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アニマルレスキュー  作者: コトリコトリ
24/229

024 3匹の子猫 

『おはよー、あさだよー、パンだよー』

 今日の挨拶はシンプルだなぁー。


「……リトくんいつも早起きだね」

『パン、パン、パンちょーだい』

「わかりました。起きるよー」

 やっと起き上がったかなえは、居間に来るとポーチからパンを取り出し、リトくんにちぎってあげる。


 今日のパンは昨日市場で買ったずっしり重いクルミ雑穀パンだ。

『パン、パン、おいしい、いっぱいパン』

 

 今日も喜んでる……リトくん、いろいろ入っているパンが好きみたい。

 

 かなえは、グラノラヨーグルトに、フルーツ、サラダ、リトくんと同じクルミパンの朝食にする。飲み物はアイスハーブティー。

 

 このクルミパン、クルミが沢山入っていておいしー。また買って来よう。


 朝の準備を終えると、今日の服を牧場のフォルダから選ぶ。ベージュのつなぎに首に赤いバンダナを巻いて、茶色い長靴。


 髪は二つに分けて結んで置いた。昨日みたいに、池に入って子牛を助ける事もあるかもしれないから……。


 ピーちゃんは連絡が無いから今日は外に出なくても大丈夫なのかな?

 

 かなえはパンを食べて終わってウトウトしているリトくんに、

「リトくん、私はこれから牧場行くよ。リトくんはどうする?」

 リトくんは眠そうな目を開けて『ぼくねてる』


 珍しい。昨日ピーちゃんと飛び回って疲れたかな。

「わかった、じゃー私は行って来るね」


 リトくんが出入り出来るように窓を少し開いているのを確認すると、かなえは牛舎の横にジャンプして行く。

 

 牛舎の中に入るといつものウオッシュを始める。今日はミルクの空の容器もウオッシュをかけておく。ミルクタンクに8分目までミルクが溜まって来ている。そろそろ北門のミルク工場から、カイがミルクを取りに来るのだろう。

 一通り終わると、かなえは雄牛のところに移動する。


「雄牛さんおはようございます」

 雄牛はいつもいる丘にある草を食んでいた。


『ああ、おはよう。あんたかい。今日は小鳥たちはいないのかい?』

「ええ、昨日はしゃぎ過ぎたみたいでまだ寝てます」

「あのー、いつも小鳥がお世話になっているので何か欲しいものは無いですか?」


『欲しいもの? ……思い付かないなぁー』

「それじゃー、どこか体調の悪いところはありませんか?」

『うーん、無いと思うんだが……』


「シロン、どこか調子の良くないところはある?」

「はい、そうですね、内臓はどこも問題無いですが、目の数値が少し低いですね」

「目?!」


「牛さん、最近目が良く見えなくなったりしていない?」

『目? ……うーん、そうだな。そういえば、たまに目がかすむ時があったな』

 それは大変!


「シロン、お願い」

「はい……準備出来ました」

 

 かなえはポーチから大きな飴を一つ見つけると取り出した。注意書きには「雄牛の目に効く塩飴、一日一個」と書かれている。


 一日一個だったら毎日来た時にあげればいいのね。

「牛さん、この飴は目にいいのよ。舐めてね」


 かなえが雄牛の口の中に入れてあげると……、

『なんだ、これは。うまいぞ! 塩加減が丁度いい。目もスッキリしたような気がするよ』

「それは良かったわ、これからはいつもあげますね」

『それは、楽しみが増えたなぁ』

 

 

 かなえは雄牛に別れを告げ、ジャンプで部屋に戻って行き、服を選び着替える。


 ドームシティの町娘風からピンクオレンジのワンピースを選んだ。濃いオレンジのウエストのリボンがポイントで、裾からちらりと見えるレースのアンダースカートが爽やかな印象を与える。


 かなえは動物ギルドに降りて行き、昨日買った植木の確認を始めた。

 

 玄関の両脇に、細長い植木を設置する。重たいので一旦ポーチに入れて移動させた。

 扉の両脇に置いてみると、大きさも雰囲気もピッタリで思った以上に良い! 


