#51 辻斬り
第二章の幕開けであーる
さーて、今日も街をぶらぶらしますか。
暇だしね。
Lvもあがんないし。
そういえばなんかギルバートがここの路地裏でなんかたこ焼き売ってる店があるって言ってたな。
伝説にもなったことがあると。
ぜひとも食べたいので、この狭い路地裏を歩いている。
…
薄暗いなオイッ!!
全く、もう少し明るくしてほしいもんだ。
さてさて、ここが噂のたこ焼き屋かね。
「たのもー」
「いらっしゃませ。ご注文はいかがなさいますか?」
「じゃ、普通のたこ焼きを50個」
「了解しました」
あっ、オッケーなんだ。
それにしてもこの店員さん、なんか見覚えあるぞ。
…。
………。
……………。
ソウヤじゃねえかッ!!
こんなところで何してんだよ。
あいつたしかギルドの職員だったよね?
ギルド大丈夫か?
まあグダグダだな。
関係ないけど。
アホか。
「おまたせしました」
「ありがとう、 ソウヤ 」
「__!?バレましたか…」
「あー、いくら俺でも流石にわかったわ」
「…変装がまだまだでしたね」
「よくギルバートにバレなかったな」
「まあ、あの人ですからね…」
あーあ。
大丈夫かよギルバート。
鈍感すぎんだろ。
あんなんでよくギルマスやっていけんな。
おっと、たこ焼きが冷める。
はやく食わねば。
箸を入れて驚愕した。
なんだこのトロトロ感___!?
ソウヤ天才かよ。
外はカリカリっつーかなんつーか。
いい感じにマッチしている。
具もうまい!!
ふあーあ。
うまい。
「ソウヤ、追加100個」
「ごめんなさい無理です」
ちぇっ。
あー美味かった。
「じゃ、ご馳走様」
「どうもー」
店を出る。
しっかしこの裏路地薄暗いんだよな。
照明つけろや。
路地長くない?
いやこんなもんか。
俺が走るとソニックブームが起こって周り破壊するから迂闊に走れないんだよな…
結局ノロノロ歩くしかないんだよ。
俺は背中側から視線を感じた。
ものすごい殺気だ。
十中八九盗賊か辻斬りだろうな。
その時、キラリと光る日本刀の先が俺の視界にちらついた。
「…辻斬りか」
俺はぼそっと呟く。
その刹那。
辻斬りは俺に向かって飛びかかってきた__!!
とっさに俺は抜刀して受ける。
カチン。
冷たい音がなった。
やはり、辻斬りだ。
辻斬りは頭に傘を被った女だった。
「おいおい背後から襲撃とは汚いねぇ辻斬りくぅん!!」
君じゃないか、ちゃんか。
それもキモいな。
君でいいか。
「…やるな」
辻斬りが低音でささやく。
「お前、ワタシと勝負しろ」
はぁ。
「なぜ?」
「決着をつけたい」
そういうことなら。
「いいだろう。乗ってやるよ。」
「そうか、有り難い。ワタシは月詠六華。そなたは?」
「俺は雄伍」
「そうか…じゃあ、行くぞ」
直後、辻斬りは一刀に全体重を乗せて斬り掛かってきた。
速いな。
だが俺のほうが速いぞ?
「ふっ…鬼神乱舞」
これで行けるだろう。
「がっ…なるほど、なかなかの強者と見た。ワタシも本気を出そうか…」
「望むところだぜ」
「ならばこちらから!!喰らえ!!」
辻斬りの袈裟斬り。
俺は左手の碧丸で攻撃を弾く。
そして右手の黄金薙で刺突を繰り出した。
音速の突き…のはずだった。
辻斬りが避ける。
「今の、避けた___!?」
「まだまだぁ!!」
そう云うと辻斬りは今度は横に一閃薙いだ。
「!!」
速いと言うより早かった。
間一髪。
俺はとっさに黄金薙を前に出して弾く。
「覇閃八連っ!!」
くそっ、狭くて攻撃しにくい!!
辻斬りが驚く。
このまま。
「天覇十六連!!」
いけるか!?
だが、俺の刀には硬い感触。
砂埃が起こる。
そして砂埃が晴れたあと現れたのは、ほぼ無傷の辻斬りだった。
まだ一撃しか入っていないらしい。
頬にある切り傷だけだ。
「ワタシもいくぞ!!」
連続で辻斬りが斬り掛かってくる。
手慣れた動き。
なにか、補正が__!?
いや、この技自体がスキルなのかもしれない。
とりあえず全部碧丸で受けて、カウンターの天覇を繰り出す。
だがそこから辻斬りは予想外の行動に出た。
辻斬りが刀を投げる。
よく見たら刀にも鎖がついていた。
しかもなぜか黒炎をまとっている。
スキルの力なのだろう。
俺は碧丸で受けようとした。
碧丸が刃こぼれする。
…
そんなことってある??
威力がすごかった。
投剣するときの辻斬りの威圧感はなかなかのものだった。
「お前、どこの流派だ?」
「ワタシは月下無双流だ!」
「なるほど、俺は天空流」
「天空流__!?」
まあ驚くのも無理はないだろう。
天空流ってなかば伝説となってきてるからな。
なんでかは俺も知らん。
「なるほど、それでか…」
たしか月下無双流には投剣の技があったはずだ。
だがあの黒炎はなんだ!?
そうか。
スキルだな。
それしか考えられない。
でも、スキルだとしたらかなり上位のスキルだろう。
下手したらユニークかもしれないな。
これは油断できない。
辻斬りの手により一層力がこもった。
上位の剣技を使おうとしている可能性がある。
俺は万が一に備えて竜蘭一過の構えをする。
「喰らえェェェェ!!」
「なっ…竜蘭一過!!」
辻斬りは連撃を繰り出してきた。
即座に竜蘭一過で反撃する。
重い。
だがここで負けては俺の名折れだ。
「おらぁ!!」
力いっぱい弾く。
辻斬りは反動でのけぞった。
懲りずにまた攻撃してくる。
さっきよりも速いな。
だが、俺もさっきより速いぞ!!
「竜蘭一過!!」
ガキン。
鈍い音を立てて辻斬りの剣が飛んだ。
辻斬りは膝をつく。
「くっ…ワタシの完敗だ…」
「対戦有難う。次はもっと強くなったら相手してやる」
俺は地面に伏す辻斬りを睥睨しながらその場を去った。
これからも宜しくお願い致します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




