正義の鎖
「本当にすまなかった!」
ここは自衛隊本部。目の前で俺に深々と謝罪しているのは
陸上自衛隊のトップ、松金晟司陸将だ。
「まあ無理もありませんよ…お気になさらず。」
「ありがとう…君のお陰で被害は確実に減った…」
「…何人…何人が被害に…?」
「これはメディアにも公表した情報だが…この近辺で確認された死傷者は2455人、世界規模ではおよそ3万人が被害に遭ったと報告されている。」
「そう…ですか…」
つまり、学校はほぼ壊滅。死傷者とぼかされているが、生き残ったのは少数だろう。
「それでだね…」
松金陸将が気まずそうに口を開いた。
「現行の兵器では、奴ら…君が撃破した機体によるとチェルンボーグと呼ぶようだが…奴らを撃破することは出来ないんだ。だから…」
「自衛隊に入隊せよ…と?」
「ああ。来るべき奴らの侵攻を、食い止めてほしい。」
「分かりました。では、三つお願いがあります。」
「出来ることであれば叶えよう。」
「今現在解っている情報全てを教えてください。そして…僕をサポートする部隊と、会議室を貸してください。」
申し出は快諾されて、会議室はもらえることになった。部隊もエリートを集めて配属するとのことだ。
それよりも、わからないことがたくさんある。
一つ、奴ら…チェルンボーグとは何が目的で、誰が操っているのか。
二つ、俺が能力を得た理由。
三つ、この能力の細かい仕組み。どこまで可能なのか。
四つ、なぜ俺は能力を得る前から冷静に判断できたのか。
話によると今日の流れはこう。
10:42 アメリカ、イギリス、ロシア、エジプト、日本の上空に未確認飛行物体出現、これが例のでかいステルス機だ。
10:45 ステルス機が地表に攻撃を開始。
10:56 アメリカ軍、ロシア軍が戦闘機を用いて反撃するも失敗、撃墜される
その後も各国が軍、自衛隊を投入し続けるも効き目なし
11:02 ステルス機がコンテナ投下、機械兵器「チェルンボーグ」が行動を開始
11:08 日本の陸上自衛隊が到着、これに応戦するも壊滅
11:13(おそらく)俺が指輪を拾う
11:15 俺が「チェルンボーグ」を1機撃破
直後、全チェルンボーグの行動停止
11:16 全チェルンボーグが撤退。
っとまあこんな感じ。
不思議なのは、全チェルンボーグの動きがリンクしていること。俺の…能力者の存在が予想外だったのか?
というかこの指輪外れないんだが?
ともかく…俺の両肩に世界が乗っていることにはかわりない。今は能力の分析だな。




