#39 合成獣戦 Part7
合成獣戦なっが
うーわ。
まじかよー。
ちっ…
「お前…それ本当に本気か?」
「何だァ?煽ってんのかァ?」
「いや、本気じゃないだろう?」
俺は問う。
「バレたかぁ…ちぇっ、後で本気出してぶっ殺すつもりだったのに…まあいい、もうそんなに本気出してほしいんなら本気でぶっ殺してやんよ!!」
やっぱりね。
ほうら。
「!?」
「えーーーっ!?」
「計算済み」
ソウヤ、さすが!!
「本気出させたからには、こっちも本気出す」
えっ、これまで本気で戦っていなかったのか?
いや、本気といえば本気なんだが、気力が足りなかったね。
やろうと思えば、白魔術で強引にヒールしながら抜刀術・四連を行うこともできたはずだ。
だから、今からは…
本気出す。
気合を込める。
「おーっと、そっちも本気じゃなかったのか…」
ふっ、俺の気迫に驚いたか。
「行くぞォ!!鬼神乱舞・四連っ!!死ねぇぇぇぇぇ!!!!!!!!…がふっ、ヒール、ヒール!!」
三連くらいでそろそろ腕の肉がちぎれ始めたが、なんとかつなぎとめる。念の為、もう一度ヒールしておいた。
そのせいでMPがやばいけどね。
「がっ…奈落ぅ!!」
反撃の奈落。
相当でかいな。これまでで最大。これがむこうの本気ってわけか。
どうする!?奈落が、動いてるぞ!!
左…いや、右下だ!!
「はぁ!!煙霞幻日っ!!」
よし、避けた!!
唖然としている合成獣の前に、ヴァーミリオンが迫る。
「うあぁァァァァァァ!!」
ヴァーミリオンの体にも相当負荷がかかっているだろう。
今のブレス、蒼白くて良く見えなかった。
アイオーンの蒼炎と似ているが、格が違う。
竜王に相応しき、最強のブレスだった。
そのブレスを真に受けたのだから、いくら本気の合成獣とはいえただではいられない。
「かはっ…まだまだぁ、ヒール!!百鬼っ!!」
「任せて!! Fire(F x,y,z:100,100,5000 T x,y,z:0,0,0)!!」
「ナイスソウヤ!!白虎ぉ!!顕現!!行くぞ!!」
「ガルル!!」
そして、白虎の体当たりに合わせてギルバートが動く。
だが、その時だった。
俺の背中に悪寒が走る。
「まずいっ、ギルバート!!!!」
「何だっ…!?」
「知ってるかァ…百鬼ってのはなァ…連続で土人形を作れるから強えんだよォ…」
なんと、合成獣は連続で二百匹もの土人形を作り上げたのだ。その上、その土人形はなぜか奈落玉(?)を投げてくる。
それに毒弾幕も避けなければならないのだ。
「ふっ!!はっ!!ほっ!!」
「とりゃあああ!!喰らえ!!ブラッドアイス・バレット!!」
豆人の詠唱が終わったようだった。
出力100%と遜色ない威力のブラッドアイスが、弾丸のように、何発も打ち出される。
「いいぞ、鬼神乱舞・三連!!がっ、ヒール!!」
ちょっと流石に四連は負荷がきつい。なので、隙をつくだけなら三連で良いかと考えたのだ。
ヒールして、乱閃狂刺突の準備を始めた。
その時だった。
合成獣の背中の膨らみから、何本もの触手が発射される。
その先端には、限りなく鋭い爪もついていた。
「そんな、ものまでっ!!」
それに加え、 百鬼による連続召喚攻撃が俺に迫る。
なんとか乱閃狂刺突で持ちこたえられるか!?
いや、ここは竜嵐一過だ!!
「竜嵐一過・三連!?ぐっ、ヒール!!」
急いでやったので負荷がすごい。
だが、そのおかげで、みんなを触手から守ることができた。
次は、なんだ!?
「うりゃぁ!!うりゃぁ!!コレでどうだ、魔力弾だぜぇ!!」
あの魔力弾、再び。
ここはあえて、吸ってみるか!!
リスクは高いが、やってみるしかない。
「おらあ!!竜嵐一過・重連!!」
二閃。
吸収成功したか!?
いや、まだだ。
もう一回でいけるか!?
ちょまて、この大きさは無理だろ!!
くっそ!!
あー、むりっ!!
誰かぁぁぁ!!
みんなぁぁ!!
避けろぉぉぉ!!
「任せ…ろっ!!!」
おおお、ギルバート!!神!!イケオジ!!
「ナイスゥ!!ありがとう!!」
「是非に及ばず」
「ふむ…」
「どうした?」
「いやぁ、俺の魔術でアレ、再現できないかと思ってさ。」
なるほど!!
確かに、それは良いアイディアだ。
「…わかった。お前が技を再現できるまで、 俺とギルバートでなんとか守って、他のみんなの戦力で持ちこたえとく。」
「いけるか?」
「…ああ、多分」
「じゃあ、頼む!」
グータッチをして、俺は前に出た。
最低限、豆人が必殺を作れるまで、倒れるわけにはいかない。
「ギルバート、スイッチ準備しとけよ!!」
「わかってるさ、兄ちゃん。」
「はぁ!竜嵐一過!!」
「危なっ…い!」
「すまん、ギルバート!!」
「あー、気にすんな!!」
まずい。
豆人一人が抜けただけで、こんなにもバランスが崩れるとは思わなかった。
「ヴァーミリオン!!ブレスお願い!!」
「了解!!うらぁ!!」
ヴァーミリオンがブレスで注意をそらす。
「今だ、白虎!!青龍!!」
エルラが二体の式神をけしかける。
「くっ…今度こそ!!はぁっ!!」
そして、アルテミスの出番だ。
雪辱を晴らすため。
今回の攻撃には、一際力がこもっている。
「がっ…MPが!!回復するのじゃっ!!回復しろっ!」
魔力もめちゃくちゃ込めたので、消費がエグいらしい。
その分、ダメージは大きく、合成獣にも大ダメージを与えていた。
そして最後にスルトのパイルバンカーが炸裂。
大きな地鳴りで、百鬼にもダメージがいく。
頼もしいな。
思ったよりなんとかなってそうだ。
みんなのおかげで、俺のところに攻撃が来るのは少なくなった。
もっとも、百鬼ぐらいの討伐はするが。
「コレでどうだァ?奈落ぅ!!」
ちっ、また奈落が増えた。
しかも、さっきより大きい。
奈落…これ、切り捨てられんか?
試しに、抜刀術をやってみる。
「抜刀術:鬼神乱舞!!」
その瞬間、俺の右腕が大きく奈落に吸い込まれるような感覚を覚える。
あっ、これ、ダメなヤツだ。
急いで回避。
はぁ…はぁ…間に合った…
「お前無茶すんなよ」
「わかってら」
短くギルバートと言葉を交わす。
そして、俺は前を見据え、合成獣の次の攻撃に備えた。
あと5回くらい余裕で使いそう




