6-9 ドリームドリームドリーム⑨
すると、少し微笑んだ表情になっていく龍崎玲子。
「なるほどね。これで、本当に、やっと終わることができるわ。コントローラー!アウト!」
突然で驚く所長。
「どうしたんだ!いったい!」
「ちょっと待って。出ていらっしゃい、オービス!」
すると、もう1人、オービスが出てきた。彼女こそ、夢の中のオービスであった。
あまりの驚きに、一瞬呼吸が止まるフランソワ高木。
「あなたたちに閉じ込められていたオービスを、さっき解放したわ。」
「どうして、わかったんだ。」
それは、夢の中で3日前にさかのぼる。
学校の授業が終わって、放課後、再び公園の遊具の土管に潜んでいたフランソワ高木。しばらく、ここに来ていなかったので、龍崎玲子やオービスにも見つからないだろうと、思ってきていたのだ。
すると、その出口付近に女子高生の脚が見えた。
しまった、オービスがきたのか?それなら、今日は、なんとか乗り切るしかないな。
すると、
「所長さん、いますか?」
えっ、ここの、夢の中のオービスは、今、フランソワって呼んでいるはずだ。ということは、、、。
「いますか?」
「誰だ?名前を教えてほしい。」
「私よ、私。本物のオービスよ。だった今、ドリームメーカーでやってきたの。」
なんと、本物のオービスがやってきた。
オービスの元に駆け寄るフランソワ高木。
「驚いたぞ!きたらだめだ!なぜやってきたんだ!」
「帰ってきたコスメから、色々と話しを聞いて、実務さんと打ち合わせして、可愛い評価の数値が上がらないように、時間稼ぎのために私が夢の中の私と入れ替わるためよ。その間に、実務さんがドリームメーカーをなんとかして、操作できるようになったら、連絡するって言ってたわ。」
「そうか。実務さんがなんとかしてくれそうなんだね。」
「そう。どうやって連絡してくるかは、わからないんだけど、そう言ってたわ。」
「よし。じゃあ、とにかく、今は、もう1人のオービスを探して捕まえないと。」
「捕まえたら、どうするの?」
「それは、何処かに閉じ込めておかないといけないな。縄で縛って。」
「ええ、そんな。かわいそうよ、私。」
「だけど、騒がれたり、暴れられたらいけないからね。」
とにかく、急いで、夢の中のオービスを探して拘束して、入れ替わらないといけない。
「君だったら、放課後、モデルの仕事がない時、どこに行く?」
「そうね。まず、クレープ食べに行くかな。」
「じゃ、まず、クレープ屋に行こう。」
そして、しばらく歩いていると、オービスが、
「ええっ!この辺、あたし、学校の帰りによく寄るわよ。同じ場所なんだわ、びっくりよ。」
うれしくて、小走りになるオービス。
とにかく、急いで、夢の中のオービスを探して拘束して、入れ替わらないといけない。
「しかし、、、ということは、クレープ屋も、いつものお気に入りのお店があるといいけど、、、、。
あったわ!ふわふわキッチン!」
「じゃ、ここで、オービスが来たか、きいてみよう。そうか、本人を見てもらう写真がないな。」
「大丈夫よ。あたしがいるじゃない。写真より、たしかだから。」
「言われてみれば、そりゃそうだ。」
すると、店員さんに、
「すみません。私と同じ顔した女子高生がきませんでしたか?」
「ああ、さっききたよ。クレープ買って行ったよ。ええ、君じゃないの。おんなじ顔だ。君たち、双子?いやあ、双子にしても似すぎだな。」
「やっぱり、きていたのね。」
「さすがに、本人だから、どこに行くか、よくわかるな。」
「ええと、それじゃ、何にする?」
「ええっ!クレープ食べるのか?」
「えっ、当たり前でしょ。ここへきたら、クレープ食べなきゃ。なんか変?」
「いや、私たちは、オービスを探しているだけだから、それどころじゃないだろう。第一、こんな夢の中でお金なんか持っているわけないだろう。」
「お金持ってないの?一応、探してみてよ。」
すると、ポケットを調べると、
「なんと、いつも持っているサイフがあったよ、お金も一万円札が入ってた。」
「やったあ。それは食べてもいいってことよね。」
「こんな時にしょうがないなあ。1番安いチョコバナナでいいよな。」
「えっ、そんな。一万円札あったんでしょ。もうちょっと奮発してよ。」
「仕方ないなあ。じゃあ、早く決めてくれよ。」
「えーとね。ダブルアイスいちご特盛チョコソースプレミアム、にする。」
「うそだろ、それ、1,200円もするぞ。」
「いいじゃない、お金あるんだから。」
「しょうがないなあ。じゃあ、すみません、それを2つお願いします。」
「うそー!所長さんも食べるの?」
「いや、これは、大切な実験なんだ、夢の中でも、味がわかるかどうかを確かめようと思って。」
「それなら、私が食べて教えるわ。私が食べて、伝えて、わかれば、それでいいでしょ。」
「いや、それは、自分で確かめた方がいいと思う。こういう実験は、人任せにはできないんだ。」
「お待ちどうさま。」
「わーい。」
「おい、わーい、じゃないぞ。次は、どこへ行けばいいんだ。」
「クレープ買ったから、これは、公園で食べるわよ。」
「なるほど。」
公園に着いた2人は、もくもくとクレープを食べた。2人とも、笑顔で食べたので、どうやら味はわかったらしい。味は、わかっただけではなくて、美味しかったらしい。
「じゃ、食べ終わったし、次は、どこに行けばいい?」
「そうね。次は、ウニコロね。別に、いつも買うわけじゃないけど、なんか新しい服がでてないか見たいのよね。」
「わかった。初めに言っておくけど、服は買わないからな。」
「わかったわよ。お金は、あるから、買えるのに。もう、ケチね。」
「いや、そうじゃなくて、買っても、夢から目覚める時に持って帰れないだろう。」
「ああ、なるほど、納得!」
「まったくもう、納得、じゃないだろ。」