 植木の細かい装飾を見ていると楽しい気分になる。クリスマス風のアレンジも出来そう。

 

 リリララ姉妹が選んだ花の植木鉢は、二人にどこへ置くか決めてもらおう。

 ジョウロや肥料を奥の棚に片付けたりしていると、


 ―― トゥルン、トゥルン、トゥルン―― 


「……シロン、何の音かな?」

「この音は動物ギルドのマーブルトークの音です。ブレスレットからも受けられます。出ますか?」

「うん、お願い」

 

 すると画面が立ち上がり、商業ギルドからのマーブルトークと表示される。かなえはクリックすると、


「あー、聞こえますか?」と男性の声がする。

「はい、聞こえます。こちら動物ギルドです。ご用件は何でしょう?」


「そうか、通じたか。あのー子猫がいるんだが……あんた引き取りに来てくれ」

「はぁ?」


 詳しく話を聞いてみると、この電話をかけて来た男性の知り合いの猫が子猫を3匹産んで1週間で亡くなり光に帰ったそうだ。


 生後1週間の猫の赤ちゃんか。ちゃんと世話をしないと危険だ。

「わかりました。お伺いします」

 

 相手先の住所を聞くと、ブレスレットのマーブルトークを閉じた。

 

 かなえは日本にいた頃、職場の動物保護施設で子猫の世話をした時の事を思い出す。あの時は生後2週間だった。体温調節に、ミルク、排せつの世話が大変だったのを覚えている。


「シロン、子猫を育てる道具のような物はある?」

「はい、出します」

 すると、テーブルの上に保育器みたいな透明なケースと、ミルクや哺乳瓶、トイレシート、タオル等必要な物が現れた。


「凄い! これ子猫用の保育器なの?」

「はい。保育器があれば、温度、湿度、酸素濃度を調節でき、病気などの感染も防げるので、生後間もない子猫の生存率は上がります」

 

 女神様、確か「ブレスレットには私と動物に必要な物が入っている」って言ってたけど……まさか子猫用の保育器まで入っているとは思わなかったよ。

 

 かなえは出る準備をすると、商業ギルドの人からもらった住所の前にジャンプして行く。


「10SE8番通り」……扉の横には10SEと表示されている。この通りの雰囲気もレンガ造りの2階建て。かなえの住んでいる辺りと雰囲気はほとんど同じだ。


 扉の輪のノッカーを鳴らす。

 

 ―― カン、カン ――

 

「ハイ」

 足音が近づいてきて、扉が開く。出て来たのは白髪のお爺さん。あまり元気が無さそう。


「こんにちは、動物ギルドから来ました。子猫が生まれたそうですね?」

「ああ、そうなんだ。よく来てくれた。うちのミミが生んだんだが……」


 かなえは案内された部屋に行くと、テーブルの上の小さい箱に子猫が3匹入っているのが見えた。3匹とも体毛は茶で小さな黒い模様が入っている。


「わぁー小さいですね。ミルクはあげたんですか?」

「一応温めてやってみたんだが嫌がってなぁー、このままでは子猫たちも光に帰ってしまうと思って、商業ギルドにいる友人に相談したんだ」


「では、私が引き取るという形でよろしいですか? それとも元気になったらあなたが引き取って育てますか?」


「いや、私もいい歳だから、もう生き物はあきらめるよ。だから3匹全部引き取ってくれないか」

「わかりました。では私が出来るだけの事はします」

 

 かなえはお爺さんの顔色が気になったので、

「シロン、お願い」と頼みポーチを開けると、白い飴の包みが入っている。注意書きには「極度の疲労、睡眠不足の緩和、一日一個まで」と書かれている。


 飼っていた猫が亡くなり子猫だけが残されたら、精神的にも肉体的にも参るだろう。

 かなえはお爺さんに飴を渡して説明すると、その場で口に入れてもらう。


 すると……、


「おや? なんだか頭がスッキリしてきたぞ。体も軽くなったようだ……」

 

 良かった。飴が効いたみたい。

 かなえは、子猫の入った箱を受け取ると、家を出てジャンプで自分の部屋に戻って来た。


「シロン段取りを教えて?」


「まずは、かなえの手と子猫達を軽くウオッシュしてください。その後保育器やタオルをウオッシュできれいにしてください。次に温度調節をしてタオルを敷いてから子猫達を保育器の中に入れてください」

 

