6-2 ドリームドリームドリーム②
ここは、睡眠脳科学研究所。
UBPRI (Ultimate Beauty Pursuit Research Institute)究極の美貌追求研究所、所長フランソワ高木は、ある美人研究学会に呼ばれて、来日していた。
その後、海外に出張が多いことから、睡眠をより良く改善するために、今回、この研究所を知って、朝から訪れていた。
受付の若い女性は、アンケート用紙を渡して、現在の体調や、睡眠の状態を調べていた。
「高木さん、現在のところ、寝付きが遅いのと、眠りが浅いので、よく夢をみることが多いようですね。これでは、たくさん睡眠をとっても、なかなか身体の回復が遅かったり難しいかもしれませんね。それでは、こちらにある機械で改善していきましょう。それでは、こちらのベッドに横になって下さい。」
すると、横になったフランソワ高木は、頭に特殊なヘッドセットを被せられた。だが、次の瞬間、ベッドの四方から金属の留め具のようなものが、ガチャンガチャン、と音を立てて飛び出し、高木の手足を完全に拘束してしまった。
「ああっ、な、何をする!」
「フランソワ高木さん、あなたの目的は、もうわかってるわ。私の名前は、龍崎玲子。いかにも、今日まで、数多くのモデルたちを襲わせたのは、私よ。このドリームメーカーを使ってね。私ね、モデルをやってるけど、なかなか売れなくて人気がでないのよ。自分で言うのもなんだけど、けっこう容姿とかいい線いってると思うんだけど、私より、後からデビューしている子が人気が出ているなんて、こんなのおかしいわ。」
「何を考えてるんだ。売れないからといって、犯罪に走るなんて、そんなことはやめるんだ。この機械を外してくれないか。君だったら、地道に売り出していけば、必ず目が出る日がくるさ。だから、こんなことはやめたまえ。」
「ここにきて、お説教なんて聞きたくないわ。もう、私のやり方で、モデルたちには、制裁を加えるわ。それでね、そんな理不尽なモデルたちに、ちょっと休んでもらおうと思ってね。モデルたちに怪我をさせるためと、そして、襲われたことを事件として大騒ぎさせること、そして、この私を差し置いて、他のモデルたちにいい目をみさせてきた、このモデル業界を大騒ぎさせて、混乱させることが私の目的よ。
この機械を使って、ここに客としてくる男性に夢をみせるのよ。夢の中で、実際にいるモデルから、告白されて、その男性は、夢の中でカップルになるの。ところが、最後に、そのモデルからふられてしまい、逆上して、目が覚めると、そのモデルを恨んで刺しにいくって寸法よ。刺したあとは、ここに来る前から、刺すまでのことは、すべて忘れてしまうからね。実は、本当に目が覚めるのは、刺したあとだから、証拠も残らない。なかなか、よくできているでしょう。
あなたも、本当は、それを調べるために、ここにきたんでしょ。バレてしまって、残念ね。モデルたちを調べるために、モデルラボに、盗聴器をかくしておいたのよ。その罰として、あなたには、あのオービスを刺しにいってもらうからね。この機械で、夢に入ったら、もう終わり。あなたも、オービスも2人ともおしまいね。じゃあ、いってらっしゃい。」
そう言うと、龍崎玲子は、機械を起動させた。ブゥーッ、と音を立てていくと、フランソワ高木の意識がだんだんと薄れていく。
「お願いだ。こんなこと、やめてくれ、たのむから、、、あああーっ、、、。」




