓矢にしたい。
*
何故屋上に通い詰めるようになったのかは、あまり覚えていない。
脳裏に辛うじて翻る記憶のカーテンには、伸ばした手を飲み込み迫ってくる蒼空と、向日葵色の光を背にした天使さんと、雲のように空に散りばめられたたくさんの原稿用紙と。
気がついたら、俺はただひたすらに美しく眩しい空と、天使さんとのおしゃべりの時間の、虜になっていた。
「あれ、どこ行くの?」
「ちょっと先生に仕事押しつけられちゃってさ」
「うわ、ドンマイ。 出来過ぎるっていうのも、大変だねえ」
そして今日もまた、クラスメートに白々しい嘘を笑顔で告げ、当たり前のように屋上へと向かった。真面目で規則破りを嫌う生徒達の間をすり抜ける。進学校に通うのも大変だと、他人事のように思いながら、四階からの立ち入り禁止階段を上っていった。
ドアを開けると、彼女がにっこりと笑って出迎えた。
「あ、来やがりましたね」
「……お前、日に日に性格悪くなってくな」
「誰のせいでしょうね。あ、分かりました! 多分、毎日毎日飽きずに懲りずに屋上に来ては暗くつまらない駄文を書き連ね、聡い美少女天使に未来を諭されている男の子のせいじゃないでしょうか!」
「突っ込みどころは満載で有難いが、まず第一に俺は誰に未来を諭されてるって? あ、ひょっとして、今俺の目の前にいる人のことか? うわあ、もしそれが真実ならボクは、空だって宇宙だって飛べちゃう気がするぞ☆」
後半を完全棒読みで言ってやると、天使さんはぎゃーぎゃー喚き出した。やっぱり弓矢が必要だ、弓道部にでも入っていれば良かった。
騒ぐだけ騒ぐと彼女は落ち着きを取り戻して、つんと唇を尖らせた。
「聞こえてましたよ、今の呟き。天使を打ち落とすとは、なんて殺生な。よし、あたしを散々いじめた罰として、あたしの質問に答えてもらいますっ」
「流れが意味不明なんだが。だいたい、言葉の暴力を食らってるのは、俺の方だろ。……まあいーか。今日はクラスの奴にチョコinキャンディーもらって機嫌が良いし」
ポケットから取り出した好物を、一つ彼女の方に放ってやった。我ながら子供じみたものが好きだとは思うが、飴玉の中に潜んでいるささやかな驚きと幸せは譲れない。
「食べ物に釣られるって、意外とガキっぽい可愛らしさもあるんですね。しかも飴。ま、別にいいですけど」
そう言いつつも彼女は嬉しそうに飴の袋を見つめて、そっと握りしめた。
「じゃあ、質問してもいいですか?」
「今飴やっただろ」
「あたしはお菓子に釣られるほどガキじゃないんです」
また腹の立つ物言いに言い返そうとした時、彼女がやけに神妙な表情を纏っていることに気づいた。
真っ直ぐに俺を見据えた目。その時彼女の髪を揺らし俺の頬を撫でた風は、凍てつくように冷たかった。
彼女が口を開く。
「……どうして、文章を書き続けるんですか? どうしてこの世界は綺麗じゃないって、言い続けるんですか」
「それは」
俺は黙した。
これまでに彼女に何度も尋ねられ、何度もはぐらかした質問。
嫌だった訳ではない。ただ、音の言葉に変えようとする度、俺の中の感情という感情があふれ出しそうになって、それを堪えるのが面倒だったのだ。
実はもう一つ理由はあるのだが、それよりも、今は答えてやるのが先決だ――天使の彼女に。
息を吸って、吐く。
「――たくさん見てきたから。世の中の偽の美しさに傷ついた人々を、すぐ側で」
手の平に乗った飴の袋を、何とはなしにもてあそぶ。
「本当の世界は、決して綺麗じゃない。でも、美しくないからこそ、美しさを見出せる訳で、そういう矛盾したところが、俺はいいんじゃないかと思う。
