表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

一つ目の話 ~ご案内~

 この街の片隅には知る人ぞ知る特別な喫茶店がある。


 出される軽食やケーキは美味しいし、コーヒーや紅茶も店主がこだわりをもって入れたものだから、評判がいい。


 でもそれだけじゃあ他の喫茶店と大して変わりはしない。


 何が特別かってね、あそこの店主、ご先祖様が桃太郎なんだってよ。


 そう。あの鬼退治で有名な桃太郎だよ。


 桃太郎は御伽噺(おとぎばなし)じゃないかって?


 馬鹿言っちゃいけない。あれもちゃあんと昔にあったことなんだよ。


 店主も桃太郎って名前なんだぜ。あそこの家系、男の子が生まれると必ず桃太郎って名前にするらしいよ。


 じいちゃんも父ちゃんも同じ名前って混乱すると思わないか?


 まあそれはさておき。あそこはホントにいい店だぜ。


 ちょいと個性が強い奴らが居るせいであんまりお客が来ないみたいだがねえ。


 いやいや、人気がないわけじゃあないんだ。


 ただ、やっぱり一般人の目には御伽噺の血を引く者が変な奴らに見えるらしいよ。


 でもね。あそこの空気に慣れればあそこほど良い喫茶店は見つけられないと思うよ。


 店主が桃太郎の子孫だなんてまだ信じられないって?じゃあ行ってみればいいさ。その喫茶店に。


 店名?ああ、まだ言ってなかったっけね。


 <喫茶 御伽噺>っていうんだ。安直な名前だろ?


 まあ一度、行ってみることだね。


 もしかしたら、君の人生ががらっと変わる出会いが、あるかもしれないからねえ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