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第四部 ターカオ

「日本国民のみんなが米が高くなって困ってるんじゃあああああああああああああああああああああああああああああああ。可哀想だからサクマヒメが作っていた米をみんなに安く売ってあげるんじゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」

 サクマヒメは自身が育てていた稲から作った米を皆に安値で売り始めた。安い米が欲しい皆はそれに飛びつき、サクマヒメブランド米は一瞬で売り切れた。

「売り切れたからまた作るんじゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。みんな待っててくれええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」

 サクマヒメは需要に追いつくように頑張って米を作っていた。サクマヒメのミラクルパワーにより、通常よりも早く稲穂から米が穫れるようになっていた。そして作りまくり売れまくりの日々を過ごしていたら、

「億万長者になったんじゃ」

「ふむ、具体的にはどれくらい」

「ごにょごにょ」

「くれ‼」

「ストレートに欲してきたな、貴央先生‼」

「ああ、実は家を買ってしまったせいで、割と生活がピンチなんだ! 幻野くんも養わないといけないし!」

「貴央先生にはお世話になっているから、これくらいならあげてもいいんじゃ」

「豊穣神‼ マジ豊穣神‼」

 貴央先生はサクマヒメから万札を沢山貰う。生々しい光景だ。教師が生徒に貢いでもらうという。

「まんこ舐めましょうか⁉」

「いや、そこまで遜らんでも」

「いつでもウチに来てくれ‼」

「ああ、それは嬉しい」

 ちなみにここは保健室で、今は休み時間だ。最近貴央先生は家を買ったため、保健室にいる時間が少なくなった。とはいえサッカー部の顧問という新設定も生えたため、そこまでサクマヒメらとの交流の機会が減少した訳でもない。

「しかし、お前は意外とドライだよな」

「何が?」

「いや、ドランゴのことだ」

「ああ」

 そう、ドランゴは実はハーハラという異世界人の女の子だったのだ。サクマヒメは卵を拾って孵化してからずっと面倒を見てきた訳だから、全く思うところがない訳では勿論ない。

「可愛かったのう、ハーハラ」

「サクマヒメ」

 遠い目をするサクマヒメに、貴央先生は何を思うのか。

「まあそんな深刻な顔をするな。幻野くんをこっちに送り届けたのもハーハラちゃんだし、絶対また会えるさ」

「ん? ああ、そうじゃな。ワシも向こうの世界行ってみたいのう」

「ああ、それは私もだな。てか、行ってみるか?」

「え」

 サクマヒメはきょとんとするが、

「いや、不可能では全然ないだろ。幻野くんが向こうとこっち行き来してるんだから、私達だって彼に頼めば向こうに行けるはずだろ」

「まあ、理屈の上ではそうじゃが。マジで行くのか、貴央先生」

「ああ。私とサクマヒメで異世界攻略しようぜ‼」

 サクマヒメと貴央先生は拳を打ち鳴らす。こうして二人の異世界攻略が始まる。のだろうか。まずは幻野くんに頼まなければ。と貴央先生は胸を高鳴らせる。小さな胸を。


「えー、まじっすか。じゃあハーハラ呼びます」

「ありがとう、幻野くん」


「本当に行くの? サクマヒメ、ターカオ」

「当たり前だ‼」

「当たり前なんじゃああああああああああああああああああああああああああああああ‼」

「まあ別にいいけど」


「ハッサンだ‼ ハッサンじゃないか‼ ハッサンの筋肉‼」

 貴央先生はハッサンに抱き着く。そして豊富な筋肉を堪能する。

「胆嚢も堪能しなくては」

 といい、貴央先生はハッサンの前掛けをまさぐる。そしてあったそれを、撫でるように捏ね回す。

「う、く、何だこの子は」

 ハッサンも貴央先生の変態性に動揺する。まあそれはそうだろう。彼女は現実世界人だから変なのではなく、現実世界人の中で飛び抜けて変なのが彼女なのだから。

「おお、デカいな。この棍棒は」

「へへ、キングアックスだぜ」

「そこまでではない」

 と貴央先生は冷静な評価をハッサンに下す。ハッサンはボッツの妹によく似た貴央先生の愛撫により、どこかへ逝っちゃいそうなくらいに高揚する。それを表現するかのように下半身は肥大化する。

