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アニマルレスキュー  作者: コトリコトリ
87/229

087 オアシスカフェでランチ


 ララちゃんとかなえはオクタゴンのセンターパークのベンチでリリちゃんの料理教室が終わるのを待っていた。

 

 お昼はどこで食べようかなぁー……と、考えていると、

 リリちゃんが、リアちゃんと、お婆さんと一緒に、かなえ達の側に歩いて来た。


「あーっ、リアちゃん!」と、気が付いたララちゃんが慌てて近づいて行く。

「こんにちは。リアちゃん、お婆さん」


「かなえさん、お久しぶりねー。リリちゃんを偶然見かけたから、ここまでリアとご一緒したのよ」と、お婆さん。

「そうですか。今日は……お絵描き教室でしたか?」


「そうよ。リアはお料理教室、私は手芸教室に通っているの」

 

 リアちゃんはお絵描き教室のレベル2だそうで、昨日ララちゃんのクラスにリアちゃんが居なかったのは、レベルが違うからだと分かった。


「ララちゃん、リアちゃんは一つ上のクラスだって。ララちゃんも頑張って休まないで通えば、リアちゃんと同じクラスになれるかもよ?」


「うん、ララ、明日はお絵描き教室行く!」

 そしてお婆さんの手芸教室は、数年通っているのでレベルは先生育成コースだそうだ。


「お家に飾ってあった、キルトはおばあさんが作られたんですか?」

「まぁ! そうよ。良く気が付いたわねー」

 お婆さんの家の居間にカラフルで大きなキルトが壁に掛かっていたのが印象に残っている。


 

 暫らく、話して居たがリアちゃんとお婆さんは帰るそうなので、ベンチの所で見送る。


「リリちゃん、お昼一緒に食べようよ。みんなを連れて行きたいところがあるんだ」

 かなえは行きたいところが閃いたので、2人を誘う。


「ララ、おなか空いたー」と、ララちゃん。あんなに大きなパイを食べたのにもうお腹が空いたんだ。

「私もお腹が空いて来ました。今日の料理は試食があまり出来なかったのでー」と、リリちゃん。



「じゃー、行こう!」と、かなえがみんなを連れてジャンプしたのは、オアシスインの横だ。

 

「ここはねー、私が初めてドームシティーに来た時に泊った所なんだ」と、かなえが話すと、

「あっ、もしかしてルルちゃんの?」と、リリちゃん。


 ……パーティ―の時に簡単にオアシスインの事も話したのを、リリちゃんは覚えて居たみたい。


「そうよ、ここはルルちゃんと家族で経営している宿泊所なの」と、言いながら中に入って行くと、

入口のカウンターにルルちゃんが座っていた。


「ルルちゃん!」っと、リリララ姉妹が嬉しそうに近寄って行く。

「あっ! みんな! かなえさん、こんにちは」と、ニコッと笑うルルちゃん。今日もとっても可愛い。

 

 ペパーミントグリーンの、ワンピースに、薄い黄色い花柄のエプロンが似合っている。


「今日は、3人でお昼を食べに来たの」と、かなえが言うと、

「そうですか。ごゆっくりして行ってくださいね」と、ルルちゃん。

 

 かなえはリリララ姉妹を連れて、オアシスインに入って行くと、カーラさんがキャッシャーの所に坐っていた。


「カーラさん、まだ働いているんですか?」

「やぁ、かなえ久しぶりだねー。ルルがパーティーで世話になったみたいでありがとう」


「いいえ、家で働いているリリちゃん、ララちゃんともお友達になれたみたいです」と、かなえはリリララ姉妹を紹介する。


「そうかい、ルルはここで働いている時間が長いから、年が近い友達が少ないんだよ。これからも仲良くしてやってね」とカーラさん。


「はい」とリリちゃん。

「うん、いいよー」とララちゃん。

 

