044 アニマルドームの洞窟(後)
かなえはアニマルドームの砂浜に戻って来ると、イスに腰かける。
地図を出し、出来たばかりの山を表示させると、
「シロン、洞窟を設置する方法を教えてくれる?」
「はい、まずフォルダの山からオプションを選択してください。その中の洞窟をクリックすると幾つか洞窟が出て来ますので、その中から選択してください」
へー、洞窟っていろいろ種類があるんだな。
「高さはどの位までいいのかな? あまり高いと、山の強度が心配よね」
「高さは山の頂上ぎりぎりまで上げる事が可能です。内側に強度を付けられますので、山の中を空洞にすることも出来ます」
へー、山の中を空洞って凄いな。普通じゃ考えられない。女神様仕様だから特別でしょうけど……。
「それなら山の中を空洞にしたとして、内側にも道は付けられるの?」
「はい、可能です。山の外側の様に、内側にも道を付けられますし、穴を開けて外側から内側に行き来することも可能です」
面白そう。やってみよう! 良くなかったら作り直せばいいし。
「シロン、それなら山を空洞にして、内側にも登っていける道を付ける方法を教えて?」
「はい。まず山の中に設置した外灯、トンネル、道を取り除き、フォルダの山のオプションから空洞を選択し、空洞(大)を選択して下さい」
「ちょっと待って、山の周辺には……動物達はいないわね」
側に居て、大きな変化を起こしたら、また驚かせちゃうものね。
かなえは言われた通り、トンネルや道を取り除き、空洞(大)を選択すると……、
「次に、山を立体表示にして地図上の山に空洞(大)を重ね合わせてクリックして下さい。」
言われた通りクリックしたが、外からは変化が無いように見える。
「次に山をクリックして中の空洞になった部分を表示して下さい」
すると山の内側が空洞になって表示される。
えーっ、本当に空洞になっているんだ……。
かなえの目の前に山の模型が浮かんでいるように見え、角度を変えたり、サイズを替えたり、細かい変更が出来そうだ。
「次に道を選択し、好きなように設置して下さい。また、空洞と道の素材は変更可能です」
かなえは山の外側に造った道の様に内側にもグルグルと上から下まで道を設置して行く。
素材はどうしよう……。
やはり洞窟っぽく、岩でごつごつした感じがいいかも。
かなえは空洞と道の素材を、岩と選択する。
「その後は、山の内側に入る入口を造り、移動して実物を見ながら造って行ってください」
「うん、わかった」
かなえは山の一番下の部分に大きな穴を開けた。これで中に入れるようになった。
早速、穴を開けた入口にジャンプで移動する。
「ウヮー! 実際見ると大きいなー」
直径10メートルぐらいな大きな穴が開いていて外から見ると洞窟の入口の様に見える。
中に入って行くと真っ暗で何も見えない。
「シロン、内側と外側を行き来できるようにしたいんだけど、どうすればいい?」
「地図上の山の中を選択し、穴を選び、穴を開ける場所をクリックしてください。
なるほど……そうか。
かなえはまず一番下から近い、1合目の広場を造った所に穴を設置する。
すると、山の中に「パッー」と光が射して明るい場所が出来る。
その作業を続けて行き、山の中に外からの灯りが何ヶ所も入り、岩盤で所々岩が突き出た、荒々しい山の内部が現れる。
次は光の当たらない暗いところに、岩に埋め込み式の灯りを設置して行く。
そして、歩く場所が岩では滑って危なそうなので、道は素材を土に変更しておく。
山の大きく開けた入口の反対側にも穴を開けて、道を造り小川も設置して……細長い滝を内側に流れるようにし下の小川に流れて行くようにする。
「やっぱり滝の音はいいなー」
滝の「サァ―」と小川に落ちて行く音が耳に心地よい。
まだいろいろ出来そうだけど、今日はこのくらいにしておこう。
皆はどうしてるかな……。
「シロン、ルークスとキングスはどうしてる?」
「ルークスは、もうすぐ起きる所ですし、キングスはいつもの場所で牧草を食べています」
そうか、みんなを連れて来よう!
