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その16 ベビードール



とりあえずセオ王子の寝室に行く事にしたモモナ。


「モモナ様!本当によろしいのですか⁈」


カルディアは(一応モモナの支度をしつつ)ヤキモキしています。


「うん、まあ、あの王子様、変な人だけど大丈夫かなーって。

金貨もらってるし…」


しかし、呑気なモモナとて、

王子が寄越した「夜のドレス」を着てみて

ちょっと

どうかなー?とは思い始めていました。


白く薄い絹、スケスケの、

お胸をえらく強調するような

ベビードールです。


「か、カルディア、これ大丈夫なの?」


モモナは鏡に映ったスケスケな自分の姿を見て言いました。


「カルディア?」


カルディアは身悶えています。


(いかがわしい!


けど


可愛いー〜〜!!!


くそう、セオ王子のヤツ、


分かってやがるな!)


などと思っています。


カルディアは、小さな頃から超可愛いモモナに超可愛い服を着せるのが


だーーいすき


なのですから!


モモナの、白くて大きくてフワフワのお胸が、


薄絹のしたでピンクに染まってプルプルと…


はい、王子グッジョーブ!


もし2人が結婚したら、

辺境のアルハカでは到底手に入らないような豪華なドレスを、モモナに思う存分着せられるのかと思うと、


(セオ王子の嫁にやるのも悪くないかなー」


(いやいや、とにかく今晩、初エッ○ってのはやばすぎるっしょ!)


カルディアは1人葛藤していました。



「カルディア、どうしよう」

「と、とりあえずガウンを羽織ってください」


これまた豪華な新品のガウンをカルディアはモモナの肩にかけます。


チビのモモナには案の定大きくて裾がズルズルでした。



トントン


「モモナ様、お支度は出来ましたか?」


ハリーの声です。迎えに来たようです。


「はーい」


モモナはズルズルと歩き出しました。



実際の話、辺境の小さな領地の令嬢に過ぎないモモナに、

王子に召された場合の拒否権などなく、

夜伽に応じるしかないのですが、


カルディアは胸が苦しくなりました。


(私が何もお教えしなかったから、モモナ様は

なーーーんにも知らないままだ…。

ソレでアレするのはあんまりにもお可哀想で…。)


「ハリー様!」


カルディアは、モモナを連れて王子の部屋に向かおうとするハリーを止めました。


「今少しお待ちいただけませんか。

モモナ様にお話ししておかねばならぬことがあります。」


「え?なんですか?」


「なに?カルディア」


カルディアは、モモナに聞こえないようにハリーに耳打ちしました。

(モモナはチビなので頭上で話されると聞こえません。)


「ハリー様、モモナ様は男女のアレについて、

なーーーんにもご存じないのです」













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