5-10 無敵のモデル アイリスの秘密⑩ 、、、エピソード5 -最終話-
そして、この後のスケジュールを確認するために、自分の手帳をみるエテリア。そこには、驚きのメッセージが書いてあった。
それは、
【これは、私、エテリアに、昨日の自分が、自ら自分宛に書いたメッセージです。もしかしたら、このメモをみて、私、エテリアは、驚くかもしれない。しかし、それは、ミレニスが、記憶を消去させるガスを使用するかもしれないので、あらかじめここに記しておく。これを見て驚いたということは、記憶を消去されたに違いないのです。
ここで、ミレニスについて、すべての情報が消されていることを想定して、ここに、ミレニスについて、改めて、書いておくことにする。
ミレニスとは、本名、ミレニス・ジャクリーン・ペネストリア、特殊なガスを研究し、製造する、ガスの研究者として、第一人者である。
という書き出しで始まっている、自分宛に書いたメモを読んでいた。今回の、美警察総本部に、ミレニスがやってきたことまでの経緯が書いてあり、以下に、当日までのことが記してあった。
ミレニスからの連絡によって、美警察総本部に、捜査員全員を集めるならやってくるという約束をした。その時に、ガスを使用して、全員を眠らせるとか、何かを仕組んでいるかもしれない。あるいは、最悪の場合には、記憶を消すガスを使用される可能性もある。一応、そのために、全員ガスマスクも用意してあるが、万が一、通用しなかったということになると、全員の記憶は消去されて、おまけに資料を、すべて持ち去った可能性がある。
そこで、改めて、念のために、ここに、必要な追加情報を書いておくが、ミレニスは、特殊なガスを使って、どのようにしているかは不明だが、虚偽美貌を行なっていた容疑がある。そして、それは、ラベンダーの香りが、キーワードであり、おそらく、ガスを使用するところに、ラベンダーの香りあり。ただし、その香りは、微量であるので、すぐに消えてしまうので、捜査には注意が必要である。それから、私、エテリアと、ミレニスの関係の情報について、追加しておく、、、、、。】
と、そのあとには、続けて、アルデオン山で初めて出会ってから、あの、悪魔の実を共に食べ、美貌を共に失ってから、現在までの2人の様子について、自分宛に記してあった。
それをみて、驚くエテリア。記憶を消されたエテリアにとって、ミレニスは、たった今、初めて知った人物であり、過去の自分に初めて知らされた人物であった。自分が、あの実を食べていたことも、美貌を失っていたことも、実は、1人で遭遇していたことだと思っていたので、ミレニスのことは、すべて忘れていたのである。
「まさか、このメモをみて、本当に驚かされるなんて。私は、このミレニスという人間を、甘くみていたのね。まさか、記憶を消すガスが本当に存在するなんて、それをあらかじめ想定していた過去の自分を、改めて褒めてあげたいわ。それに、その時に、用意していたガスマスクが通用しなかったことまで考えて、このメモを、記憶を失った私に残すなんて、なかなかやるじゃない。私も、ただ無駄に、美警察総本部の頂点に上り詰めたわけではなかったというわけね。しかし、この私がやられて、おまけに記憶を消されたなんて、信じられない。だけど、過去の自分が、最後に、ミレニスとの接点を残しておいてくれたのよ。この、過去の自分が、今の自分に残してくれたものを、決して無駄にはしない、いつか必ず活かしてみせるわ。」
その後、総指揮官は、捜査員全員に、そのことを伝えて、捜査を再開したが、ミレニスは、どこにも見つからない。その時、ミレニスは、すでに日本に旅立っていたので、これ以上、何も進展することはなかったのである。
そして、エテリアも、この最後の事件を未解決のまま、総指揮官を退かなければならなかった。そして、80年の生涯を送るため、日本へ行くのであった。