 かなえは言われた通りに、きれいにして子猫達を保育器に入れる。 

 お腹が空いたのか、3匹共鳴き続けている。


「次にこのミルクを少しづつ子猫達に飲ませてください」


 かなえは保育器の中に手を入れ、哺乳瓶の温かいミルクを順番に子猫達に飲ませていく。保育器の中が良かったのか子猫達はミルクを飲み始めた。

 

 お腹がいっぱいになり、無事排泄も済ませ、ぐっすりと眠りに着いた子猫達。


 ……フーッ、ここまで来たら、一段落ね。

 それにしても小さいな……。リトくんとそんなに大きさが変わらないかも。

 

 保育器の広さは十分あるのに3匹ピッタリくっついて眠っている。

 

 ……トラかヒョウの模様に似ているな。


「シロン、今何時?」

「11時45分です」

「そう、そういえばリトくんはどうしてる?」

「今はピーちゃんの家へ行き、外から眺めています」

 

 リトくん、ピーちゃんの事が好きなのね。ピーちゃんがいつでも好きな時に外に出られるといいんだけど……。


 かなえは昨日市場で買ったテイクアウトの中から、チャーハンと餃子のセットを選ぶとテーブルに置き食べ始めた。

「このチャーハンおいしー。また買って来よう」


 ミントティーを飲みながら飲食茶で食べきれなかった、小さいアンマンもデザートに食べてランチを終える。

 

 かなえは子猫達の入った保育器を見ながら考える。


 この猫ちゃん達、どうしよう。リリララ姉妹にも世話を手伝ってもらった方が良いかな。


 生後1週間では2、3時間起きにミルクをあげる必要がある。24時間かなえが面倒を見るのはさすがにきつい。やっぱり日中は手伝ってもらおう。


 かなえは、保育器を抱えると下の動物ギルドに降りて行った。


 13時になる少し前、階段を上ってくる音がして、リリララ姉妹が入って来た。


 二人は保育器に気が付き近寄って来た途端、

「うぁー何?」「赤ちゃん!」

 

 そうか、まだ小さすぎて何の動物かまではわからないのね。


「この子達は猫の赤ちゃんよ。まだ生まれて1週間なの。さっき引き取りに行って来たばかりなの」

「「カワイイ!」」

 

 リリララ姉妹は目が離せないないのか、保育器にピッタリくっついて離れない。

「それで、この子達の世話をあなた達にも手伝って欲しいの。出来そう?」


「はい、できます」「やらせてください!」

 よかった。この二人も動物がホントに好きなのね。


「じゃー起きたら、ミルクをあげるから見ていてくれる?」

 かなえは、一通りリリララ姉妹に子猫の世話の仕方を説明する。

 

 やがて子猫の1匹が目を覚ましたので、かなえがミルクを与えるとその様子を、リリララ姉妹が真剣に見ている。


 次に2匹目が目を覚ましたのでリリちゃんにミルクをあげてもらう。初めはぎこちなかったが子猫は安定した場所を見つけると、ミルクを飲み始めた。


 するとすぐ3匹目も目を覚ましたので、ララちゃんに保育器の反対側から手を入れてもらいミルクをあげてもらう。ララちゃんは手が小さいから難しそうだったが、目の前のリリちゃんの様子を見ながら、なんとかミルクをあげることが出来た。


 次に排泄の仕方。これもミルクをあげるのと同じくらい大切だ。かなえは一匹目を持ち、やり方を見せた。二人はミルクの時と同じように真剣に見ている。


 次に2匹目と3匹目をリリララ姉妹にやってもらう。子猫達が動いて嫌がるのが、大変そうだがなんとか排泄させることが出来た。


「ありがとう、この作業をしばらくは2、3時間起きにやってもらう事になるんだけど、あなた達には朝から夕方迄頼みたいの。できそう? もし無理なら他の方法を考えるから」


「できます!」「やらせてください!」

 良かった。ふたりはやる気満々みたい。これなら頼めそうね。


「ありがとう。それじゃーお願いするわ。もし大変になったら無理しないで言ってね?」

「「はい」」


「何かあったら、そこにあるマーブルトークでいつでも連絡して?」

「「わかりました」」 

 

 マーブルトークの説明はしてあるので、大丈夫だろう。かなえがブレスレットで受けられる事は言っていないが……もう一つマーブルトークがあると思っていてもらおう。


「じゃー宜しく」


 かなえは一度自分の部屋に戻って来る。

 日中リリララ姉妹に子猫の世話を頼めそうで助かった。 

 

