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王女の夢見た世界への旅路  作者: ライ
第2章 王女兼冒険者の世界を巡る旅

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24 そして旅へ

 お披露目からひと月が経過し、リーファスもレティシア様の離宮へ移った。


 このひと月は毎日、コーネリア様が来る時以外をリーファスとの遊んだり勉強を教えたりする時間に費やしていて、最後の日にはお守りとして男の子でも使えるアクセサリを含めた餞別の品をたくさん渡した。リーファスの専属侍女のアルカに引かれていた気がするが、気にしないことにする。


 さて、リーファスとリーファス付きの侍女たちも移ったことで離宮も少し寂しくなってしまったが、王族としての務めも次の建国祭まではないので、以前考えていたことを実行するための準備を行う。


「これからしばらく旅に出るわ。緊急時は転移で帰るつもりだけど、基本的には次の建国祭近くまで帰らないつもりだから。」


「やっぱり行っちゃうんですか?せめてもう少し近くで定期的に戻って来られる場所とか…

 もしくは私も一緒に付いていきますよ!」


 涙目で懇願してくるリーナは可愛いし、連れて行きたいところではあるが、どうしてもできない理由があった。


「あなたまで長期でいなかったら、私が離宮にいないことが丸わかりでしょう?それにリーナには、お店のほうも見ててほしいし。」


 喫茶店は、スポンジをメインにしたショートケーキが話題になり大繁盛していて、現在は予約のみとなっている。


 また、ケーキ以外にも1つ私の知識から経営に関することで新しいことを取り入れていた。


 この国の場合、経営状態を商業ギルドと役所に報告する義務があり、利益の一定の割合を商業ギルドと役所に納める。


 私が変えたかったのは報告するときに提出する帳簿だ。


 帳簿の正式な型というのがなく収支がわかることが条件になっているだけだが、他の商店の帳簿を見ても全て分記法が使われていた。単純に商品を仕入れて売る卸業なら問題ないかも知れないが、複雑な処理には向かないため3分法を取り入れてもらっている。

 また、収支報告書のみだったところを損益計算書と貸借対照表の2つにしてもらって個人的に管理しやすくした。


 話は戻るが、働いてくれている人たちも慣れてきたようで、今のところ問題はない。何かあった場合も連絡をくれる手はずになっていて、通信用魔術具もお店に置いてある。

 とはいっても、全体を管理する人がずっと不在なわけにはいかないのでリーナには、たまにお店の様子を見てもらうようにお願いした。


「かしこまりました。ラティアーナ様が不在の間もしっかりと守らせていただきます。…そういえば、目的地は決まっているのですか?」


「いくつか候補はあるのだけど…一度国外も見てみたいから西の方に行こうと思ってるわ。」


 この国は大陸の東側にあるため、東に行くと海にあたる。南側は海の近くにいくつか国が存在するが、西寄りになってくると、惑いの森と呼ばれる場所がある。その森は、魔力が乱れていて森全体に精神干渉を受けるため対策なしでは入ることすらできない。


 残る北は、グランバルド帝国とアルカディア王国の2大軍事国家が存在する。その2国は、軍略に優れている国で度重なる侵攻で巨大な領地を擁する国にまで発展した。周辺国と様子見状態が続いているため、いつ開戦になってもおかしくはない。


 対して西の方には小国が点在し連合を組んでいる。エスペルト王国とも交流がある国もある。



 今回の旅の目的は大きく分けて2つ。

 各領地と諸外国の生活を見ることと、国外の魔物の強さを知ることだ。この国の結界の外はありとあらゆる魔物が存在するため、危険度が著しく上がる。ここからでは見えない世界というものを感じてこようと思う。



 これからは5日かけて旅の準備をした。武器の手入れや消耗品の補充を行い、ギルドでデュランさんに挨拶と情報収集を行う。

 途中、孤児院に行きアリアやドム、ノアと子供達とも挨拶を交わした。そして準備が完了し、ついに出発する。



「ラティアーナ様なら大丈夫だとは思いますが…お気をつけて行ってらっしゃいませ。」


「ええ、リーナも。後のことは任せたわ。…行ってきます。」


 皆に別れを告げて、隠し通路から外に出た。

 都市から都市の移動は、基本的に乗り合いの馬車で行くこととなるため乗り合い所に向かう。

 私の旅が始まった。




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