なのに、人はそれを欺くんだ。真実を張りぼての裏に隠してでも、見栄えが綺麗な方がいいと思ってる。確かにありのままでは目を背けたくなるほど汚い部分もあるけれど、そればっかりじゃない。でも、人は嫌なんだろうな。完璧に綺麗じゃないと」
だから、腕の筋肉に悲鳴を上げさせてでも、張りぼてを支え続けているのだ。色だけ美麗に塗装したつぎはぎだらけの張りぼての方が、よっぽど醜いということにも気づかずに。
そう、どんなに飾り立てたところで、結局張りぼてを外から見ることはしないのだ。お互い内にこもり、誰も見もしない張りぼてを作り笑いで握りしめる。
俺は首を伸ばして蒼を見上げた。
「……俺が書き続ける理由なんて、大したものじゃない。その嘘くさい綺麗さを誰かに分かってほしいとか、世界に伝えたいだとか、そんな夢みたいなことを考えてるわけじゃなくて……ただ、自分だけは忘れたくないだけなんだ。いかに世界が虚像に彩られているか、その滑稽な姿を全て暴いて知り尽くして、文章という形で、自分に刻み込んでおきたい」
天使さんはしばらく黙っていた。彼女の息を吸う音が聞こえたことで、屋上が異様なほどの静寂に包まれていたことを知った。
「前、言ってましたよね。遠いところで療養してる妹さんがいるって。……関係のある、ことなんですか?」
「勿論、ないわけじゃないけど。でも、それがきっかけであっただけで、実は前々から思っていたのかもしれない」
「嫌いですか? ……この世界が」
「そこまでは……」
俺は言葉をつまらせた。
本当に、言えるのか。
嫌いと思うほどではない、と。
わざとらしく繕う世界が嫌いだった。安物の装飾でごまかそうとする姿勢が嫌いだった。矛盾の中にある美しさこそが、ホンモノだと思っていた。
しかし今改めて問われると、先ほど口にした、美しくないからこその美しさというやつを、自分が信じている気がしなかった。
世界に綺麗なものなんてないんじゃないのか、だったらこれほど汚れたものもないんじゃないのかと、世界に嫌悪の目を向ける自分――そんなどうしようもない絶望を、後ろ手に隠し笑おうとしていたのは、自分の方ではないのか。
「俺は……とにかく、嘘の裏の醜い存在を、少しでも多く、知っておきたくて」
「その為に、温和で害のなさそうな、完璧な人間を演じてたんですね……全部さらけ出してくれる人の懐に、入りやすいように」
彼女は寂しそうな顔をして、手の中の飴玉を見ていた。またしばし、沈黙が訪れる。
すると不意に彼女は両手を握りしめ、顔を上げた。袋が乾いた音を立てる。
「でも、でもね、そこまで世界は汚れてないんですよ。人間は温かいんです。あたしには、分からないけれど……。
確かに、本当に綺麗なものばかりが世の中にあふれてるわけじゃないです。嘘や偽りや人を貶めて笑うようなことが、たくさんあります。でも、汚いものばかりの中からでも、綺麗なものが出てくることはあるんです。今はまだでも、膝を抱えてじっと待つことしかできなくても、きっといつか、びっくりするぐらい素敵なことに、出会うこともあるんです。……それで、十分じゃないですか」
懸命に訴える天使さんを見て、俺は胸が苦しげにうめくのを感じる。そうだ、こういう所が、彼女が人間らしくないと思う所なのだ。こんなに純粋な人間はいない。世の中の穢れに冒されていない、真っ白な翼を持つヒトなど、いはしまい。
そうだ、俺がこの質問に答えたくなかったもう一つの理由は――天使さんが俺とは全く違う生き物だということを、はっきりと思い知らされるだろうと思ったからだった。
