4 弟とのんびりとした日常
図書館での調べ物は、空いた時間を利用して行っていた。
お披露目までは特に予定があるわけでもないが、日課としては訪問してくる教師から簡単な読み書きや計算、所作を習っている。
本格的に教育が始まるのはお披露目後のため、忙しくなるのはそれからだろう。
そのため離宮では割と自由な時間を確保できていた。
空いた時間は弟との触れ合いに費やすことも日課になりつつある。
異母兄弟姉妹とはそれぞれ違う離宮にいる関係であまり面識がない。お披露目が済んでいる兄姉とは話したことはあるが、手で数えるくらいの回数になる。
私にとって本当の家族だと思っているのは、同母の弟であるリーファスだけだ。
リーファスは3歳になったばかりでとても元気に過ごしている。普段からリーファス専属の侍女を振り回しているが、とても子供らしくて可愛いと思う。
リーファスの専属侍女は、リーファスが生まれた頃から世話をしている。リーファスにとって乳母のような存在かもしれない。
今日もリーファスの部屋に向かうと「あねうえ!」と元気な声と共に突進してくる。
「おっと…」
いくら3歳の小さな体とはいえ私にとってはなかなかの衝撃になる。尻餅をつきながらも抱えるように抱きしめると、リーファスは満足そうな表情を浮かべていた。
「ラティアーナ殿下、申し訳ありません。お怪我はありませんか?」
「リーファスの体当たりはいつものことだもの。平気よ」
侍女に大丈夫だと告げると「良かったです」と安堵しているようだった。毎回申し訳ないと感じているが私がもう少し成長するまでは、このやり取りが続くだろうとも思う。
「今日も昨日の続きを読みましょうか。本を持ってきてくれない?」
「少々お待ちを…はい、どうぞ」
侍女から本を持ってきてもらうと、リーファスを前に抱えたまま本を開く。
こうして本を読み聞かせるのが、弟との日常になっていた。
こうしてのんびりと過ごしているうちに、お披露目がやってくる。
3歳って難しいですね。身近にいないので想像ができないです。