 かなえ達が案内された席は、テラス席に近い丸いテーブルだ。

 知らないウエイトレスの人が来て飲み物を聞かれたので、ピンクベリージュースを3つ注文する。


「ここは何でもおいしいよー」と、

 かなえはメニューのお勧めのランチセットをララちゃんに読んで聞かせる。


「ララ、パンケーキが良い」と、ララちゃん。

 ララちゃんは、きっとケーキという言葉に魅かれたな。まぁー、付け合わせに野菜も付いているからいいかな。


「リリちゃんはどうする?」

「私は、トマトのドリアセットにします」と、リリちゃん。

 かなえは、ポトフとカレーピラフのセットにする。


 量が多いのはわかっているが、持ち帰ればいいので普通の一人前と、ジミーさん用にかなえと同じポトフとカレーピラフのセットをテイクアウトで注文する。


 運ばれて来た料理は、普通サイズだけあって大盛りでみんなで「わぁー!」と、声を上げて、一瞬まわりのお客さんの注目を浴びてしまう。


「大きいねぇー」と、目を丸くするララちゃん。

「そうね、ここは特に大盛りなのよ。食べきらなかったら、また持ち帰ればいいから無理して食べなくていいよー」と、かなえは二人に伝えておく。


 最初の内は美味しくて、みんなのも味見しながら食べていたが、半分以上食べたところで、もうお腹がいっぱいになる。なので、みんなの分も一緒にテイクアウトにしてもらう。


「あんた達、1人前頼んだって食べられるわけないだろー」と、言いながらカーラさんがデザートを持って来てくれる。


「お腹がいっぱいだろうから、小さいのにしておいたよ」と、テーブルに置かれたのは、黄色いアイスクリームのようだ。


「わぁー、ありがとうございます」

 甘いものはお腹がいっぱいでも食べられるのは本当だな……。

 

さっきまで、苦しくてもう何も食べられないと思っていたのに、アイスクリームが来たとたんに嬉しくなってしまう。


「ありがとうございます」と、かなえはカーラさんにお礼を言う。

 一口食べると、甘酸っぱいレモンの香りが口の中に広がる。


「わぁー、美味しい!」と、リリちゃん。

 アイスクリームでは無くシャーベットだったので軽くて食べやすい。

 リリちゃんもパクパクと食べている。


 カーラさんの体調を聞くと、

「気分が悪くなると、あのかなえがくれた飴で、スーっと気分が悪いのが消えるんだ」と、言うのでまた飴を渡しておく。


 ……お腹の中の赤ちゃんは順調に育っている様だ。

 

 

 会計を済ませて、お店を出ると、リリちゃんがカウンターに座っているルルちゃんと楽しそうに話し始める。

 

 この二人はパーティ―で会って以来だけど、気が合うから良い友達になれるだろうな……。


 リリちゃんんがこれから温泉に掃除に行く話をルルちゃんに話すと、興味を持ったルルちゃん。


「ルルちゃん、時間が出来たら西門の温泉にリリちゃんがいるから来れば?」

「はい、あと1時間位したら終わるので、後で行くかもしれません」とルルちゃん。

 

 オアシスインから西門までは歩ける距離なので、ルルちゃんも来やすいだろう。


 

 かなえ達はオアシスインを出ると、


「じゃー、2人共西門の温泉でいいかな?」

「はい、帰りは動物ギルドからジャンプミラーで帰りますから、迎えもいらないです」


「そう? わかった。じゃぁー、二人で気を付けて戻って来てね。18時位に夕食にするけど、他に行きたいところがあったら寄って来ていいから」


「はい、わかりました」とリリちゃん。

 ララちゃんは良くわかっていないみたい。

 

 

 かなえはジャンプで二人を温泉まで送り届けてから、ラウンドカフェの側まで移動し歩いて来る。


 お店の中に入ると、焼きたてのパンのいい匂いがして来る。

 カウンターに並び、かなえの番になると昨日の店員さんが、


「いらっしゃいませ。パンですね、焼き上がってますよ」と、リトくん用のご褒美パンを二つ、持って来てくれる。


 あまりに良い匂いなので、他に焼き上がったばかりのパンを幾つか追加して買っておく。


「まだ温かいですから、袋は開けたままにしておきますね」と、店員さんに渡されお店を出る。

 焼きたてのパンをポーチからフォルダーにしまうと、


 さぁーキングス達はどうしてるかな……と、気になったのでシロンに様子を聞いて見る。


「キングスとクイーンは、他の馬達に温泉の説明をしているようです。ジジとババも、他の牛や馬達と温泉の話をしています。そして、マリーとリキさんは子犬に泡風呂の入り方を教えています」


 へぇー、みんな頼りになるなぁー。

 そうか、キングス達みたいに温泉に慣れた動物がいつもいれば、始めて来る動物達も助かるだろうな……。

 