かなえはルークスの所へジャンプすると、丁度ルークスが目を覚ました。
『カナ、カナ、なに?』
「ルークスおはよー。今新しい道を造ったからルークスにも見て欲しいの」
『え! あたらしいみち? ぼく見たーい!』
「そう? 良かった。それじゃキングスも誘おうね。行くよー」
かなえはルークスと一緒にキングスから少し離れてジャンプする。
『パパ―!』
キングスを見つけたルークスはキングスに近寄って行く。牧草を食んでいたキングスは、
『おお? ルークス、どうしたんんだ?』と驚いている。
「今、山の中に道を造ったから、キングスとルークスにも見て欲しいの」
『山の中に道? 前からあったじゃないか』とキングス。
「違うの、もっと道を増やしたのよ。見に来る?」
『そうか……。それなら見に行こうか』
かなえはキングスとルークスを連れて洞窟の入口にジャンプする。
中に入って行き、一番上の方まで道が続き外から光が射しているのを見たキングスは『ほー、これは立派なものが出来たな』と、興味を示してくれた。
ルークスは『ぼく行って来るね』と、道を見つけるとどんどん上に登って行ってしまった。
「キングスも少し登ってみる? 山の外側にも出られるようにしてあるから水も牧草も生えてるわよ。何か変更して欲しいところがあれば教えてくれる?」
『ああ、いいぞ。山の中からも登って行けるのは面白いなー』といいながらキングスはゆっくりと道を登って行く。
次は、マリーとジジさんね。
「シロン、マリーとジジさんはどうしてる?」
「マリーはいつも穴を掘っている辺りを散歩をしているようです。ジジは、牧草を食んでいます」
かなえはまずマリーの所へジャンプする。
「ねーマリー、ちょっと一緒に来てくれる? 今、山の中に道を造ってみたの。見に来て感想を言って欲しいの」
『へー、そうなんだ。いいわよ』
次にジジさんの所へマリーと一緒にジャンプする。
「ジジさん、今、山の中に道を造ってみたんです。見に来てみませんか?」
『ほー、山の中に道? いいぞ。見せてくれ』
かなえは一緒にジャンプして来る。
「ここですよー。中に入ってみてください」
かなえは洞窟の入口から、ジジさんとマリーを山の中に案内する。
『ほほー、これは随分と上まで続いているな』と上を見上げるジジさん。
『へー、面白そうじゃない。登ってみるわ』とマリー。
マリーは道を見つけるとさっさと登って行く。
「ジジさんもちょっと登ってみませんか? あのすぐ上の光が射している所から外側の道にも繋がっています。水も飲めるし牧草も生えていますよ」
『そうか。あそこまでならわしでも登れそうだ』
ジジさんはそう言うと、ゆっくり歩きだした。
良かった。ジジさんも興味を示してくれた。
「シロン、リトくん達はどうしてる?」
「この山の山頂にピーちゃんと一緒に居ます」
へーそうなんだ。行ってみよう!
かなえはジャンプで頂上まで行くと、リトくん達を呼ぶ。
「リトくーん、ピーちゃん!」
すると端の方にある木から、リトくん達が飛んで来てかなえの横の木の枝にとまる。
『カナ、カナ、なに?』
「あのね、今、山の中も入れるように造ったの。リトくんとピーちゃんも見に行ってみる? すぐ道を降りたところに穴を開けて通れるようにしたから中に入れるよ」
『うん、ぼくみたい、ピーちゃんいこー』
『うん、あたしもいく』
2羽は「サッー」と木から飛んで行った。
リトくん達も気に入ってくれるといいな。
暫らくかなえは頂上で景色を眺めていたら……軽快な足音が近づいて来て、ルークスがやって来た。
「ルークス! もう山の中を登って来たの?」
『うん、ぼく中をグルグルきたよ。たのしかったー』
「随分早かったね。大丈夫? 疲れてない?」
『うん、ぼく疲れてないよ。のどかわいたー』
ルークスは湧き水の所へ行きゴクゴクと水を飲み始める。
その後、ルークスは元気よく山を降りて行った。
「シロン、キングスはどうしてる?」
「山の内側の4合目をゆっくり登っています」
そうなんだ……キングスがんばってるなぁー。
「じゃージジさんとマリーは?」
「ジジは、2合目の外側にある広場に出て休んでいます。マリーは、今、キングスに追いついて一緒に登り始めました」
