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アニマルレスキュー  作者: コトリコトリ
70/229

070 パーティ―の終わりに 


「シモンズさん達は、何か食べましたか? 遠慮しないでドンドン食べて下さいね」

「ああ、そうだな」


 かなえは、食事を食べ始める。好きで選んだ料理ばかりなので、どれも美味しい。

 シモンズさんはオアシスカフェに居る時みたいに、周りの様子を眺めながらエールを飲んでいる。

「アンディーもアレックスも美味しいから、食べてね」


 二人はパーティーの雰囲気に緊張しているようで、飲み物だけを飲んでいる。

「じゃー、ぼく何か取って来ます。シモンズさんはおつまみでいいですか?」とアレックス。

「ああ、頼むよ」とシモンズさん。

「じゃー、私も何か見て来ます」と、アンディーも席を立ち、かなえはシモンズさんと二人だけになる。


 かなえは気になっていた、オアシスインのカーラさんの様子を聞いたり、シモンズさんの体調や、馬の体の様子などの話を聞く。

 

 かなえは食べ終わると、再び飲み物カウンターのショーンさんの所へ行き様子を聞きに行く。

 ショーンさんが言うには思ったより飲み物や氷の減りが遅いそうで、十分足りているそうだ。

「手が空いたら、交代でお食事もしてくださいね」と、かなえはショーンさんに伝える。

 

 うーん……減りが遅いなんて女神さま。何かしたのかな。

 料理も何度見ても7分目ぐらいまでいっぱいに入っている。

 怪しいな。


 でもさすがに、ジルさんのお菓子や、ダンさんのスープは作った本人が側に居るから、ごまかせないのか減りが早い。

「ジルさん、ダンさん。もうお食事したり飲み物を飲んで、パーティーを楽しんで下さいね」

 ジルさんとダンさんは、頼んだわけでもないのに料理のカウンターの所に居て、手伝いをしている。


「あら、ありがとう。そうね。でもまさか、パティ達もいるとは思わなかったわ」とジルさん。

「え? ジルさんは、パティさんの事知っているんですか?」

「そりゃーそうよ。パティってパーティー好きだし、年もダンやショーンとも近いからみんな知り合いよ」

「へー、そうだったんですか」


 さすがパティさん顔が広いな。


 かなえがみんなの様子を眺めていると、女神さまが近づいてくる。

「かなえ、あなたそろそろお話ししなさい。このまま食べて飲んで終わりなんてもったいないわ」


「えっ?! 話って何を話すんですか?」

「なぜパーティーを開いたか、ここまで来るのにどんなことがあったとか、この機会に動物ギルドの事を話せば? ほらっ、あそこで」


 女神さまが指さした方を見ると、いつの間にか仮設ステージみたいなものが準備されている。

「えー!?」でもそんな急に言われても困るなー。何て言えばいいのかな……。

「あなたが普段考えていることを、一人一人に向かって話せばいいのよ」

 

 うーん、そうか。確かに、このまま食べて飲んでお開きじゃちょっと物足りないかも……。

「わかりました。やってみます」

 まー、どうにかなるでしょう。

 かなえは仮設ステージに近づいて行き上に登ると、


「えーと……皆さん、あのー今日はこの動物ギルドのパーティーに来ていただきありがとうございます」

 周りの人達が少しづつしゃべるのを止めて、かなえに注目し始める。

 声が端の人まで聞こえるのか? と思ったが、女神さまが何かしたのか反響して良く響いている。


 かなえはゆっくりとしたペースで、このドームシティーに来て動物ギルドを始めたところまでを話して行く。

 

 次はここに来てから出会った人達の事も話そう。

 

 ……まず初めに、馬車に乗せてくれてオアシスインを教えてくれたシモンズさんを紹介し、オアシスインで知り合ったルルちゃんの話もする。


 その後に、ハローギルドで仕事を紹介してくれたカイさん。その仕事で知り合ったリアちゃんとお爺ちゃん、お婆ちゃん。


 動物ギルドの物件を紹介してくれたパティさんに、動物ギルドの家具を作ってくれたジョーさん。みんなを順番に紹介していく。

 

