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君の笑顔を独り占めする僕。

作者: 七瀬
掲載日:2020/08/14






___君は、たくさん笑う人だね!

みんなを幸せにするその笑顔は、とっても輝いていて素晴らしい!

僕のすべてだよ! 君の笑顔は。





___僕のちっぽけな悩みも。

君の笑顔で、何処かに吹き飛んでいくんだ!



『___ねえねえ、嘉樹クン?』

『・・・うん? どうしたの、ミナトちゃん?』

『私ね! 嘉樹クンと一緒なら? 何でも出来るような気がするの!』

『・・・うーん? どういう事?』

『“私は、嘉樹クンの笑った顔が好きだから!”』

『・・・えぇ!? 違うよ! ミナトちゃんが笑うから僕も笑うんだ!

ミナトちゃんの笑顔は世界中の誰よりもステキなんだと僕は思う!』

『・・・そんな風に、言ってくれたの? 嘉樹クンだけだよ!』

『そんな事ないよ! みんな思っているけど? 恥ずかしいから言わ

ないだけだよ!』

『嘉樹クンって? 優しいのね!』

『ミナトちゃんだからだよ。』





___本当は、他の誰にも彼女の笑顔を見せたくない。

他の男性ひとに取られたくないからだ。

僕だけの笑顔であってほしい!




・・・でも?

そんなの無理なのは、よく分かっているよ。

だからせめて! 僕と一緒に居る時だけは。

彼女の笑顔を独り占めしたいと思っているだけなんだ。



『___ねえ、嘉樹クン! 今度に日曜日、二人で水族館に行かない?』

『勿論! いいよ! 一緒に水族館に行こう!』

『___うん!』






・・・本当は?

僕の家で彼女と、二人でゆっくりしたかった。

ふたりの時間を過ごしたかった。

誰もいない、僕たちの時間を、、、。




___だけど?

彼女は、僕と同じ考えではないんだよね?

二人だけど? 周りにはたくさんの人達がいるし。

時には、何処かのお店の定員さんに彼女の笑顔が向けられる。




・・・僕だけに向けられる笑顔だけじゃなくなる。

他の知らない男に、向けられる彼女の笑顔なんか見たくない。




誰にも、笑いかけてほしくない。

僕にだけ、笑いかけてほしいのに、、、。

彼女は、そんな僕の想っている事を知らない。



___知らないから。

僕を平気で傷つけるんだ!


本当に、彼女は僕の事が好きなのかな?

僕の気持ちを、知らずにズケズケと傷つける。

僕が、ふと頭の中でそんな事を考えていると、、、?



『___ねえねえ、嘉樹クン! あのクラゲ可愛くない?』

『・・・ううん、そうだね!』

『どうしたの?』

『・・・えぇ!?』

『凄い汗かいてるよ!』

『・・・あ、熱いからかな? 室内だけど熱いよね!』

『・・・ううん。』




___彼女は、僕の方を見てニコッと笑った!

その笑顔なんだよね! 僕にだけ見せてくれる笑顔。



【・・・どうかお願いします! 彼女が他の男にあの笑顔を見せない

ようにしてください。どうか! お願いします!!!】




僕は念じるように、そう頭の中で唱えたんだ。

誰にも渡したくないから! 君を、、、!


『___熱いなら? 売店でアイス買ってくるね! そこで待ってて!』

『・・・ううん。』





___彼女は、嬉しそうに同じアイスを2つ買ってきて、1つを

僕に渡してくれた。


『___はい!』

『・・・ううん、ありがとう。』

『冷たくて美味しいね、アイス!』

『・・・ううん。』





___何度も何度も、君は僕に笑顔をふりまいてくれる。

君の笑顔に、僕は何度救われた事か、、、!

急に、泣きそうになって僕はグッと涙をこらえた。


『___うん? どうしたの?』

『・・・うんうん! 何でもないよ。』




___また、君が僕を見て!

ニコッと笑ってくれた。

このまま、ずっと君の笑顔を見ていたいな~!

ずっとずっとずっと、、、。



僕だけのものであってほしい!










___君は、帰り際に僕にこう言った。


『___嘉樹クン! また二人でデートしようね!』

『・・・ううん!』






君はこの日、最後の笑顔を見せて僕に背を向けて家に帰っていった。

僕は、君の笑顔を見届けて家に帰った。




・・・こんなに、愛おしい笑顔はない。

もう、誰にもあの笑顔を渡したくない!

僕だけの笑顔に、君は 僕だけのものだから!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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