ジジさん、2合目まで登ったんだ。がんばったな。マリーはもうキングスに追い着いたんだ……。
かなえは2合目で休憩しているジジさんの所へジャンプする。
「ジジさん、ここまで登って来るなんて凄いですね」
『ああ、最近運動しているせいか、体力が付いたようだ』
「それは良かったです。シロン診てくれる?」
出て来た飴は「健康なシニアの雄牛用塩飴」と、表示されている。
かなえはジジさんに飴をあげる。
良かった! ジジさん体調が良いみたい。
かなえは、ジジさんに、
「これからキングス達の所へ行き、頂上にジャンプしますがジジさんも行きますか?」と聞くと、
『おお、そうか。わしも連れて行ってくれ。山の内部を上からも見てみたいな』と、興味を示したようだ。
ジジさんを連れてキングス達の所へジャンプする。
「キングス、マリー、がんばっているわねー」
もうすぐ6合目の所まで登って来ている。
『ハァ、ハァ、まさか、山の中を歩くことが出来るとは思わなかった』とキングス。
『山の中の方が外側より距離が短そうね、もう大分登って来たわ』とマリー。
『ほー、ここまででも随分高いなー』とジジさんは山の内側の道から下を見下ろす。
「このまま登って行くの? 疲れてたら頂上までジャンプしましょうか?」
『あたしはこのまま行くわ』とマリー。
『わしは……かなえ、あの飴をくれんか?』とキングス。
キングスもマリーにつられたのか、まだ登って行く様だ。
かなえはシロンに頼んでキングスの飴を出してもらう。
出て来たのは「疲労回復塩飴、雄馬用」と表示されている。キングスの口に入れてあげると、
『あーうまい、これで持ちそうだ』と元気に登って行く。
「じゃー上で待ってるねー」とかなえは言うとジジさんを連れて頂上へジャンプする。
かなえは頂上で景色を眺めながらみんなを待つ事にした。
ジジさんはしっかりくつろいで、うつ伏せになってウトウトしている。
「シロン、ルークスはどうしてる?」
「山を降りて、川の方へ走って行きます」
そうなんだ。山を、登って降りてもまだ足らなくて、泳ぎに行ったのかな……。
「シロン、ルークスを気を付けてて見ていてくれる?」
「はい、分かりました」
『着いたー!』
声のする方を見ると、マリーが山を登って来て、山頂に辿り着いたようだ。
「マリー、がんばったね」
『ハァ、ハァ、やっと自力で登れたわ!』
マリーは湧き水の所へ行き、勢い良く飲み始める。
「シロン、キングスはどうしてる?」
「8合目の広場で休んでいるようです」
「ちょっと、キングスの所へ行って来るね」
かなえはマリーとジジさんに向かって言うと、キングスの所へジャンプで移動する。
キングスは、8合目の広場で横になって熟睡しているようだ。
「シロン、キングスの様子を見てくれる?」
「健康は7、パワーが4まで落ちています」
「シロン、お願い」
かなえはポーチを開けると、何かシールの様なものが出て来る。注意書きには
「疲労回復 雄馬用パッチ」と、表示されている。
へー、こんなのもあるんだ。
かなえはキングスのお腹の所にパッチを貼り付ける。
半透明のシールなので貼ると目立たなくなる。
キングスをこのままにしておくのは不安なので、かなえは一緒に頂上にジャンプする。
マリーは、プロの実を食べていて、ジジさんはさっきと同じ体勢でうつ伏せになってうとうとしている。
「マリー、あなた、体調は大丈夫なの?」
『あたしは、疲れたけどこのプロの実があればすぐ回復出来そうよ』
「そう、それなら良かった」
『キングス、やっぱりエネルギーが切れちゃったわね。途中まで一緒に登って来たんだけど、休むって言うから先に来たのよ』
かなえは横になって熟睡しているキングスを見ながら、
「キングス、あと少しだったのよ。よく頑張ったと思うわ、きっと、マリーやルークスに影響されたのね」
『ハハッ、そうかもー』
「かなえ、ルークスのパワーが落ちて来たようです」
「私、ちょっとルークスの所へ行って来るわね」
かなえはジャンプで移動すると、目の前に水路を泳いで行くルークス。
本当だ。ルークスの泳ぎはいつもより大分スピードが落ちている。
「ルークス! もう休憩したほうがいいよ。疲れたでしょ?」