乾いた音。それは、俺が強く握った飴の袋が立てたものなのか、かろうじて笑顔を浮かべた時に鳴いたものなのか。
「俺は、君が、羨ましいよ」
*
それから一週間雨が降り続けて、俺は屋上へ行けなかった。あの日のことといい、灰色の濁ったビー玉になった空といい、相変わらず羊を装い続ける自分といい、全てに息が詰まった。――一刻も早く、屋上仲間に会いたかった。
久しぶりに雨が上がって晴天が広がった時、俺は三段飛ばしで階段を駆け上がった。転がり出るように屋上への軋むドアを開けたが、天使さんの姿はなかった。
今日は短縮授業で随分早いから、まだ来ていないのかもしれないな。願うように思った。ぼんやりと寂しい屋上に視線を巡らせる。
この前は言いよどんでしまったし、一週間考えた今も、この世界が好きかどうかは分からない。だが、ここだけは、唯一俺が胸を張って最高に素晴らしいと言い切れる場所だった。
蒼に染まった、空に一番近い場所。地から一番遠い場所。何にも侵されない、孤独な砦。そして、天使さんと共に、俺の考えを刻んでいる記憶。
ふと、青緑色の網柵が目に飛び込んでくる。
天使さんと俺をつなぐものだ。シンデレラで言うガラスの靴であり、教室で言う窓際一番後ろの席。それだけでは意味を成さないが、ある瞬間にはあふれんばかりの物語を生み出してくれるもの。
そういえば、彼女が座るのは何故この網柵の上でなければいけないのだろう? 気がついたら、俺は網柵を登っていた。
以前、俺は天使さんに問うたことがあった。何故この屋上に来るのかと。彼女は悪戯っぽく笑って、太陽に輝く瞳を前へ向けた。
「ここには、たくさんの宝物があるんです」
実際そこに腰掛けてみると、微動だにできないほど怖かった。恐怖心に混ざって、彼女への尊敬心さえ芽生える。
いや、いくら俺が会う度に毎度毎度彼女を打ち落としてやろうかと思っていたとしても、マジだ。ただでさえ手足が震えるのに、この上で振り返ったり暴れたり大笑いしたり、更には平然とした表情で座っていることだって、俺には百回死んだって至難の業だ。
それでも何とかこうにか落ち着いて、俺は遠くを見渡してみた。山々がビルが雲の群れが見える。良い眺めではないとは思わないが、ありがちであまり感動は起こらない。続いて下へ視界を落とす。
そこで、目を、見開いた。
俺は言う。世界は綺麗ではないのだと。しかし人は綺麗だと嘯き続けるんだと。
彼女は言う。世界はそこまで汚れていないのだと。人も温かいのだと。綺麗だとかそうじゃないとかは関係ない、ただ見つけた綺麗なものを大切にすればいいんだと。
俺は今言い直す。
この世界は――綺麗なのかもしれないと。
たくさんの人が見えた。運動部が汗を流してグラウンドを走り回っている。木陰で本を読んでいる奴がいる。家の門で話に花を咲かせている人達がいる。子供達がけんかをしながら泣いたりしながら、公園で戯れている。ぎこちない距離感で、彼氏彼女が帰り道を歩いている。手を繋いで買い物に行く親子がいる。
それぞれの思いがつまった生き物が、それぞれの理由で、あふれている。同じ蒼の下で。
それは、なんと――なんと、胸を優しく締め付ける情景であろうか。
ここには、たくさんの宝物があるんです。
「離して! ついてこないでっ。待ってる人がいるの!」
――天使さんの声だ。屋上の入り口の方から、足音が聞こえてくる。
勢いよくドアが開く。彼女が息を切らして飛び出してきた。立ち止まったのも束の間、俺を見て顔をこわばらせ、こちらへ向かってきた。
俺はその時初めて気づいた。――足を、引きずっている?
