#11 卵
この世界には、大陸が8つある。いま雄伍たちがいるのはアレステア大陸だ。温暖な気候で、モンスターが多い。
そしてこの大陸には、十二王魔とよばれる、大陸内で最強格の魔物がいる。モンスターが十二王魔に挑み、勝つことで世代交代が行われ、新しい魔物が王魔となって顕現を振りかざす。
そして最強格のドラゴン、ヴァーミリオンや豆の王ブロッケンもその一角だった。
いやー豆人のお土産おもしろいわ。コロコロ転がすとなんか面白い動きするし、ひとりでに動き出すし。
「豆人、これなに?」
「あっそれコロコロしたらあかんやつ」
「えっ」
「アンピプテラの卵だよ」
「アンピプテラ?」
「脚のない竜のこと。とにかくお前は卵温めて子守しとけ」
「えーストーブの前においときゃよくね」
「アホかお前は」
アホって言われた。すんすん。
ちなみにたまごを孵す前、「属性結晶」を卵に置くことでその属性を先天的にもって生まれてくるらしい。やってみよう。
ちなみに属性結晶とは、各エリアごとに置かれたボスを倒すことで得られる。場所によって何が置かれているかは違うが、火、水、風、土の基本四属性+1だそうだ。
しかし、属性結晶なんてもんは今持ってない。なので、ボス倒しに行きます。
「えーっとまずは火のボスかー…炎蠍?さそりか」
「れっつごー」
「お前は水の方行って来い」
「やだ俺火がいい」
豆人がごねるので、俺が水に行くことになった。スルトは風、アルテミスは土に行くらしい。
「じゃっ、みんな頑張れ。」
ってことで、水のボス、大海猪を倒しに行きます。討伐レベル30?よゆー。ピース。ってか水と猪っていう謎の組み合わせおもろ。
れっつごー。
走ること2分。ついたー
ってことで一瞬で潰します。
「天覇!」
俺の小技の中で最大火力のやつぶっ放しといた。
「ブへ?グォォォ…」
やっぱ進化ってすごい。火力がぜんぜん違う。
「はい勝ち〜核と肉もらってこーあっやべ結晶忘れるとこだったわ」
豆人も核渡してきたみたいだしね。
てか進化後の俺ってかなりやばいんじゃ?
俺TUEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
豆人は、結構苦戦していた。
「うわーこいつだる。俺と相性悪いわ。」
というより、結構だるい敵なのである。
攻撃力は高くない。だが、防御力が高い上に火を纏っているから迂闊に近づけない。得意の豪雪魔術も溶かされる。
「えーい、芳香連理!うえ、臭…くねえ。いい匂いだわ。蠍、じっくりコトコト煮込んであげるからね。瑞魔術・アクアパレット!炎魔術・エクスプロージョン!」
ばーか。
「グォォォォォォォ?ぶへ」
何が起こったのかがわからんらしい。
その時突然
「トイレ行きてえ!」
猛烈なトイレの行きたさに襲われた。トイレシックというものだろうか。便意はないんだが…
ってことでさっさと片付けないといけない。
「じゃあね、蠍!光魔術・ムーンライト!素材回収!トイレ!」
そして豆人は拠点?のトイレにダッシュした。
スルトはもはや寝ていた。いや、魔法を出しながら寝転んでいるという方が正しいか。
とにかく、寝ているだけで圧倒しているのだ。風のボス、嵐鰐を。
風魔術は風で対抗し、火で灼き尽くす。おわり。ちゃんちゃん。
アルテミスはというと…
「ええい、腹が立つ。貴様らぶっ殺してやるわ!」
「ういー!うききー!」
そう、地猿に腹を立てているのだ。地猿は、体が土でできている。地下にある核から生み出されているので、これは本体ではないのだが…
「死ねぇ!」
そう、アルテミスは怒りで気づいていない。
「月光魔術・シャドウホワイト!」
世界が白転する。そして、辺り一帯が焼き尽くされた。
そう、核も。
「ふん。雑魚め。土の結晶ゲットしたわ。腹立つし早く帰ろ」
ってことでみんな結晶取ってきたらしい。
「楽勝だったよな」
「たしかに」
「えー結構だるかった。途中でトイレシックに襲われたし」
「ふん。あんなの一瞬だったわ。」
「ってことで五体目のボスみんなで倒しに行くぞ。」
「おー」
五体目のボスは、キメラだった。
鶏の体に、蛇の尾。そう。コカトリス!!!
「速攻で倒すぞっって石化ビームかよ!結構時間かかるんじゃね?」
「問題ない。緋魔術・ブラッドバリア!」
「おおーすげえ」
「からのムーンライト!」
「はい瞬殺。眼の結晶いただき!」
「わーい帰ろう」
そして、卵にすべてくっつけた。孵化まであと1日!楽しみ!
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