君の笑顔を独り占めする僕。
___君は、たくさん笑う人だね!
みんなを幸せにするその笑顔は、とっても輝いていて素晴らしい!
僕のすべてだよ! 君の笑顔は。
___僕のちっぽけな悩みも。
君の笑顔で、何処かに吹き飛んでいくんだ!
『___ねえねえ、嘉樹クン?』
『・・・うん? どうしたの、ミナトちゃん?』
『私ね! 嘉樹クンと一緒なら? 何でも出来るような気がするの!』
『・・・うーん? どういう事?』
『“私は、嘉樹クンの笑った顔が好きだから!”』
『・・・えぇ!? 違うよ! ミナトちゃんが笑うから僕も笑うんだ!
ミナトちゃんの笑顔は世界中の誰よりもステキなんだと僕は思う!』
『・・・そんな風に、言ってくれたの? 嘉樹クンだけだよ!』
『そんな事ないよ! みんな思っているけど? 恥ずかしいから言わ
ないだけだよ!』
『嘉樹クンって? 優しいのね!』
『ミナトちゃんだからだよ。』
___本当は、他の誰にも彼女の笑顔を見せたくない。
他の男性に取られたくないからだ。
僕だけの笑顔であってほしい!
・・・でも?
そんなの無理なのは、よく分かっているよ。
だからせめて! 僕と一緒に居る時だけは。
彼女の笑顔を独り占めしたいと思っているだけなんだ。
『___ねえ、嘉樹クン! 今度に日曜日、二人で水族館に行かない?』
『勿論! いいよ! 一緒に水族館に行こう!』
『___うん!』
・・・本当は?
僕の家で彼女と、二人でゆっくりしたかった。
ふたりの時間を過ごしたかった。
誰もいない、僕たちの時間を、、、。
___だけど?
彼女は、僕と同じ考えではないんだよね?
二人だけど? 周りにはたくさんの人達がいるし。
時には、何処かのお店の定員さんに彼女の笑顔が向けられる。
・・・僕だけに向けられる笑顔だけじゃなくなる。
他の知らない男に、向けられる彼女の笑顔なんか見たくない。
誰にも、笑いかけてほしくない。
僕にだけ、笑いかけてほしいのに、、、。
彼女は、そんな僕の想っている事を知らない。
___知らないから。
僕を平気で傷つけるんだ!
本当に、彼女は僕の事が好きなのかな?
僕の気持ちを、知らずにズケズケと傷つける。
僕が、ふと頭の中でそんな事を考えていると、、、?
『___ねえねえ、嘉樹クン! あのクラゲ可愛くない?』
『・・・ううん、そうだね!』
『どうしたの?』
『・・・えぇ!?』
『凄い汗かいてるよ!』
『・・・あ、熱いからかな? 室内だけど熱いよね!』
『・・・ううん。』
___彼女は、僕の方を見てニコッと笑った!
その笑顔なんだよね! 僕にだけ見せてくれる笑顔。
【・・・どうかお願いします! 彼女が他の男にあの笑顔を見せない
ようにしてください。どうか! お願いします!!!】
僕は念じるように、そう頭の中で唱えたんだ。
誰にも渡したくないから! 君を、、、!
『___熱いなら? 売店でアイス買ってくるね! そこで待ってて!』
『・・・ううん。』
___彼女は、嬉しそうに同じアイスを2つ買ってきて、1つを
僕に渡してくれた。
『___はい!』
『・・・ううん、ありがとう。』
『冷たくて美味しいね、アイス!』
『・・・ううん。』
___何度も何度も、君は僕に笑顔をふりまいてくれる。
君の笑顔に、僕は何度救われた事か、、、!
急に、泣きそうになって僕はグッと涙をこらえた。
『___うん? どうしたの?』
『・・・うんうん! 何でもないよ。』
___また、君が僕を見て!
ニコッと笑ってくれた。
このまま、ずっと君の笑顔を見ていたいな~!
ずっとずっとずっと、、、。
僕だけのものであってほしい!
___君は、帰り際に僕にこう言った。
『___嘉樹クン! また二人でデートしようね!』
『・・・ううん!』
君はこの日、最後の笑顔を見せて僕に背を向けて家に帰っていった。
僕は、君の笑顔を見届けて家に帰った。
・・・こんなに、愛おしい笑顔はない。
もう、誰にもあの笑顔を渡したくない!
僕だけの笑顔に、君は 僕だけのものだから!
最後までお読みいただきありがとうございます。