「う、く、出るぜ、ターカオちゃん」

「私は貴央だ。うわ⁉」

 ハッサンのアモールの水が噴き出した。貴央先生はシャワーのようにそれを浴び、全身が白い粘液塗れの最高の姿になる。

「貴央先生がまるで夢みたいなあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、愛情のガトリングを一身に受けたんじゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」

 貴央先生とハッサンの戯れを見てオナっていたサクマヒメは、衝撃のシーンに股間が熱くなる。あまり女子中学生に見せてはいいシーンではない。そもそもハッサンの元々の格好からしてギリギリアウトなのだから。


「やれやれ。いきなりハッサンをイカせるとはな。こいつはとんだじゃじゃ馬ハリケーンガールが、異世界から来たものだぜ」

「て、テリーさん⁉」

 貴央先生の脳がバグる。

「い、いや、私の推しはあくまで幻野くん、ボッツだ!」

「俺も推してくれよ。可愛い死神ちゃん?」

「はい! 推します!」

 貴央先生はテリーに顎を軽く持ち上げられ、きらきらした瞳で唇を差し出す。いや、ドラクエ6はこんな乙女ゲーだっただろうか。そして先程のハッサンとの反応の差が露骨だ。ハッサンはいじけてしまうが、

「ああ、いやハッサン! 私は君も好きだぞ! 筋肉を嫌いな女子はいないからな!」

 そう、筋肉とは強さの象徴であり、女性だとなかなか手に入れがたいものだ。つまりハッサンのような筋肉達磨も、ある種女性が憧れる理想像に近いとも捉えることができる。ハッサンは元気を取り戻し、

「ハッスル、ハッスル」

 とハッスルダンスを始めてしまった。それを見て貴央先生は、ゲームのままだあと少し嬉しくなる。そう、貴央先生は初登場時からずっとドラクエ6大好き少女なのだ。


「この子が、ターカオ。本当に」

「私そっくり」

 ターカオの声と貴央先生の心の声が重なった。そして、

「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」

「貴央先生‼」

 貴央先生とターカオの身体が発光し、

「全て理解した」

 二人は一人のターカオとなる。


「ママダンテ」

 ターカオの衣服は全て弾け飛び、

 超火力の攻撃がダークドレアムを強襲する。

「ぐわああああああああああああああああああああああああああああああああ‼」

 ダークドレアムのパンツも弾け飛ぶ。二人はしばらく全裸で向かい合い、

「私の負けだ。で、望みは何だ?」

「デスタムーアを倒して、世界を平和にしたい」

「良いだろう」

 ダークドレアムは快諾し、デスタムーアのいる狭間の世界へ飛ぶ。ターカオらを連れて。


 そしてダークドレアムはデスタムーアをボコボコにし、

 夢の世界に平和な日々が戻るのだった。


「いやあ、楽しかったなあサクマヒメ」

「スライムジュース美味しかったんじゃ」

 二人はディズニーランドの帰りみたいな感じに感想を交わす。

「ママダンテ!」

「うわ、びっくりした!」

「ふふ、私も魔法が使えるようになってしまった。賢王ポロンの気分だ」

「ええのう。私も魔法使ってみたいわい」

「まあ、あっちの世界だと魔素みたいなのが多いみたいだから、あっちで練習すればコツ掴めるかもな」

「じゃあまた行こう!」

 サクマヒメと貴央先生は拳を打ち鳴らす。そして軽くキスをする。その情景に

「うわ」

 と幻野くんが初心な反応を示す。

「おいおい、幻野くん。ちょっと股間が熱くなってないか?」

 貴央先生が淫靡な追い詰め方をする。さすがだ。

「そうですね。帰ったらまたセックスしますか?」

「な!」

 しかし、幻野くんのこの返しにより、貴央先生は赤面してしまう。

「また?」

「いや、違うぞサクマヒメ!」

「また貴央先生のパイパンマンコ見たいなあ」

「パイパンなのか、貴央先生」

「違うぞ! ボーボーだ! 黙れ、幻野くん!」

 貴央先生は混乱して推しに強い言葉を浴びせてしまう。しかし幻野くんは全く気にした様子もなく、楽しそうに笑う。そして三人は

「もう帰るの?」

「ああ。またなハーハラ」

 ハーハラに現実世界へ送り届けられ、短かった旅行は終わる。

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