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 結局、それから中里宏枝の姿を見つけることはできず、最終日の学級別活動を消化して、良樹たちの修学旅行は終わった。

 東京に戻る新幹線の車中、良樹はA組の女子に訊いて〝中里宏枝〟という生徒が、少なくとも今年のクラスにはいないことも確かめた。


 帰宅後に手荷物を荷解きすると、嵐山の民芸店の包み紙が二つ出てきた。

 一つ目の包み紙からは、愛らしい図柄の和紙でできた栞が二枚。

 二つ目の包み紙の中から出てきたのは、白い卵型した長い耳のうさぎの紙人形。

 机の上にうさぎを置く。

 その円らな目が、良樹の中の彼女のそれと重なる。

 良樹は机の上のうさぎを、ちょんと指で揺らしてみた。

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