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追憶23 協力

「それで・・・協力しながら戦うべきだと思うの。」


「・・・」


 人を気絶させておいて起きたらこれである。気絶って言うか、グーで殴られたんだよね。体制持ちなおそうとしたら急にクラッときたような・・・こなかったような。目を覚ましたら、相澤は胸抑えて、顔真っ赤だしさ・・・。


「協力?今さら感があるけどな。」


「ほら、一人で突っ走ったり、単独で行動したりするんじゃなくて、どんな敵に対してもお互いサポートしながら戦っていけばいいかなと思ってね。」


 俺の武器は剣、相澤の武器は銃。確かに武器の持ちゆる欠点を異なる武器で補い合えば勝率もかなり違うだろう。何より、満月の武器だからな・・・でも、結局は俺の問題なんだもんな。


「危なくなったら逃げろ。一緒に犠牲になるなんて俺はごめんだぞ・・・。」


「やだ。」


「やだって・・・子供か」


「私・・・君の役に立ちたい。役に立てるならなんだってするって決めたの。」


 彼女の声は静かながらも耳からしっかり言葉が入ってくる。


「なんだってするのか!マジで!?」


「・・・限度あるからね・・・バカ。」


「でもなんでだ?役に立ちたいにしても戦わなくてもいいし、なぜ俺なんか・・・」


「それは・・・えと、そ、そう!ヒーロに憧れてたのよ!それで、変態でロリコンな君をこの私が助けてやろうという良心で!」


「ただの侮辱じゃねーか。それこそ、悪意のある良心だろ・・・。いやまて・・・俺は変態でもなければロリコンでもない。」


「ええ!?そ、そんな・・・そんなことって、現実って非情!」


「お前むかつくやつだな・・・」


 しかし、返答になぜかごまかされた気がする。相澤を見ていれば、顔を逸らしてはいるが視線がチラチラとこちらを見ていることに気づく。何考えてんだこいつ・・・


「あ、そ、そういえばさ、3日間くらい家いなかったよね。どうしてなのかなあ~なんて・・・」


「・・・まだまだ強くならないとだからな、修行みたいなことしてただけだ。」


「す、すごい・・・そうなんだ・・・」


「俺も質問いいか?」


「え!?うん・・・」


 相澤は少し驚いた素振りを見せる。


「なぜ俺が3日間、家を空けていたことを知っている。」


「ふぇ、いや、えと・・・」


「もしかして、組織に入れるかどうかの話をしたかったから俺の家に来たのか?そうだとしたら謝らないといけねえんだけど・・・」


「あ、そうじゃなくて、いや、実際その話もあるんだけど・・・その・・・」


「その・・・?」


 すると、家のドアが開かれる音がした。大抵おじさんあたりだろうな。


「ぼくやは・・・いるな。」


「いるよ。」


 予想通り、辻おじさんだったのだが、本人の様子が深刻さを語っているような表情だった。


「どうしたんだよ・・・おじさん。」 


「本部が奇襲攻撃にあった。」


「は?奇襲攻撃!?」


「内密にメールが来たんでな。おかしい、何かがおかしい・・・本部に奇襲をかけるにしても、なぜ場所が特定されたのか。タイミングも攻撃してきた側にしても不明な点が多すぎる。どちらにせよ情報が少なすぎる。これから行くつもりなんだが、お前はどうする?」


「いきなりすぎて状況が飲み込めねえよ・・・。」 


「奇襲ともなれば、相手は大体決まってくる。」


「悪なんとかってやつか、<インディペンデント>の誰かだということか?」


 おじさんは沈黙を貫く。相澤は少し戸惑っている様子だ。奇襲攻撃にあったってことはいつごろの話だ・・・昨日ぐらいか?

 だとしたら今の状況はどうなってるんだろう。本部とて抵抗しなかったわけでもないだろうし、壊滅してるとか・・・?俺が確かめに行ったところで・・・

 くそ、考えても無駄か。


「わかった。何かつかめるかもしれないし・・・俺も行く。」


「あ、あの・・・私も、行く。」


 相澤が俺の服をつかむ。


「相澤・・・これから行く場所は何が起こるかわからねえ。それでも来るのか?」


「うん、言ったよ私。君の力になりたいって。」


 しばらく返答に時間がかかったが、自分自身に決心がついた。


「お前になんかあったら絶対助けてやる。」


「・・・・・!バカ、かっこつけんなっ!」


「・・・じゃねえと剣が重くなるんだよ。」


「二人とも車に乗ってくれ。」


 こうして<日本部ヴィジランティー>本部へ向かう俺たちだった。





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