 そしてハッピーキッズのローナさんと。お菓子な店のジルさん、そしてジルさんのお菓子も紹介し、スープ屋のダンさんのデザートスープの事も宣伝する。

 次に、動物ギルドの手提げ袋を取り出すと、制作するのに手伝ってくれた職人さん達を紹介する。

 

 紹介された本人は、少し恥ずかしそうだが嬉しそうにしている。

 リッカ―ショップのショーンさんと手伝いの人達の事と、パティさんのお友達の事も話し終えると……、

 

 みんな紹介したかな……そうだ。


 かなえはまだ話して居なかった、乗馬教室のアンディーと、シモンズさんと一緒に来たアレックス。ドンさんと、芸術家のグレンさんの事も、飾ってある植木装飾を見せながら紹介する。


 そしてリリララ姉妹も毎日手伝ってくれている事、着ているドレスはローナさんお手製だという事、アンディの乗馬教室に行ったことなどを話す。


 最後に女神さまを、お隣のメグさんと紹介すると、


「じゃー後は私に任せて」と、女神さまがどこからか、小さな竪琴を取り出して来て、演奏し始めた。


「は?!」

 いきなり演奏を始めた女神さまに驚いたが、さすが神様の演奏は素晴らしく、みんな話すのを止め、近くの椅子に坐ると演奏を聴き始めた。

 

 かなえの聴いたことの無いメロディーだが、なぜだか懐かしい気分になる。

 何曲か弾き終わると、女神さまはお辞儀をし大きな拍手をもらい、特設ステージから降りて行く。


 かなえはもう一度ステージに上がると、

「メグさん、素晴らしい演奏をありがとうございました。他にも何か演奏したりお話ししたい方が居たら、どうぞお願いします」と、かなえが言うと、


 ……誰もないようだ。やはり女神さまの演奏の後だと気後れしちゃうかな。

 そう思っていると、

「それなら、やらせてもらうわ!」と、なんとお菓子な店のジルさんがやって来てステージに上がる。


「ジルさん、何をやられますか?」と、かなえが聞くと、

「ちょっと、手品でもやろうと思って」と、ジルさん。

 なるほど、やはりジルさんは手品が出来るんだ。


「わかりました。それでは皆さん、ジルさんが手品をしてくれるそうですのでご覧ください」

 かなえはステージを降りると空いている椅子に坐る。

 そして、女の子達もステージの側まで来て腰をかける。


「ジル、がんばれー!」と、パティさんの声が聞こえる。

 内容は、コインを右手から左に移したり、棒を瞬間的に紐に変えたり、帽子の中から幾つも幾つもスカーフが出て来たりと、手慣れたもので女の子達も、周りの大人達にも大盛り上がりだった。


「ジルさん、素敵な手品をありがとうございました。それではまだお料理も飲み物を沢山ありますのでどうぞ。また、何かお話したり披露してくれる人も大歓迎です」


 するとまたみんな、話したり食べたり飲んだりし始める。女の子達も自分達の席に戻って行く。


 かなえはジルさんの所へ行くと、

「ジルさん、手品を披露してくれてありがとうございます。おかげで盛り上がりました」とお礼を言う。


「そう? 久しぶりだったから緊張しちゃったけど……それなら良かったわ」と、ジルさん。

 すると、後ろからパティさんがやって来て、


「ジルは、いつもパーティーの時は気分が乗ると手品をするのよー」と、一段と大きな声で話し始める。

 パティさん、ちょっと飲み過ぎなんじゃ……。

 カイさんはそんなパティさんの様子を見て、苦笑いをしている。


「パティ、あなたいつもみたい羽目を外したらだめよ。今日はかなえちゃんのパーティーなんだから」とジルさん。

 すると、パティさんの友達がだんだん寄って来て、みんなそれぞれに話し始める。


 かなえはそっと、パティさんを中心とした賑わいから抜け出して来ると、職人さん達の所へ向かう。

「皆さん、楽しんでますか?」


「あら、もちろんよ。あの手提げ袋に関わったみんなに会えたから良かったわ」と、仕立屋のフィーナさん。看板屋のアナンさん、印刷職人のジョディさんも頷いている。


「今ね、また一緒に何か作ろうって、話していたところなの」と、ジョディさん。

「それは良いですね。私もまた思い付いたらお願いしますね」とかなえが言うと、

「それは楽しみだな」と、アナンさん。

 

