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夏のホラー企画提出作品です。

 一人の、真っ黒な髪の、赤い服を着た幼稚園に入ったばかりぐらいの少女が部屋の隅で蹲っていた。

 その少女が着ている赤い服には、その柄ではない『赤』が点々とついている。

 少女は部屋の隅で、肩を震わせて泣いていた。

 その部屋は見たことがない、しかし、どことなく親近感を感じる、馴染んだ部屋のように感じる。

「――!――――!」

「――――!――!」

 2人の大人の男女が、何やらヒステリックに叫び散らしながら、その少女に暴行を加えていた。

 少女には、右腕が肘から下がなく、もう片方の腕も醜くはれ上がっていた。

 少女は大人たちに背を向け、肘から下がない右腕と、醜くはれ上がった左腕で必死に頭を庇っている。

「――!――!」

「――!」

 大人たちは、その少女の腕を執拗に攻撃していた。時折、背中や、腕をかいくぐって頭を攻撃するが、それでも、腕に対する攻撃が一番多い。

(……や……て、……で、こ……でに……。)

 少女の心の声が途切れ途切れに伝わってくる。その声は、幼さはあるが、代わりに希望といった明るい感情は一切ない。

(……んで、……け……。)

 その心の声は、少年を蝕む。

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