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その13 お茶会で


欠席することにした、セオ王子のお茶会の様子を、いくらメイドさんの服を着ているからと言って覗きに行っていいわけないのですが、


メイド・モモナのあまりの可愛さにカルディアは負けてしまいました。


「遠くからですよ!遠くから覗くだけですからね!」




セオ王子のお茶会は、城で1番美しいと言われている


薔薇の庭


のガゼボで開かれていました。


モモナ以外の4人の令嬢が、パーティーよりも気合いの入ったドレスで集まっています。


皆、裏情報で、


この集められた令嬢の中に王子の意中の人がいるかもしれないと聞いているのです。



そんな中、セオ王子がやってきました。

後ろには側近ハリーと、

なぜかガル・ガルフも付いてきています。


深々と頭を下げて迎える令嬢たち。


彼女たちが顔をあげると、セオ王子はガッカリしました。



(彼女がいない…)


本当は、令嬢たちの控え目なお胸を先に見た時点で、


(アレ?)


とか思っていたのですが。


お目当ての女の子は弾けるような巨乳ですから。



しかしさすがに一国の王子、

心は顔に出さず

令嬢たちを席に促してお茶会を始めました。





メイド・モモナは、


薔薇の庭の端っこから、お茶会のガゼボを

じーっ

と見ています。


「あ、あのピンクのお菓子なんだろ…」


多分、マカロンのことでしょう。

モモナは田舎者なのでその存在を知りません。


「うーん、美味しそう〜。

余ってたら今晩のデザートに出るかなぁ」


ヨダレがちょっと出てきました。

モモナは、特に甘いものに関しては非常に食いしん坊です。


「もう少し近くで見れないかな…

もう、せめて匂いだけでも…」


モモナがジワジワと近寄っている時、

後ろから、


「ねえアナタ!

暇ならお茶会を手伝って頂戴!」


とプロ・メイドさんに声をかけられてしまいました。


「お茶会…のお手伝い?」


「そうよ!

アフタヌーンティーだから品数が多くて大変なの。

早くこれを運んで」


モモナは、メレンゲに果物のジャムをかけた小皿の乗ったワゴンを渡されました。


「うわぁぁぁ美味しそう〜!いいなぁ」


本当なら自分もお茶会で食べられたのに…という悔しさが込み上げてきます。


しかし、お茶会に出られなくなったのは

食べ過ぎ

により、ウエストとバストが育ち過ぎたせいなので、

「もぉぉ〜」

となるのでした。



仕方なく、モモナはそのワゴンを運びます。



テーブルでの王子は、

サッサとお茶だけ飲んで自分は帰ろうと思っていました。


(あとはハリーとガル・ガルフがなんとかするだろ)


そのハリーはといいますと、王子の様子からこの令嬢たちの中に、王子が気に入った令嬢がいないことを悟っていました。


(では…やはりモモナ様⁈)


ガル・ガルフは、令嬢たちを盛り上げつつも、茶菓子をセオ王子の分までガツガツ食べていました。



「次のお菓子です」

モモナが運んできます。


しかしモモナの顔は、メイドさんの帽子で隠れてほとんど見えていません。


しかし!


セオ王子は見逃しませんでした。


その弾けそうなお胸と、小さな背丈、栗色の髪。


ハリーもハッと気が付き、立ち上がろうとしまさたが、先に、


セオ王子がモモナの腕を掴んで帽子を脱がせていました。


「キミだ…!」






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