其の二
千文字消えたので悲しみの更新
中途半端だし文字数少ないからいつか書き直そう
目が覚めた。まず目に入って来たのは見知らぬ天井──いや、これ自室の天井だな。普段座り込んで寝てるから天井あまり見ることないからな。で、どうして眠っていたんだっけか。ああ、そうだ。マオによって体から何か吸われたからで……なんか文字通り体が軽いんだが。確実に精神的なものではなく物理的なもので。
「……………………」
体が動かない。鎧も脱がされている。腰に剣を差したままだが、何か意味があってこうしてるのだろうか。おそらく寝かし付けたのはマオだろうし、きっと意味があるはずだ。
「おお、起きたか」
扉を開け入ってきたのはあの大怪我などなかったかのように傷痕一つないマオだった。
「傷は大丈夫なのか」
「最初に言う事が我への恨み言ではなくこちらを心配する声なのは頭がどうにかしていると思うぞ」
せっかく心配してるのに。まあマオだし。
「まあ体の感覚がないからな。自分の状態がわからないから危機感がないというか」
「そうか。イルミナに感謝しておけよ。我も動けぬ中看病して回ってたのだから。まあ怪我人に天井まで届きそうな量の書類仕事やらせるのはどうかと思うが」
普段その仕事を学舎もあるイルミナ女史に押し付けているのではなかったか。マオはマオでやらなければならない事をやっているようだが、私には何もしてないようにも見える。
「あの少女はどうなった?」
「まだ寝ておる。無理もないか。回復するときに消耗した体力が多すぎる。そのうち目覚めるだろうがな」
まあ回復魔法は使われる側も大きく体力を消耗すると聞いたことあるし、あれだけの大魔法だ。怪我を治すのにしばらく目覚めないくらい体力を使ったのだろう。
「どのくらい寝ていた」
「丸二日だな。少し加減をしくじって吸いすぎた。気分はどうだ?」
気分、気分か。そうだな。
「落ち着かないな。鎧がないからだろうか、少し寒い」
そっと背筋を撫でられているような悪寒が常に纏わりつく。鎧を全て脱ぐなどいつぶりだ?体を洗うときでさえ洗う部分を外して洗い終わったらまたつけ直して別の部分を外してまたつけ直すというようにしていたし………
「む、寒いか。鍵は剣だと聞いていたが……実際鎧にも剣の特性が付与されてるし。まあいいや。もう秋も暮れだし寒かろうよ。だが鎧を着るのは少し待て」
「まあ起き上がれないから鎧はいいが……毛布をもっと持って来てくれないか」
「いや、今から動けるようにはする。だが鎧は少し待て」
なぜ?動けるようになるなら鎧着てすぐにでも鍛えたいのだが。二日も寝ているのなら腕も落ちているだろうし。
「それはな、お主の下着を作る為に採寸を行うからだ」
採寸?それこそなぜだ。別に下着が欲しいとは思わなかったし、そんな事を言った覚えもない。
「いや、お主鎧の下はなんだあの格好。ハムか何かか。鎧と貴様の体型が馴染むための特注の下着を用意してやる」
いや、胸周りが少し緩いからベルトをまいて調整してただけだが。腹周りはきついが。前の持ち主はどんな体型をしていたんだ。
「とりあえず立てる程度には回復させる。吸収も譲与も出来るしな」
「気になったんだが何を吸ったんだ」
「ああ、桜素だ。この世界を包み込む素子で、世界を安定させ超能力を引き起こす。魔素の基になってもいるな。というよりこの超能力を常人でも使えるようにしようというのが魔法なのだが。我の無詠唱やお主の魔法無効化等はこの桜素による超能力“桜力”によるものだな」
へぇ、知らなかった。師匠もそんなことは言ってなかったな。
「それでは行くぞ」
再び頭をがっちり掴まれ、思いっ切り握りしめられる。じんわりと温かい水が体の中に広がっていくような感覚。それと同時に体に張りが出てきたような……ああ、力が漲ってくる。
「終わったぞ。立てるか?」
立て……るがまだふらつく。剣を杖にして立ち上がる。これは……鍛え直さなければならないか。
「鎧の前の持ち主、暴風の魔女はボン・キュッ・ボンのナイスボデーだよ。まあ元々男物の鎧を改造してるから見た目は男女両方に見えるようなデザインだけど」
「騎士なの?魔女なの?」
「どっちもだよ。魔女なんて肩書みたいなものだし。あ、暴風の魔女キーンはキョウカちゃんより一回りくらい胸大きいよ。キョウカちゃんも結構大きいけどね」
「いきなりそんなこと言い出すとか最低ね、貴女」
「うん、僕も今のはないなと自分でも思う」




