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追跡19.5 対面

満月視点ということで19.5です。

 夜の林道。夜なのに少し明るいのは月のせいなのか分からない中で、風を切りながら走る。


「ほら、井手口、後ろよ!後ろ」


「ええ、わかっています!」


 今、私たちは任務を遂行している真っ最中。この林道を走り抜けながら、群がる悪魂間アクゴンゲンをお掃除する仕事。


「はぁぁああ!!」


「クガッ!」


 井手口は後ろについてきた悪魂間を振りのける。彼の武器は盾のような形状をしていて、私の身長より、はるかに大きい。その盾による衝撃波はすさまじく、盾自身が生きているように感じる。

 でもこれ盾の意味ないでしょ・・・私の武器<十字口 Gガン>の威厳ない~


「満月さん!!後ろです!!!」


「わかってる~~~よっ!!!」


 走り抜けていた勢いに乗り、後方へ体と銃口を向ける。勢いをなくさないために人には見えない高温高圧ガスを十字型の銃口から噴出しながら、相手へと狙いを定める。

 私の武器は・・・ようは、あれよ、小型ジェット機みたいにもなるってこと。燃料は私のエネルギーとか体力とか削っているんでしょうけど・・・

 ついてきた悪魂間の姿は人間そのものだけど、本性は悪魔や魔族に近い。だから、私達のいる世界に危害を加えるのは確かなのだから、ここで・・・ぶっ放す!!!

 私の銃から放った赤い光とともに悪魂間は跡形もなく消え去る。


「・・・流石、満月さんですね。」


「どれだけ湧いてくんの・・・」


「今ここが唯一、悪魂間と遭遇する場所ですからね・・・しかし・・・」


「その虫の発生源が見つからないんだよねー・・・」


「虫・・・ですか・・・」


 悪魂間・・・人間に取りつく悪魔の魂。人間の弱さ、権力、願望、憎悪、すべての感情を利用し、化物に変えてしまう・・・。この世界はいつからか、そんな存在を許してしまった故に・・・

 人は死ぬ・・・人間によって人間が殺される。例え、それが乗っ取られていたとしても、その人間の勝手な私怨でしかないのだから・・・


「どうしたんですか。」


「ううん、なんでもないよー。」









「・・・・おかしいですね。」


「え?何がなの・・・」


「そろそろ他の皆さんから状況確認のための報告があるはずなのですが・・・」


     それならもうできん


「「 !? 」」


 耳に直接聞こえたその声は、任務用のイヤホンからだった。井手口が怪訝そうに口を開く。


「・・・なぜそれを持っているのですか、あなたは誰だ。」


「イヤホン(こいつ)で話す意味はねぇ」


 イヤホンから聞こえた声が前方から聞こえてくる。イヤホンを足で潰し、林の向こうから現れたその影は人であって、片手にはスーツのような黒いものを持っている。


「あんた・・・仲間を!」


「ああ?こいつらか、退屈凌たいくつしのぎにもならねぇカスだったぜ」


「この・・・」


 私が銃を構えて警戒していると、井手口が何かを悟ったようだった。


「満月さん、相手に見覚えがあります、この男はラウスと言って・・・インディペンデントの一人ですよ。・・・なぜここに。」

 

 衝撃の事実だった。<インディペンデント>は6人くらいしか確認されてなく、その人物たちについては井手口が調べていたので驚くことではなかったけど、その選ばれた強敵たちのその一人とこんなところで出くわすなんて・・・

 そう、悪魂間と戦う理由はこの世界を守るだけではなく、<インディペンデント>にも関連性があるということ・・・一番近い存在が悪魂間であり、<インディペンデント>でもある。

 彼らの力は人間の予想をはるかに超えて強いと聞いたことがある。強い理由は何かに影響されているんではないかと・・・限りある中で、非現実的な・・・悪魔の力だとしたら・・・

 強大なその人間の欲望たる感情を悪魔が利用し、力を増幅させていくもの・・・それが彼らだとしたら、危険人物極まりないということになる。


「てめぇらは只者ではなさそうだが・・・俺には勝てんな」


 姿こそ人間・・・その言葉から放たれる気圧は脅威だった。足が震える。


「満月さん、逃げてください、私が引き止めますから・・・」


「そ、そんなことできるわけないでしょ!!私も!!」


「逃げろと言っているんだっ!!!!!!!!」


「・・・井手口・・・」 


「大丈夫です、先に帰って、あなたの変態くんを指導してやってください。約束ですよ?」


「・・・わかった、早く来てよね・・・」


「・・・」




 そうして私は井手口を後にしたのだった。



 主人公と井手口さん達の話は関連性というか、同時刻に起きている出来事なのでご理解お願いします。次話投稿を待たれよ

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