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お家
商家の一人娘
くふふ、と笑う私。
両親ともに、私に、完全にメロンメロンなのだ。
前世で25年生きた甲斐があるってもんだ。
この調子で、私は両親の愛を集めて、幸せに育ってやる。
どうやら、かなり大きなお家らしく。
我が家はお金持ちっぽい。
いろんな人も出入りして、何やら両親共にいろんな物資の売買らしい話もしてるから、多分、仕事は商家じゃないかな。
毎日、両親に抱っこされながらの情報収集は欠かさないのだ。
召使い的な人達もいて、私の身の回りのこともやってくれたり、ご飯もシェフが美味しいものを作ってくれてる。
ふむ、このデカい家は、いずれ私の物になるのか。
ならば、商家を大きくする為の勉強をしなきゃな。
私、ほら、努力が得意だから。
デロデロの両親に頼んで早期教育を頼もう。
蝶よ花よと育てられるのは幸せだけど、このままじゃあ将来が不安になるから。
いずれ誰かと結婚して幸せにしてもらうっていうのは、他人任せで不安要素が大き過ぎる。
自分の力で堅実に幸せにならなきゃ、私は不安なのだ。
可愛がられて育ちますが、前世の記憶がある為に、ちょっと変な子です。