 せめて二人の食事は用意しないとね。


「シロン、リリララ姉妹も喜びそうなテイクアウトのお店はあるかな?」

「量り売りの店があります」


「へぇーそんなお店があるんだ。住所を教えて?」 

「20SE9番通り、惣菜屋です」

 かなえは早速ジャンプでお店の前に着くと、中に入って行く。

 

 お店の中はいろいろな食べ物の匂いが立ち込めている。窓際にカウンターがあり、ここで買ったものを食べられるようになっているようだ。


 お店の中は料理された食材が順番に並んでいて、トレイを取り好きな大きさの容器を選んで、料理を入れて最後に重さを量り会計をするようだ。

 

 かなえはまず、どんなものがあるかを一通り見て回る。新鮮な生野菜とフルーツ、豆類、中華風の料理、カレーのようなもの、シチュー、スープ、揚げ物、麺類、ご馳走が並んでいる。


 だいだい分かったので容器を選ぶと次々と料理を詰めていく。トレイに乗るぎりぎり迄選ぶと、重さを量ってもらう。周りの人は、1、2食分の食事をトレイに乗せている人がほとんどで、かなえの様に大量に買う人はいない。お店の人も重さを量りながら驚いていた。


「お姉さん、こんなに沢山持って帰れるの?」と、お店の人に言われたので、

「はい、私こう見えても力持ちなんです」

 

 かなえはそういいながら、買ったものを買い物袋(大)にどんどん詰めて行き、そのままポーチに移動させる。


 ……良かった15食分くらい買えた。

 

 いくらでも入るので、次は以前テイクアウトしておいしかったイタ飯屋に移動する。ここでもパスタやピザにスープ、飲み物を一通り注文すると、10食分になった。


 後は……リトくんのパンを忘れちゃいけない。

 

 印刷職人のカードを教えてくれたあのパン屋さんに行こう。


 

 かなえはジャンプでパン屋さんの前に移動する。お店の前から焼きたてパンの良い匂いがする。


「こんにちは」

 あ、あの店員さんだ。かなえが前、来た時と同じ店員さんがいる。ここで買った雑穀パンはリトくんおいしそうに食べていたっけ。


 一通りリトくんの好きそうなパンを選ぶと、食事用と、リリララ姉妹が好きそうな甘いおやつ用のパンも購入した。支払いの時に、


「あのー、この前ここで印刷職人の店を紹介してもらった者です」


「ああ! そうでしたね。思い出しました」

「いいお店を紹介してもらいました。出来上がったのがこれです」

 動物ギルドのカードを渡しながら、


「もし、動物に関することでお困りな時はご連絡ください」

 宣伝をし、かなえは自分の部屋に戻って来る。


 シロン、下の子猫たち様子を教えて?

「今は、3匹とも寝ています」

 良かった、問題無いみたい。


「リトくんは?」

「ピーちゃんの家の前にいます」

「えーっ!?」 


 リトくん、まだピーちゃんのところにいるんだ。かなえは心配になりピーちゃんの家の屋上にジャンプして……いたいた。


 庭の木にとまっているリトくんを見つけた。

「リトくん、そこで何してるの」

 かなえが話しかけると、リトくんがかなえの肩に飛んで来てとまった。


『カナ、カナ、なに?』

「リトくん、どうしてここにいるの?」

『ぼく、ピーちゃんまってるの』


「ピーちゃんは、外に出たい時は教えてくれるから、リトくんは待っていなくてもいいんだよ」

 リトくんは首をかしげて考えているようだ。


「リトくん、まだ時間があるから牧場行く?」

『ぼくじょーいく!』

 

 リトくん、今までピーちゃんで頭がいっぱいだったみたいだけど、牧場の事を思い出したみたい。

 かなえはジャンプでリトくんを牧場へ連れて行く。


「あと少ししたら迎えに来るよー」

 あっという間に飛び立ったリトくんに向かって声をかけた。

 

 部屋に戻って来て、下の様子を見に行く。

 リリララ姉妹は慣れない世話で疲れたのか、椅子に坐ってお昼寝中だ。


 かなえは保育器に近寄り子猫の様子を見ると、少し臭いがしたのでウオッシュをかけておく。もうすぐ起きる時間なのか、1匹が動き出したのでかなえは自分の手にもウオッシュをかけるとミルクをあげる。