焦った様子で、彼女は金網に手をかけて上り始めた。がしゃんと大きな音がし、体が揺さぶられる。
「な、何……てか、今の……」
「待ちなさい!」
続いて、教師が二人やって来た。網柵の上にいる俺たちを見て、ものすごい形相で近寄ってくる。
「何故君がこんなこと……! 早くそこから下りなさい!」
今知った新しい真実から、錆びた現実に引き戻される。突然の事に俺は取り乱し、もともと安定していなかったバランスを崩した。
足の支えがなくなって、手が滑って、体が離れて。
「あたしの箱庭を荒さないで!」
落ちるんだ、そう思ったと同時に、彼女が俺を抱きかかえた。
落下する。空を、飛ぶ。蒼が、近くなる。遠くなる。全ての感覚が鈍っていく。
彼女の言う「宝物」の海へ頭から飛び込んで、意識を失いかける刹那、一粒だけ、涙が零れた。
それは、彼女のぞっとするような温かさを感じたから。
――天使さんは、正真正銘の人間だ。
*
どうやら、生きてはいるらしかった。
おそらく途中で木に引っかかったのと、落ちた場所が良かったのだろう、軽傷で済んだようだ。もっとも、まだ一度もはっきりと意識を取り戻していないので、確かな事ではないが。
起きられないのに、人の話し声は聞こえてきた。考える事も出来た。
そんな奇妙な身体状態での情報によると、俺は保健室のベッドに寝かされたまま、目を覚まさないのでどうにもならずとりあえず絶対安静、家に返してもらうことなく、学校で(表面上は)眠り続けているらしいのだ。
代わる代わる、誰かが見舞いに来てくれた。そして動かぬ俺の傍らで、天使さんの話をしていた。これ幸い、それにしても(特に女子の)情報網は半端ないなあ、情報屋なんて職があったら、十分食っていけるだろうとくだらないことも考えたりしながら――俺は彼女について知った。
「中学で、酷く追い詰められた状況になって」
「まあつまりは過激ないじめだ」
「ショックでそれ関連のこと全部忘れちゃったんだって」
「今は隣町の通信制の学校に通ってるんだけど」
「受けてる治療が、『箱庭療法』ってやつで」
「本来は、砂の入った箱と、植物とか動物とか人間とか、あとは建物なんかのミニチュアで、箱庭を作らせるっていうのらしいんだけどさ」
「彼女は、『あたしの箱庭はここじゃないの。作らなくたって、あるんだよ』って、手もつけないらしいんだ」
「で、何故かうちの学校の屋上にこっそりと忍び込んでは、通い詰めてた」
「こいつが屋上に行くようになって、知り合ったらしいけど」
「だけど、今回は先生に校内を歩いているのが見つかっちゃって。その先で、こんなことに――」
「今は、その子どうしてるの?」
「分かんない。無事ではあったみたいだよ。けど、もう屋上は誰も入れないようになったって」
ああ、目を開けたくない、と思った。
もうきっと、天使さんには会えないだろう。
屋上は閉ざされてしまった。
彼女の箱庭は、封じられた。
そうか。天使さんが人間らしくなかったのは、穢れを知らないからじゃない。
忘れてしまっただけなんだ。今は遠くの港町で療養している、俺の妹と同じように。
裏に黒いものを忍ばせてうわべだけ取り繕った世界に、傷つけられたんだ。
あたしには、分からないけれど……。
……それで、十分じゃないですか。
ここには、たくさんの宝物があるんです。
あたしの箱庭を荒さないで!
――*――*――*――*――*――
起きて体に異常がないのが確認されると、奇跡的な運の良さについてぐだぐだ言われた後、すぐにお説教に呼び出された。無論、耳に残ることはなかったが。周りの奴は俺の復帰を知って喜んだが、気を遣って、このことには触れなかった。
また、日常が始まった。
俺は、屋上の見える運動場の向かいの草地に腰を下ろし、空を見上げた。蒼い。
何故か、微笑みたくなった。胸の隅っこが、ほのかに暖かい。彼女の笑顔が浮かぶ。
君は正しかった。
世界は綺麗ではない。だけど、綺麗なものだって転がっている。嫌う必要なんか、どこにもないのだ。
傷ついても純に世界を信じること。
世界の全てを愛せること。
俺にもいつか、出来るだろうか。
ならば、書き続けよう。
世界は綺麗ではないという持論は変わらないし、それを書くことをやめようとは思わない。だが、もうひとつぐらい書く理由が増えたって、構わないよな。
世界の綺麗さを知るために。
そして、きっともう二度と会うことは出来ないだろう君に、礼を届けるために。
――今日も、あの蒼い屋上の風は、身を焦がすように冷たく、そしてかじかむほど熱いのだろうか。
***見渡せるあとがき
こんばんは。さくまそーです。
なぜあとがきが後日になってくっついてきたかというところには、つっこまないでいただけると嬉しいです……。
「箱庭療法」を電子辞書サーフィンしている時に見つけたのが、この話のはじまりでした。
最初はもっと「俺」が色々痛々しい感じで、自分が世界を変えてやる的なことを言っていたというのは、ここだけの話です。
書いた時に考えていたことを、率直すぎるほどにつづりました。
全部本編で書いてしまったのでここであえて言うことはありませんが、強いて言うならば屋上行きたいです。そのへんに都合よく屋上開放してる建物なんてないんです。
だから、せめて学校の屋上のドアの前までは行っていた(※立ち入り禁止地区)ことも、ここだけのお話です。
最後まで読んでくださった貴方に、最大の感謝を。