 たまに、みんなにドームシティーの温泉に来てもらうのもいいな。


 

 そうだ、あそこの馬達にも温泉の様子を聞いて見よう。

 かなえは、まず、アンディーの居る乗馬教室の前に行き、扉を鳴らす。


「はぁーい」と返事がしてアンディーが出て来ると、

「あっ、かなえさん! あの犬に何かありましたか?」とアンディー。

 

 そうか、ここに来るのは、リキさんを預かった日以来だな。

 

「リキさんは元気よ。少しづつ良くなってきているし」

「えっ、そうなんですか? 事故からもう何年も経っているのに良くなっているなんて凄いですね!」


「温泉も体に良いみたいだから毎日入ってもらっているの」

「そうですか。温泉の効果は凄いんですね。僕も行きましたけど、体が軽くなって驚きました」


「動物にも人間にも効くみたいね……それで、今日来たのは、放牧地の馬の様子を見に来たから、報告しておこうと思って来たの」


「そうでしたか。最近は温泉のおかげか馬達の体調も良いみたいで、餌の減りも早いんです」


「そうなんだ……じゃー、様子を見て来るね」

 と、かなえは馬達の所へ向かう。


 

 放牧地に入って行くと、アンディーが言ったように、馬達の毛並みも良く健康そうに見える。

 かなえは見覚えのある、キングスに似た大きな黒い馬を見つけたので近づいて行くと、


「こんにちは、調子はどうですか?」と、話しかける。

『おお、あんたか。毎日湯に浸かっているから、いつもスッキリ良い気分だ』


「そうですか。それは良かったです。温泉に入っていて、何か気が付いた点や、改善して欲しいところはありますか?」


『うーん、そうだな。そういえば……温泉が自分達の住むドームにもあれば毎日入れるのにと、ぼやいているヤツがいたな』

 

 なるほど……動物だって温泉の気持ちよさが分かったら、毎日入りたくなるのね。


「ありがとう。参考になったわ。すぐには無理かもしれないけど、少しづつ数が増やせるように考えてみるわ」と、かなえは答えておく。

 

 もう少し、様子を見て何処の温泉も問題が無いようだったら、増やしてもいいか女神さまに聞いて見よう。

  

 

 放牧地の他の馬達にも聞いて見たが、温泉を気に入ってくれているようで、特に問題は無い様だ。

 かなえは放牧地を出ると、西門側の馬車の駐車場の方へ歩いて来る。


 また、誰かに話しを聞いて見よう……。

 かなえは近くの荷馬車を停めているおじさんに声を掛ける。


「こんにちは。私は馬と人との暮らしについて調査しているんですが、最近この温泉について気が付いた点はありませんか?」


「ほぉー、そんなことを調査してるのかい。偉いなぁー」と、感心される。

 

 しばらく、話を聞いて見ると、この農家のおじさんは近くのドームから野菜を売りに来た帰りで、温泉に寄って行こうと思ってやって来たそうだ。

 

 温泉はまだ出来たばかりだが、口コミでドンドン広まっているそう。おじさんの馬も、この温泉がお気に入りで、最近体調が良いのか足取りが軽いそうだ。


 それに、いつもドームシティーに入る時に長い列が出来ていて待たされていたのが、最近早く順番が回って来るようになったそうだ。

 

 その理由がおそらく、温泉ポイントのおかげだとおじさんは言う。

 

 なんでも、門から入って来る人や馬車が規定以内の時間で手続きを終えられたら、その場で温泉ポイントを10ポイントIDカードに付けてもらえるそうだ。


 10ポイントで温泉2時間が無料になるのだから大きい。


 だから列に並ぶ人達は、並んでいる間に少しでも早く手続きが終わるように、すぐにIDカードが出せるように準備したり、積んでいる荷物をすぐに見せられるようにしたりと、工夫をしているそうだ。


