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椿に毒  作者: 可燃
序章
5/6

序章の終わり

まじで遅れてすみません。

どのへんまではセーフかな…っていうのを探ってました。

今回はまじやばめの百合があるんで気をつけてください。

飛行魔法で移動すること2時間ほど。

「ついたよメイズ。ここが私の通っている冒険者ギルドだ。」


「…失礼ですが、かなり年季が?」


「ん、たしか今年で20年目になる、と言っていたかな?」


20年。私の知らない時間。

―――ん?なんだ?なんか引っかかる…

「ま、とりあえずはいろうか!」


「…はい。」


「戻ったよべリュー。」


「あ!おかえりラン姉さま!!

 と……………!!」


「?」


冒険者ギルドから飛び出してきた少女…おそらくべリューというのだろう。がランさんに飛びついたかと思うと、こちらをまじまじと見つめ、目を輝かせた。

「マーティ姉さま…!!」


「!?」


どうやら、またマーティという方と間違えられてしまったらしい。ランさんに助けを―――

「あ!!マーティさんじゃないですか!?」


「え、」


「わぁっ、本当だ!マーティ様、戻ってこられたのですね!」


「ちょ、話を…」


「おいお前ら!マーティ様がお話をしてくださるんだ!

 さっさと静まらないか!」


「ほらほら道を開けてくださいな皆さん。

 まずはギルド内に入れないと落ち着きませんよ。」


「あ、あの……ランさん?」


「…あー、あのなみんな。

 どうもこの子はマーティとは別人みたいなんだ。」


「ゑ?」


「そうなんですよ。あの、私はメイズ・ノーゼと申しまして…」


「ノーゼ家のお方でしたか!?」


「あ、あの」


「とんだ御無礼を…!どうかお許しくださいませ!」


「…あの、私はそんなガラじゃないのでそんなに畏まらないでほしいです。

 それに、養子ですからなんの権力もありません。

 ですから、普通の一冒険者として接していただいてよろしいですか?」


「……はー…随分とちゃんとした嬢ちゃんだねぇ。」

「よく見れば別嬪さんだな。」

「何だ違うのか…マーティ様はあれ以来戻ってきていない…どうされたのだろうか…」

「にしても本当にマーティさんに似てますね!親族の方ですか?」


「う、あ、私はただの養子です!

 多少龍の血は流れてますが…

 …あの、マ

「そうでしたか!

 ではでは、冒険者登録をしに来たんですよね?案内しますよ!」


_____________________________________

「うっし、これで冒険者登録は終わりだ!おつかれさん!なんか食ってくかい?」


「…あの、後ろの方にずっとその…胸を見られてますが…」


ギルドマスターだという黒髪の女性:センジュ…と後ろから彼女の胸を見ている栗毛の女性。

「ん?いやこいつはいつもんことだから気にすんな。

 おいリア!!隙あらば胸を揉むのをなんとかしろ!!」


「ふっふふ〜!ボクはセンちゃんのwifeだから問題nothingなのさ〜!」


「え、えぇ…?」


「問題しかねぇよこの野郎!!

 ラン!ちょっとこいつぶっ飛ばしてくれ!!」


「ん?ギルド内で喧嘩しちゃだめなんだろ?

 しかもA-とS-なんてそりゃあ…ねぇ?」


「お前こんな時だけ守りやがって!!」


「あ、あはは…?

 と、とりあえず私飲食ブース行ってきますね!!」


「じゃあ案内してあげるよ。

 センジュ、ありがとうな。」


踵を返して飲食ブースへと逃げるように移動する。後ろは相変わらず騒がしいがランさんの対応を見る限りいつものこと…なのかな……?あれがいつものことでいいかはともかく。

「…と、ここですかね…?」


「!!マ…じゃなかった、こんにちはメイズさん!!」


「こんにちは…べリューさん。」


「え!?わたし自己紹介したかな?お姉さんエスパーなの?すごーい!!」


「え、あ…ランさんがそう呼んでるのを聞いて。」


「そういうことか!!でもちゃんと覚えてるのすごいね!!」


「そ、そうですかね?」


いくら小さな子供の言う事とはいえどまっすぐに褒められると流石に照れる…。

まぁ、悪い気もしないですがね!

「べリュー…いや、いいか。レアンを呼んできてくれ。」


「わかったよ!!」


「ランさん自分ずっとここに居たんですが無視しないでくれますかね?

 べリューも。」


「わ!!さっきまで居なかったのにレアンが現れた!!

 瞬間移動!?すごーい!!」


「あなたが気づいていないだけですよ?」


「え!?影薄すぎて気づかなかった!!すごいね!!ニンジャになれるよ!!」


「…«旋刃(シェルブレイド)»」「«魔法中断(マジックキャンセル)»!」


何やってんだこの人は!?普通幼女に向かって魔法放つ!?アホなの!?あとちょっと殺意こもってたよね!?アホなの!?

