8 後片付けと昇格
私は、地面に背をつけたまま空を眺めていた。
(実践でやるのは初めてだったけど...うまくいったわね)
すると3人が私の方に近づいてくる。
「ティアちゃん無事?「大丈夫?」」
「無事だし怪我もないけど...疲れた。」
「お疲れ様...立てるか?」
ノアが聞いてきたので私は首を振る。
「少し休むまでは無理...馬車まで背負ってくれると助かるかも。」
私はノアに背負われる。周りを見渡すと怪我を負ってる人はいても、重傷者や死者はいなそうでほっとする。
揺れが気持ちよくて...私は意識を手放した。
ティアを背負って、3人と他のパーティ達はそれぞれの馬車へ戻る。
心地よい揺れのなかで、左肩になにかがあたった衝撃で目を覚ました。見渡すとアリアが私に寄りかかっていて、目の前ではノアとドムもすやすやと眠っている。
こういうのも悪くないなと思いながら、もう一度眠りについた。
支部まで戻ってくると、私たちは支部長から感謝され、後日報酬を支払う旨を聞かされる。
話が終わって帰ろうとしたところ、支部長に呼び止められた。
「アリア、ノア、ドム、ティア。すまないがお前達に話がある。こっちにきてくれないか?」
私たちは了承してついていく。通された部屋は、支部長室だった。
「疲れてるところすまないな。とりあえず適当にかけてくれ。」
4人して席に着いて話を聞く。
「要件は2つだ。まず、今回のスタンピードは過去例を見ないものだった。そこで原因と思われる地竜と直接戦ったお前達の意見を聞きたい。」
まず、代表してアリアが答える。
「魔物が禍々しい状態になるのは、邪気という負の感情で染まった魔力影響らしいです。この現象は教会で教わったもので間違いないと思います。ただ...前戦った時は大きさや色は変わってなかったので、今回の場合は特殊だと思います。今回の地竜は、大きさも強さもなにもかも別格でした。過去に地竜を討伐したことがある私たちでも全く手が出ないほどです。」
「だが、結果的にお前達は倒したんだろう?」
「私たちは隙を作っただけで...トドメを刺したのはティアちゃんです。」
皆の目線が私に集中する。
「ティアか...お前は一体何者だ?弱冠7歳でCランクへのスキップ登録、そしてCランクパーティー...あるいはBランク冒険者でも倒せないかもしれない魔物を倒す強さ。こう言っちゃなんだが...普通じゃない。」
「...私はもうニ度と失わないために...後悔しないために強くあろうとしただけです。」
「まぁ助かったのも事実だ。話したくないなら無理に聞くつもりはない。悪かったな...
じゃあもう一つの要件の方だが...お前達4人ともBランクに昇格しないか?こっちとしても強いやつがランクが上がるのは大歓迎だし、今回の功績を考えるとそれくらいしないと釣り合わない。アリアたち3人も今までの貢献もあるからな。元々昇格しても問題ない。」
4人してBランクに昇格することが決まった。
これからは、3人とも友達として、今度教会を訪れる約束をしてそれぞれ別れるのだった。




