記憶の追跡
gakuyaと言います。分かりにくいとは思いますが、読んでいただけるとうれしいです。初心者ですので温かい目で・・・では、どうぞ。
人間には名前がある。名前があることで独自の区別ができる。人は、その名前を呼び合ったり、あることの楽しさを共有したりする。人間じゃなくても犬にも猫にも・・・。名前があることは素晴らしい。
しかし、俺には名前がなかった。名前というものは俺にもあったはずなのに、思い出せない。一般的にいう、記憶喪失 なのではないか? その線も疑ったのだが、それにしては何か妙だった。確かに、俺がこれまで、どんな人生を歩んできたのかは知る由もない。妙に疑う根拠があるわけでもなかった。
記憶を失う前の俺。それを思い出せるような感じがする。するのだが、見えないのだ。見えない というのもおかしな観点だが、大事な文字が黒く塗りつぶされた、みたいな・・・。だが、やはり説明もできそうになく、不思議な感覚で、分からないことだらけだった。そんなこんなで時間というものは過ぎていった――――――名前もないまま・・・。
ただ、今に至るまで忘れることもなく、ぼんやりしているものがある。これが俺の頭の中にあった唯一の記憶というもの。それが、見えない記憶の残滓だとするならば、すべきことは、これしかない。記憶の追跡。
「ぼく、ぼくや・・・きいとんのかっ」
この声は辻おじさんだ・・・口調こそ、おじさんなのかおじいさんなのかわからんが、とりあえず、記憶を失った頃から俺の面倒を見てくれてる。この辻おじさんこそ何者なのか俺にはよくわからない。
「なんだ、おじさん・・・」
「おまえこれからどうするつもりなんだ・・・」
「さあな」
俺だってどうすりゃあいいのかわからないのに・・・。ぼんやりとした唯一の記憶、それは広い駐車場にいた。辺りは静寂に包まれ、車こそあるものの人の気配がしない。夜であるためか不気味だった。そんな中、俺は一人の少女の手をにぎりながら走っていた。ここまでくるともうぼんやりではないのだが、恐怖というものがあった。あの時の俺は確実に・・・。大男に追われていたのだから。
「ぼくや、ちょっと頼みたいことがあるのだが」
「なあおじさん、その呼び方やめてくれないか・・・そんな子供でもないし」
「はっはっはっは、ぼくや、ありがとうな」
「まだ、やるとは一言もいってないだろ・・・」
何を頼むつもりなのか・・・まあ頼まれてやるか。
「隣の町まで行ってきてほしい。そして、あるものをとってきてほしいんだ。」
このパターンは知っている。隣の町といえば大抵、辻家の家に行けということである。またか・・・まあ、どうせ野菜をもらって来いとでも言うのだろう。
「剣をだなあ・・・」
まじか・・・そんなもの取りに行く俺はどうなる。
なぜここで辻おじさんが辻家にいないのか、なぜ自分で取りに行かないのか・・・よく分からない。ただ、おじさんにもそれなりの事情があるのだろう。いつか知る時がくるかもしれない。
「なぜ、そんな物騒なもんをもってこなきゃいけないんだ?」
「ぼくや、これからのために必要になる・・・おまえにだ」
俺に?なんで?まだ言ってる意味がわからなかった。辻おじさんの顔は、にこやかな顔ではなく、いつになく厳しい顔だった。眉間にしわを寄せ、真剣なまなざしに、俺は圧倒されていた・・・。このおじさんにこんな顔があったのかと。
「わかった」
そして、隣の町へとでかけた。
話自体はこれから女の子が出てきたり、剣が出てきたり・・・正直どうなるかわかりませんが頑張ります。暇があればまた書きたいと思いますのでよろしく。