「ちょちょちょ、何普通に幼女に魔法はなってんですか!?」


「…?」


「いやしらんぷりしないでくださいよ!?」


「いや……あのなメイズ、べリューはBランク相当の強さなんだよ。」


「…What?」


「対してレアンはせいぜいC+程度(笑)。敵うわけ無いだろう?」


「…それはそうですね。」


「おい今自分のこと笑いやがりました?」


「さぁ?なんのことかなぁ?それより宿を取らせてくれないか?」


「はぁ…。…あ、ツインルームですか?別々ですか_」


「あー…メイズはどうしたい?」


「えっ!?えーっと…安い方で。」


「安いのはツインルームのほうなのでそちらでとりますね。」


「あぁ、よろしく。朝食は

「7時で!!」

 え…?」


「っあ、すみません!!私朝が弱くて…。」


「…いや、別に構わないよ?じゃあ7時でよろしく。」


「はーい!!」


手慣れた様子でべリューさんが予約表に書き込んでいく。

「…おや?マーティさん?」


「えっ?」


「メア?幻覚でも見てるんじゃないか?ほらこの回復薬をグイッと…」


「いやこれ毒ポーションですよね?殺す気ですか?」


「バレたかい?まぁ冗談は程々に、この子はマーティとは別人だよ。」


「そうですか…。…こほん、では改めまして。

 はじめまして。ワタシはメア・レグリュアと申します。貴方様のお名前は?」


「私はメイズ・ノーゼと申します。以後よろしくお願いいたします。」


「こちらこそよろしくお願いいたします。

 ところで、ノーゼ家のご養子の方でしたよね?なぜ冒険者ギルドに?」


「ええ……。

 人買いでしょうかね?複数人の方に連れ去られて監禁されていたところをランさんに助けていただいて。成り行きでここに。」


「そうでしたか。 

 ということは、本日冒険者登録を済まされたところですよね?

 ワタシ達のパーティにいらっしゃってはどうですか?」


「まあ、お誘いいただきありがとうございます。ですが

「私のメイズを取らないでくれるかな?」

 …え、ランさん…?」


「おや、貴方がそこまで執着するとは珍しい。また食べる(・・・)つもりですか?」


「…«解除無効特性付与(キャンセルブロック)»«風槍(ウィンドスパイア)»」


「がっ…!!」


「…ラン、さん?」


目の色が変わっていた。比喩ではなく、実際に。先程まで淡い水色をしていたランさんの瞳がとても鮮やかな紅に。

「…その話は、しないでくれるかい?」


「っ、はは…。えぇ、わかりました。ですからっ…首締めるの止めてもらっても…?」


「わかってくれたならいいよ。」


睨んで、威圧をしたランさん。にこり、と笑って、淡い水色の瞳に戻ったランさん。

到底私には、同一人物と思えなかった。

____________________________________

「只今戻りました」


「おかえりメイズ、寝る前に一杯どうだい?」


お風呂から戻ってくるとランさんがワイングラスを傾けていた。

別に飲むのは構わない、が…

「私は構いませんが、ランさん既に酔ってませんか?」


「いーや!これくらい大丈夫さ!!」


その割にはもうワインボトルが一本空いていた。

「…そうですか。ではお隣失礼します。」


「はい、これ。このワインにはぴったりなんだ。」


「これは……チーズ、ですか?」


「そうだよ。それは燻製にしてあるから、苦手なら止めたほうがいい。」


「いえ、ありがたくいただきます。燻製はなかなかに好きですから。」


「…マーティ」


「どうされました?」


「…いや、なんでもないよ。」


そういって再びグラスを煽るランさん。イッキするんじゃありません。

___________《しばらく飲み会が続きます》____________

「っと、そろそろ寝ようか…」


ふと外を見ると夜はすっかり更けていて明かりがついていない。

なかなか長く飲んでいたようだ。

「そうですね。では先にベットに…」


「―――マーティ?」


「ランさん…?」


「えい」


「ほわっつ!?」


何故かランさんに押し倒されてしまった。逃げようにも力が強くて…!!

「んぅ!?」


「…」


なんで!?まじでなんで!?なんでキスまでするの!?しかも舌が…!!

…あれ?なんか懐かしい……?

「ん〜!!」


「っは…♡ご馳走様…♡」


「は、はひ…、ランさん…どないされはりました…?」


「…?今日はつれないねぇマーティ?」


「っは、私マーティさんじゃ…」


「…へぇ?そんな冗談言って逃げようとするんだ?」


「…えっ」


「あはは、いいよ?今夜は寝かさないから…♡」


「ふぁっ!?ちょっ、まじで、まっ、待って………ひっ♡」

______________《お察しください》______________

「…マーティ……」


「…なんで、懐かしかったんだろう」


「……ん、マーティ…いや、メイズか…」


「はい、メイズです。おはようございます。」


「うん、おは……え?」


自分の身体を不思議そうに見るランさん。

「…メイズ、ちょっと聞いてもいいかい?」


「…どうぞ」


「なんで私達…裸なんだ?」

そう、なぜならば私達は裸だから。

「なにか思い当たることは?」


「…あー………」


「…なにか、言うことがあるんじゃないですか?」


「大変申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁ!!」

※日本では20歳未満の人の飲酒が法律で禁止されています。

 ですがメイズ達のいる世界では«毒耐性SLV.1»を取得するか、20歳になることで飲酒が可能になります。

それと今回瞳の色について初めて描写しました。瞳の色は魔力保有量で変わるという話を前にしたかと思います。なので順番を↓

黒<白<薄い黄色<黄色<橙<赤<水色<青<薄紫<紫

です。

色の描写に関しては人によって個人差があります。

参考までに登場人物たちの年齢と瞳の色↓

べリュー 8歳ほど  薄い黄色

レアン  14歳ほど  白

メイズ  17歳ほど  赤

ラン   17歳ほど  水色

メア   21歳ほど  赤

センジュ 25歳ほど  薄紫

リア   25歳ほど  紫

描写と基準は違います。ランは淡い水色と表記していますが、魔力保有量による区別だと水色です。

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