6-6 ドリームドリームドリーム⑥
しかし、私は、うっかりした。奥に再び身を隠したが、目の前に現れた、その女子高生に声をかけられてしまったのだ。
「高木、さん?」
「だ、誰だ!」
「やっぱり、フランソワ高木ね。私は、龍崎玲子じゃないわよ。安心して、でてきて。」
「ええっ、誰なんだ。名前を言ってくれないか。」
「私よ、コスメよ。」
ええっ、なんでコスメが、ここにいる。
「ええ、コスメが、どうして、この夢にでてきた。」
「ごめんなさい、突然で。わけを話すから、でてきて。オービスは、行ってしまったから、今は、もう大丈夫よ。」
私は、安心して、土管のような遊具からでていくと、そこには、やはり高校生のコスメがいた。
「あなたも高校生なんですか。」
「そうなのよ。この設定じゃないと、この夢に、途中からでてくるのは、難しいらしいわ。だから、龍崎玲子も女子高生なのよ。」
「どうして、ここにいるのか、あと、ここまででわかることがあれば、全部話してほしい。」
「わかったわ。」
コスメの話しによると、フランソワ高木が睡眠脳科学研究所に行ったまま、なかなか連絡がないので、コスメと実務の2人は、研究所に様子を見に行った。しかし、研究所は、すでに閉められていて、やっとの思いで、裏口からなんとか中に入ることができた。そして、ドリームメーカーにつながれているフランソワ高木を見つけたのだった。そのモニターには、オービスとの可愛さ評価数値が示されており、90になると、夢から解放されて、ベッドから起き上がり、実在するオービスを刺しに行くことがプログラミングされていた。実務計子は、その機器の操作方法が、母国のメモラーという特殊な機器と少し似ているといい、なんとかして、プログラミングをやり直し、夢から解放するか、せめて、その行動を変更することができないかと、操作を始めた。すると、コスメは、隣りの部屋に、やはりドリームメーカーにつながれた龍崎玲子を発見し、龍崎玲子のモニターを確認し、フランソワ高木が目覚める時に同時に起きるようにプログラミングされていることを知った。
そして、実務計子は、しばらく、フランソワ高木のドリームメーカーを操作して、さらに内容確認をしていると大変な事実を知ることとなる。それは、どうしても、フランソワ高木に伝えないと大変なことになるのだった。龍崎玲子は、さらに危険な罠を仕掛けていたのであった。どうにかして、フランソワ高木に伝えないと、危ないのは、オービスだけではなかった。
そして、その部屋に、もう1台ドリームメーカーを見つけた実務計子は、コスメに、どうか、このドリームメーカーをつないでフランソワ高木に危険を知らせてほしいと頼むのだった。最初のうちは、夢に入り込むことを不安に思って動揺していたコスメだったが、その危険な内容を聞いたとたんに驚愕し、それなら自分が知らせに行くと決意をした。
すると、実務計子は、10分ほど、その機器を操作すると、夢に入るための操作方法を理解することができた。しかし、フランソワ高木の機器と、龍崎玲子の機器については、セキュリティをかけてあり、変更する操作は不能に設定してあり、設定内容を見ることはできても、これ以上のことはできないのであった。
さて、さらに、別室にて、3台目のドリームメーカーを操作し始めた実務計子は、とうとう、フランソワ高木の機器との同期に成功した。これで、ヘッドセットを装着して、ベッドに横になったコスメは、これから、フランソワ高木の夢に入っていくのである。そして、万が一のために、コスメには、いくつかの事柄を伝えると、了解したコスメは、徐々に意識を失って、夢に入ってゆく。
目覚めたコスメは、高校の教室にいた。静かに教室を出ると、校庭から出ていくオービスを発見した。その後をつけるコスメ。そして、商店街をぬけると、公園に向かうオービス。しかし、公園を一通り見ると、去っていくオービス。その後を続いて、後をつけようとしたが、遊具の土管の奥に人影があるのを発見した。どうやら、誰かが隠れていたように見えたので、まさか、ひょっとしてと思い、声をかけてみた。