『うーん、でもぼく1周したいんだ』
かなえはスクータを出して、ルークスの後を追いかける。
「山も登ったんだから1周するのは止めておいた方がいいよ」
『うーん、わかった』
ルークスは渋々端まで泳ぐと、取り付けてあるスロープからゆっくり上がって来る。
ウオッシュをかけてルークスを乾かすと、ジャンプで小屋に連れて行く。
「ルークス、ミルクを飲んで少し休みなよ」
ルークスはお腹が空いているのに気が付いたのか、ミルクをゴクゴクと飲み始める。
かなえは一旦、山の頂上に戻り、眠っているキングスを連れてもう一度ルークスの小屋へ戻って来る。
『パパ―!』
ルークスが眠っているキングスに近寄る。
「ルークス、キングスは疲れているから寝かせてあげて。あなたも一緒に眠ればいいわ」
『うん』
ルークスはミルクを十分飲んで眠くなったのか、キングスの隣に横になると。目を閉じた。
「かなえ、キングスのパッチの効力は無くなったので、剥がしてもいいですよ」
「そう。わかった」
キングスに貼り付けておいたパッチを外す。
「シロン、今何時?」
「15時50分です」
もうそんな時間かー。
かなえは山の頂上へジャンプすると、ジジさんとマリーを連れて砂浜に戻って来る。
「マリー、これから戻って子猫達を連れてくるわね」
『ええ、よろしく』
「シロン、リトくん達は?」
「今、山からこちらへ向かっています」
山の方を見ると、こちらに飛んで来る2羽の小鳥が見える。
「リトくーん、ピーちゃーん、帰るよー!」
飛んで来たリトくんと、ピーちゃんはかなえの肩にとまる。
「それじゃー移動しまーす」
ジャンプで牧場にジジさんを送ると、リトくんとピーちゃんを連れて部屋に戻って来る。
「はい、お待たせ、ピーちゃんまたね。リトくんは今日はどっちで寝るのかな?」
『ぼく……わかんない』
リトくんとピーちゃんは窓からサーっと飛び立って行く。
かなえはリリララ姉妹の食事を袋に詰めるとケージも持って下に降りて行く。
「お待たせ―。どうだった?」
「みんな、起き出したので、ミルクを飲ませようか迷っていたところです」
とリリちゃん。
ホントだ、子猫達は柵の中で歩き回っている。
「ありがとう。ミルクはいいわ。このまま連れて行くね」
かなえはケージに子猫達を入れ、リリララ姉妹に挨拶すると2階へ戻って来る。
そして、子猫達をポーチに一旦しまい、小屋へジャンプする。
「お待たせーマリー」
マリーは小屋の中から出て来る。
ケージを出して子猫達を庭へ移動させると、マリーに会えたのが嬉しいのか、マリーめがけてヨチヨチと歩いて行く。
「マリー、子猫達は、今起きたからお腹を空かせていると思うの。ミルクを宜しくね」
『ええ、分かったわ』
マリーは嬉しそうに子猫達を舐めている。
もう、マリーに任せれば大丈夫ね。
かなえはマリーに挨拶すると。自分の部屋へ戻って来る。
リトくんは……居ないから泊まって来るのかな?
かなえは食事を済まし、寝る支度をするともう眠くなってくる。
あっ、山の中を見た感想を皆に聞くの忘れたー。
かなえはベットに入ってから思い出した。
まあいいか。明日、聞いてみよう……。
かなえは眠りに着いた。
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<かなえのIDカード>
変更のあった場合表示
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ポイント
プラス 1000 ジジの塩飴
1000 ジジのシニア用健康塩飴
1000 キングスの疲労回復塩飴
1000 キングス疲労回復パッチ
マイナス 8800 ジャングルフード、キッズセット8、ランチセット2
残り 203万0700
パワー 498
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バーテン、給仕 3万
パーティーの準備 合計 21万
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立て替え 8万(地下の家具、リリララ姉妹を雇えばギルド科からの補助金で賄われるので保留)




