7-16 未知の国からの招待16、、エピソード7最終話
すると、所長からの発言が、
「皆さん、驚かせて申し訳ない。この対決を中止させるために、申し訳ないが、この大きなオブジェを倒してしまったが、本当に緊急だったのでお赦し願いたい。今から、どうしても聞いて頂きたいことがあるのです。」
すると、2人のプリンセスが、
「なんですって!とにかく、この対決が終わってから、伺いますよ!」
そう言いながら、また、向き合う2人、
「だめだ!待って下さい!それは、絶対にいけないのです!先に話しを聞いて下さい。お願いです。これから、とても重大な話しをしますから。もはや、2人は、別の意思に操られているのです!」
すると、2人のプリンセスは、ふっ、と我に帰って、やっと冷静になった。
そして、とんでもない事実が明らかになってきたのである。
先日、研究所において、モデルたちのオーラを調べた時、エミリアだけが、別の人格が宿っていることが確認されて、それは、美と命の水を飲んでいたせいだということが判明した。しかし、その人格というか、意志が眠っていて、それ以外には何も感じられないのだが、今、プリンセスの対決中に2人を測定すると、どちらもその意志が復活し、互いに向き合って、その中で、怒りのエネルギーが活動していた。
つまり、美と命の水と、美のエキスのどちらにも、隠れた人格が宿っていることがわかった。ここで、詳しいことは、まだわからないが、2つの水は、どこか共通したところがあるのではないかと思われる。
そして、とりあえず、その人格が宿っていることを事実であると証明することが2つある。
その、一つ目として、所長は、非常に高性能で、どんなオーラでも捕えることができるオーラチェッカーを取り出し、その録画機能を使って、たった今、プリンセス同士の対決を録画したので、ぜひ見てほしいという。そして、再生した。
すると、相対している2人に重なって、黄色で渦巻くオーラと、赤く渦巻くオーラの、2つのオーラがぶつかり合っているのが映っていた。
そして、この渦巻くオーラこそ、それぞれの、水と、エキスに宿っている人格の、怒りのオーラであり、もはや今のプリンセス同志の対決は、半分以上、いやほぼ7割以上は、その怒りの意志同志の対決だったのだ。そして、このまま続けると、その持てる力をすべて、その命までも残らず出し切らされて、2人共、消滅していただろう。
かなり昔に2ケ国の最後になった、プリンセス同志の戦いは、まさに、今回と同じものであり、誰も止めることがなかったせいで、両者が消滅するまで終えることができなかったのであろう。
その2人の怒りの意思は、昔から、それぞれの水に宿っていて、2ケ国のトップが飲んで対決する時に、初めて目覚めるのではないかと思われる。
「そして、私は、究極の美貌追求研究所の所長として、過去に大変な発見をしていました。それは、この写真を見て下さい。」
所長がだした写真は、古い書物に書かれたものの文章が書かれている。
「これは、ナリント国のパルタス宮殿の中から見つかった陶器製の入れ物に入っていた書物にあった1部で、(究極の美の追求者が、眠れる意志を目覚めさせる時、破滅の道が訪れる)、と書いてあったのです。
おそらく、今、2人の対決が始まって、意思が目覚めた。前回にあったプリンセス同士の対決と同じです。そして、そのあとの破滅の道が訪れるというのは、2人のプリンセスが消滅してしまったことを意味しています。それで、今、同じことが起ころうとしているのです。つまり、今、2人のプリンセスは、消滅するところだったのです。」
すると、アネットが、
「この文字は、私たちも見たことがあります。コトールルミナス国の文字も同じだわ。」
すると、エメリスも、
「なんですって!これは、私たちのアルタコーネス国の文字ですわ。」
「それなら、はるか昔には、両国で共通しているところがあったのですね。そして、それは、ナリント国にあるのかもしれません。」
「その通りです。これで2人のプリンセスは、この対決の途中から、宿る2人の怒りの意思によって戦わされていたに違いないのです。これは、今、この勝負が最後までいったとしたら、2人の命は終わっていたことでしょう。本当にギリギリのところでした。」
すると、がっくりと身体が崩れて、膝をついて倒れるエメリス、泣きながら、
「しかし、このままで、悔しい気持ちを残して、終わりにするなんて、とても耐えられないわ。国の多くの美人たちの代表者としてはね。」
すると、アネットから、
「エメリス、私は、あなたたちの女性たちの姿を、今日あなたを含めて、初めて見せてもらったわ。ここで、正直言って、簡単に私たちの方が美貌が勝っているなんて言えないわ。だって、あなただって、母国でも、かつてみたことがないほどの美しさだもの。本当よ。だから、この勝負は、本当に命懸けだと思ったのよ。だからといって、今ここで、この勝負は、もう終わりにするとは、簡単には言えないけれど、少なくとも、私たちは、これから、先人たちの残した記録や言葉をよく調べて、2ケ国に何があったのか知る必要があるわ。もしも、勝負が、またいつか再開することがあったとしても、それを知ってからでも遅くはないわ、そうですよね、所長さん。」
すると、
「その通り。アネットのおっしゃる通りですよ。今は、もはや勝負を続ける時ではないです。以前、ナリント人に、いったい何が起こっていたのか、今、見た2つの渦巻く怒りのオーラとは、いったい、何なのか、それを、調べることこそ、真っ先に行なうべきことなんです。」
「わかりました。少なくとも、この時点では、この勝負、お預けにしますわ。しかし、あくまでも、休戦よ、アネット、所長さん、いいわね。」
「もちろんよ。それでは、私たちを帰して下さる?」
「そうね。今は、それしか、なさそうね。」
すると、アネットから、
「よかったわ。それなら、私がここに来るのに使った、うちの、政府専用機があるから、それで帰りましょう。」
「そうね。仕方ないけど、これにて、所長さんを始め、皆さんにはお帰り頂くしかほかないわね。」
コスメや所長やモデルたち、全員支度を整え、専用機に乗り込んだ。そして、所長から、
「せっかくの、ご招待頂いたのが、こんな形になって残念だが、新たにわかったこともあって、無駄にはならなかったと思っています。必ずや、2ケ国の真の平和がくるために、真実を明らかにできる日がくると信じています。それでは、失礼します。」
エメリスも、
「きっと、また、お会いしなければならないと思っています。では。」
互いに、手を振って、専用機は、飛び立っていった。
そして、数日後、エメリスは、2ケ国間の戦いについて、考えていた。
すると、復活の間の担当官が、息を切らして、エメリスの元にやってきた。
「プリンセス!」
「担当官、どうしたの、いったい。何事?」
「それが、大変なことになりました。復活の間にあった、美のエキスのビンが、なくなりました。誰かによって、盗まれたのです。」
「なんですって!しかし、あの部屋の入り口の、美顔認証を通ることができるのは、この国では、この私しかいないはず!」
「しかし、それを突破した者がいるんです!それしか考えられない!」
「それは、おかしいわ。私以外には、突破できる人は、いないはずよ!」
すると、顔面蒼白になったエメリスは、
「ああっ!そういえば、いたわ!少し前にやってきた、あのモデルたちよ。あの時、私が美のエキスを取りに行った時に先回りして、あの美顔認証を突破したモデルがいたわ!なんてこと!これは、もはや、あの国からの宣戦布告と見られても仕方ないことだわ!このままでは、すまさない!絶対に!」




