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王女の夢見た世界への旅路  作者: ライ
第2章 王女兼冒険者の世界を巡る旅

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28 花の都

 森での騒動から6日、厄介な魔物の襲撃もなくようやく森を抜けるところまで来た。


 クレアとエレナは、まだ体調が万全でないことから念のため馬車で療養中。残りのメンバーは残りのグループ2つに加わっていた。


 私はウォルフさんのグループに入り、今は護衛中になる。


「やっと森を抜けましたね。あれから強い魔物とも合わなかったので助かりました。」


「ああそうだな…長かった。巨大蜘蛛がいたのは想定外だったが、裏を返せば魔物を減らしていてくれたのだろう…森を抜けてしまえば比較的整備された場所に入ってくる。あと1歩だな。」


 森を完全に抜けて西方連合の領土に入る。

 徐々に道などもできてきて順調に近づいていることがわかる。


 さらに1日歩くと、遠目に街らしき物が見えてくる。


 国を出て約9日、ついに目的地である西方連合国家群の第15国、フローリアに到着した。





 街の中に入ると沢山の花が咲いていて、幻想的な風景が広がっていた。


「壮観でしょう?これこそ花の都と言われる由縁です。」


 ルクスさんは何度も往復しているらしく、フローリアにも店を構えているらしい。


「ええ。この景色だけでも来てよかったと思います。」


 話しながら冒険者ギルドに向かい、依頼の完了を報告する。


「ここまでの護衛本当にありがとうございました。もし良ければ私の商店へ来てください。冒険者のための品も取り揃えておりますので。」


 報酬をもらい最後に挨拶を交わして解散となる。


「さて、俺たちは少ししたら次の国へ出発する。いずれどこかで会った時はまたよろしく頼む。ではな。」


「世話になった。機会があればよろしくな。」


「こちらこそありがとうございました。また機会があれば。」


「お世話になりました。ではまた。」


 マティさんたちワンダーガーデンとウォルフさん率いるアベリアリスクは合同で依頼を受けて別の国へ、クレアたちアイリスフィードは暫く滞在するそうだ。


 私は、少しこの国を回った後、別の国に行く予定だ。



 手持ちの硬貨をこの国の貨幣に交換して、散歩に出かける。特に目的もなかったので、なんとなくぶらぶらと街を眺めていた。


 別名でも呼ばれたり名産と言われたりすることからも、植物を使った品物が多く取り扱っていて、至る所に植物が植えられている。また国の外側にも魔物除けの花が咲いていて自然と共生している国といった感じだ。


(天然の要塞みたいなものね…それにしても石鹸の種類が多いわ。王国だとスクラブとして塩とかが多いけど、植物が沢山使えるのは流石ね。)


 いくつかお土産として石鹸を買っていく。離宮で使う分とリーナやアリア達に渡す分だ。

 また植物を使ったポーションがあったのでいくつか補充も行う。


「これは何のポーションですか?」


「魔力草から作った魔力の回復ポーションだね。飲むとしばらく魔力の回復量が上がるよ。あとそっちは傷の回復作用があるポーションだよ。」


「じゃあいくつか買わせていただきますね。」


(全体的に質が高いし、王国じゃ傷を治すものは滅多に見ないけど…こんなに取り揃えているのね。近ければ通いたいくらいね。)


 代金を支払ってお店を出る。大体のところは見て回ったため、今日ははもう宿に帰ろうと思い通りを歩く。

 その途中で、髪飾りを売っている露店があった。


 その中でふと1つの花をあしらった髪飾りが目についた。

 その鮮やかな花は、お母様が好きだった花。

 小さな星形の花びらをいくつか拵えた一品だった。


(カランコエ。この世界に花言葉があるかわからないけど…確か日本では「小さな思い出」と「幸福を告げる」だったかな?)


「すいません。この髪飾りを頂けませんか?」


「はいよ。銅貨5枚ね。」


 銅貨を渡して髪飾りを買った。

 ラティアーナとしている時や街を歩く時には、付けていても壊したり無くしたりはしないだろう。私は早速、髪につけることにした。



 お母様との思い出は、確かに心に残っているけれど…いずれ忘れてしまう気がして少し怖かった。

 けれど、この髪飾りをつけていると見守ってくれて…共にいてくれる気がした。


 過去を大切にしたまま未来へ進んで行ける気がした。





 何日かたったある日、他の国々について情報を集めるため冒険者ギルドにいた。


(次はどこに行こうかしら。)


 次の目的地については特に決めていなかったため情報収集を行っている。

 すると1つ気になるものを見つけたので、ギルドの受付に確認してみる。


「すいません。アークソフィアは、どんな国なんですか?」


「アークソフィアは叡智の国あるいは叡智の書庫と呼ばれていて、ここ西部連合のはじめ可能な限りたくさんの歴史や知識を保有する国ですね。」


「そこは…誰でも閲覧できますか?」


「可能ですよ。持ち出しは不可能ですが閲覧は可能です。あくまで、公開されている情報を収集している形ですから、特定の国の機密とかはないですからね。それでも、魔術書のように地域によっては見ることが許されてないものがあったりします。」


(もしかしたら…私がずっと探していたものが見つかるかも知れない。王城の図書館でも見つからなかった前世についてや魔力、魔術について…可能性があるなら行くしかなさそうね。)


 私はアークソフィアまでの行き方を確認した。連合を結ぶ定期便が月に1度。次にフローリアに来るのは10日後でアークソフィアまでは経由地が複数あるため15日かかるらしい。


 定期便が来るまで、この街を散策することにした。


 そして10日後、定期便に乗せてもらい出発した。


 途中3カ国の都市を経由し1日ずつ滞在することになっている。

 それぞれの国を見ながらも順調に進みついに、叡智の国アークソフィアに着いた。

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