 そうだな、また何か作ってもらうのもいいかも。

 かなえは、職人さん達の輪から離れると、またその内に何か作ってもらおうと思った。


 次に、ギルド室長のリアちゃんのお爺さんと、お婆さんのところに行き、リトくんがいつもお世話になっていると挨拶すると、

「そんな事いいのよ。ピーちゃんもリトくんと一緒に家を出入りできるようになってとっても元気で、健康になったわ」とお婆ちゃん。


「そうだな。リアが、外でピーちゃんが飛んでいたところ見た話を、何度もしてくれたよ」とお爺さんに言われる。

「それに、かなえさん、今日は声を掛けてくれてありがとう。素敵なパーティーだわ。リアもお友達が出来て、あんなに楽しそうにしてるわー」と、お婆さん。


「そうですね。また女の子達で一緒に会える時間を作りましょう」

 リリララ姉妹にとっても良い刺激になるだろう。


 かなえは一通り来てくれた人達の所へ行き話し終えると、そろそろ帰ろうとし始める人が出て来る。

かなえは出口の所へ行き、挨拶する。

 

 シモンズさん達も帰るようで、ルルちゃんとアレックスと一緒に歩いてくる。

「ルルちゃん、今日は来てくれてありがとう。楽しかった? また女の子達と遊んでね」


「はい、とても楽しかったです。みんなとまた会いたいです」と、ルルちゃん。後ろからリリララ姉妹も近づいてくる。


「ルルちゃんまた会おうね」と、リリちゃん。

 そうか、この二人は年も近いし気が合うかもな。

「またね、ルルちゃん」と、ララちゃんも挨拶する。


 順番に帰るみんなを見送ると、まだ居るのはパティさん達一行と、片づけをしているショーンさん達だ。

 かなえは飲み物カウンターに近づいて行くと、

「ショーンさん、今日はありがとうございました。片づけは明日私がやりますから大丈夫ですよ。後は好きにしてください」

「そうだな、大体片付いたから、あっちに顔を出そうかな」と、パティさん達の方を見るショーンさん。


 リリララ姉妹が眠そうにしてたけど、もう部屋に戻ったんだな。

 女神さまもいつの間にか居ないようだ。

 かなえは急に眠気が襲って来た。

 ……想像以上に気を張っていたのかも。


 シロンに用意してもらった眠気スッキリ飴の事も忘れていた。


 パティさん達を眺めながら……後はカイさんが居るから任せよう。

 かなえは公園から出ると、自分の部屋へ移動し素早く寝る支度をすると、


「シロン、明日の朝リリララ姉妹の朝食を届けるから、忘れないよう声を掛けてね」

「はい、分かりました。起きるのは7時でいいですか?」

「そうね、リトくんが来なかったら、7時に起こして」

「はい」


 かなえは、ベットに入ると一瞬で眠りに落ちた。




――――――――――――――――――――

<かなえのIDカード>

 変更のあった場合表示


 ――――――――――――――――

 ポイント 

 

 プラス  2000 ジジさん、ババさん、疲労回復飴

      4000 眠気スッキリ飴、女の子用

      1000 疲労回復飴、ジョーさん

       2万 山の頂上に温泉設置

 マイナス  

        

 残り    210万5100  

 パワー   496


――――――――――――――――

 パーティーの準備     26万5000-26万5000

 女神様のおごり   合計     0

――――――――――――――――

 立て替え   8万(地下の家具、リリララ姉妹を雇えばギルド科からの補助金で賄われるので保留)



 

 

 


 





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