 

 ちゃんとミルクも飲むし、排せつも問題無さそうだ。他の2匹の世話も済ますと、リリちゃんがパッと目覚めて保育器に近寄って来る。


「猫ちゃん、起きちゃった……」

「大丈夫よ。ミルクも飲ませたから。どうだった? 世話するの大変だったでしょ?」


「はい、でも練習するのでやらせてください」

「そう。ありがとう。それじゃー明日は朝から頼めるかな?」

「はい]

 

 かなえは、これからはしばらく食事を用意することを伝える。

「今晩の夕食もあるから、後で持って行くね」

 リリちゃんは、ララちゃんを起こし、地下に連れて行き、かなえも保育器を持って自分の部屋に戻って来た。


 猫ちゃん達は今ミルクをあげたので、早くても後2時間は目を覚まさないだろう。

 その間に……かなえはジャンプでリトくんを迎えに行く。



「リトくん、帰るよ」

 雄牛の背にとまっているリトくんに話しかける。

『うん』

 リトくんは十分空の飛行を楽しんだようだ。

「雄牛さんありがとう、また明日来ますね」


 かなえはリトくんを連れて自分の部屋へ戻って来る。

 

 リトくんは保育器を見て、ちょっと驚いているみたいだ。


「リトくん、今日から猫の赤ちゃんの面倒を看る事になったの。よろしくね」

『何? ねこ?』

 

 リトくん、猫のこと初めて見たのかな。


「そうだよ、まだ赤ちゃんなの。リトくんはお兄ちゃんだね」

『ぼく、おにいちゃん?』

「そうよ。仲良くしてね?」

 リトくんはいつも催促するパンの事も忘れて子猫に見入っている。


「リトくん、じゃーパン食べる?」

『うん、パンちょーだい』

 かなえは今日仕入れた雑穀ぱんをリトくんにちぎってあげる。


『パン、パン、パンおいしいパン』

 良かった。喜んでる。


 かなえはリリララ姉妹の食事を選ぶ。


 何が好きかな……。トマトパスタとチャーハン、具沢山スープにサラダにフルーツとジュースにパン。それとヨーグルト。これくらいあればいいだろう。


 地下まで降りて行き、扉を叩くと、リリちゃんが開けてくれる。かなえは持って来た食事をテーブルの上に並べる。朝ご飯は朝届けると言うと、朝の分も足りるのでいらないと言われる。


 かなえも自分の部屋に戻ると、トマトパスタにサラダとスープ、ピンクベリ―ジュースを選んで食べ始める。リトくんはもう夢の中だ。


 食べ終わり、お風呂に入って出てくると、子猫が目を覚まし始める。かなえはミルクをあげ排泄をさせ、また眠りに入る猫たちを見守る。


 今のうちに寝ておこう……。


 保育器を寝室に持って行き準備をして、子猫が起きたらかなえも起こしてくれるように、シロンに頼んでおく。


 灯りを一番弱くして、かなえは目を閉じた。




――――――――――――――――――――


<かなえのIDカード>

 表示

 名前  カナエ リュウゼン

 年齢  16才

 職業  動物ギルド長

 特技  動物の世話、歌声  

 ポイント 10000

 お財布 10000

 パワー 5 

 ――――――――

 非表示

 名前  竜禅かなえ

 年齢  16才(32才)

 職業  アニマルレスキュー、女神様の子分

 特技  人間、動物とのコミュニケーション、癒しの声

 持ち物 ブレスレット、ポーチ


 

 ポイント 


 プラス   3万(子猫の救出 女神様から)

         1千(お爺さんの疲労回復飴)

  1千(雄牛の目に効く飴 女神様から)

              

 マイナス  7千500(食事15食分 惣菜屋)  

       1万(食事10食分 イタ飯屋)

       2千(パン 12個)


 残り    97万3300

 パワー   495


 ――――――――――――――――

 動物ギルド用  

    

 手提げ袋関係 3万  手提げ袋(100枚 仕立屋)

        5千  デザイン画(看板屋)

        未払い 印刷職人 

               

 カード追加分 1万  印刷職人 

   

 合計 マイナス 4万5千

      



――――――――――――――――

 立て替え   80000(地下の家具、リリララ姉妹を雇えばギルド科からの補助金で賄われるので保留)


 


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