 それだけで、待ち時間が半分になったのだから、大きな変化なのだろう。


「お話し、とても参考になりました」

 かなえはお礼に疲労回復飴を渡して、温泉を後にする。



「シロン、温泉に居る動物達の様子はどう?」

「キングス達、ジジ達、マリー達も、それぞれの休憩場で眠っていますね」

 フフっ、やっぱり、どこの温泉でも眠っちゃうのね。


 かなえは次々と温泉の動物達を迎えに行くと、牧場や小屋に送り届ける。

 それぞれの温泉がどんな様子だったか、明日にでも教えてもらおう。



「シロン、リリララ姉妹はどうしてる?」

「温泉の休憩所に居ます。リリちゃんはルルちゃんと話していますが、ララちゃんは眠っています」


「そうか……ララちゃん、今日はずっと外に居て疲れちゃったかな」

 リリちゃんが困っていると思い、かなえはジャンプで迎えに行く。

 

 休憩場を見回すと、見つけた。ルルちゃんとリリちゃんが話している横でララちゃんが椅子を2つ付けて眠っている。


「ララちゃん、眠っちゃったのね」と、かなえが近づいて行くと、

「あっ、かなえさん」と、リリちゃん。


「私、馬達の様子を見に来たついでに、ここに寄ってみたの。ララちゃんは私が連れて帰るから、リリちゃんはまだ居る?」

「えっ? いいんですか?」


「うん、いいよ。リリちゃんは毎日ララちゃんの面倒を見てるんだから、たまにはゆっくりすればいいいよ」

「ありがとうございます」と、リリちゃん。


「でも、暗くなる前にちゃんと帰って来なね」

「はい、わかりました」

 

 

 かなえは、ララちゃんをリリちゃんと二人で抱っこして外まで出て来ると、

「じゃー、ララちゃんはこのまま寝かせておくね」と、ジャンプでリリララ姉妹の家のベットに移動し、ウオッシュを掛けてから服をパジャマと交換して寝かせる。


 

 シロンに、リリララ姉妹に変化があったら知らせるように頼むと、ジミーさんの家の庭にジャンプして来る。

 

 作業場に灯りが点いているので、まだジミーさんが居るのだろう。

 

 かなえは近寄って行き、ジミーさんを見つけると、

「お仕事、ご苦労様です。キリが良いところで夕食にしませんか?」と、声を掛けると、


「もう、こんな時間か……。実はさっきもらったランチを食べたばかりでまだお腹が空いていないんだよ」と、ジミーさん。

 

 そうか……それなら夕食を置いて行けばいいかな。


「シロン、夕食を保温して置ける入れ物はある?」と、聞くと、


「はい、それならコンテナ「小」が良いでしょう。このポーチの容量は見た目通りですが、時間の経過は無いので、出来立ての状態を保てます」

 

 へー、そんな便利なものがあるんだ……大きさはスーパーの買い物カゴ位だ。

 かなえはコンテナ「小」の中にオアシスカフェでテイクアウトしたジミーさん用の食事と飲み物、パンなどいくつか詰め込むと、ジミーさんに渡す。


「この中に食事や飲み物を入れておきますので、後でお腹が空いたら食べて下さいね」

 かなえはそう声を掛けると、ジャンプで砂浜に移動して行く。


 

 さぁー、今夜は珍しく一人で食事だ……。

 いつもよりテーブルが広く感じる。

 

 かなえは昼間の食べかけのランチを出して、食べ始める。

 夕日はいつもの様にきれいだけど……やっぱりみんなで一緒の方が楽しいな。


「シロン、リリちゃんは大丈夫そう?」

「はい、今ルルちゃんんと一緒に、オアシスインの方へ歩いています」

 

 なんだか母親になったような気分だ。

 あんまり過保護になっちゃいけないけど……心配になってしまう。

 食べ終わったので、ジャンプで自分の部屋に戻って来る。


 

 いつもの順番で寝る支度をすると、

「シロン、リリちゃんは? どうしてる?」と、たずねる。

「先ほど動物ギルドから、ジャンプミラーでお家に帰りました」と、言われてホッとする。


 

 ああ、良かった。これで一安心だ。

 すると眠気が襲って来て、ベットに入るとそのまま眠りに就いた。




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 ポイント 

 

 プラス  1000  妊娠不調緩和飴

      1000  疲労回復飴 農家の人 

 マイナス 2000  パン追加分 テラスカフェ

      

        

 残り   215万5900 

 パワー  498


―――――――――――――――― 

 予定   日曜日 秋の収穫祭 


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 給料30日目  牧場の従業員見習い  15万

        動物ギルド長 20万ー6万(リリララ姉妹の残業代)=14万

        アニマルドーム管理人 30万 入金予定




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