君を見つけた
君を探していたよ
僕は君を探し続けていたよ
君を探したんだ
僕の知る君を探したんだ
……ようやく、見つけた
……ようやく、見つけることができたのに
僕が知るのは、僕を愛していた君
僕は僕を愛していた君の顔しか知らない
……僕の知る、君を、探したんだ
君は、僕の知らない顔をしている
こんな笑顔を、僕は知らない
こんな表情を、僕は知らない
こんな声を、僕は知らない
……ようやく、会えた
……ようやく、会う事ができたのに
僕の求めた、君がいない
僕の愛した、君がいない
僕の探した、君がいない
君が知るのは、君を愛していた僕
僕は君の知らない顔をしている
君は君を愛していた僕の顔しか知らない
……君と僕の間に、こんなにも戸惑いが生まれるなんて
あの日の、過ちを、思い出す
あの日の、過ちが、悔やまれる
あの日の、過ちに、心が痛む
……君が、僕を、選んでいたならば
君は僕と幸せに生きていたんだよ
僕は君と幸せに生きていたんだよ
……君は、今、幸せかい?
僕の知らない顔で笑う君を見たよ
僕の知らない顔で困る君を見ているよ
僕の知らない顔で怯える君を見下ろしているよ
……君に教えてあげようか
君は今幸せじゃないんだよ
君の幸せはこんなもんじゃないんだよ
君をもっと幸せにできたのは僕なんだよ
君の今の幸せはただの幸せ
君が僕を選んでいたらもっと幸せだった
君が僕を選んでいたらもっと幸せだったのに
君が僕を選んでいたらもっと幸せだったんだよ
君が僕を選んでいたら、君は今よりも幸せだった
君は幸せをつかめなかった
僕は幸せをつかめなかった
……君が、僕を、選んでいたら
悲しみばかりが募ってゆく
後悔ばかりが募ってゆく
恨みばかりが募ってゆく
怒りだけが募ってゆく
……君が僕を選んでいれば
君は今以上の幸せを手にしていた
君は幸せな毎日を過ごしていた
僕は今幸せを手にしていた
僕は幸せな毎日を過ごしていた
……君が僕を選ばなかったから
君はこんなつまらない幸せで満足するようになってしまった
君はこんなつまらない幸せに惑わされるようになってしまった
君はこんなつまらない幸せを手離せない弱虫になってしまった
……君が、僕を選ばなかったから
こんな不幸が、起きてしまった
こんな悲劇が、起きてしまった
……僕のせいだ
僕が君をさらわなかったから
僕が君に背を向けてしまったから
僕が君と居られなくなってしまったから
……ようやく、時が動き出す
いまから、一緒に
いまから、あの日に
いまから、この時を止めて
あの日の過ちを、取り返しに、行こう
あの日の過ちを、やり直しに、行こう
さあ
い ま か ら
…… い っ し ょ に 。