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3-5 2人の美少女

さて、ここで、やはり、モデルを目指している姉妹がいた。

木関汐里きせきしおりと、木関梨々きせきりりあの姉妹である。2人は、上京してきて半年、21才と20才の若い姉妹は、居酒屋 飲みすぎ食べすぎ、で働いている。本当は、こんなところじゃなくて、すぐにでもモデルになりたいのだが、2人とも、若いせいも手伝って、世間知らずだし、結局、モデルのことも何一つ知らないので、しばらくモデルについて勉強をしながら、少しお金を貯めたいと思ったのだ。幸い、色々と探したが、ここの居酒屋が、破格にバイト代がよかったので、好みではなかったけど、最近移ってきたのだった。


「l(2人そろって)いらっしゃいませー。」


すると、店長は、はしゃいでいる。

「おおー、いいねえ。俺さあ、君たち2人は、すっごい美人だし、て、いうか、なんでこんなに美人なんだ、って、改めて思うんだけど、まあ、それは、置いといて、こんなところに似合わない見た目だろ、勤められるのかと思ってけど、今の、いらっしゃいませー、なんて、気合いが入って、なかなかいいよ。


仕事ぶりも、とても真面目だし、色々と気がきくよな。見直したよ。その綺麗すぎる顔が、あんな挨拶って、そのギャップがいいよなあ。こんなに美人なのに、さっぱりした性格が、本当に気に入ってるんだよー。来る客はさ、そのいらっしゃいませー、を聞いたあと、君たちの顔を、みて、皆、ひっくり返ってるんだぜ、最高だよー。君たち、ほんと、最高!」


「どうも。じゃあ、もう一度、l(2人そろって)せえの、、、いらっしゃいませーーっ!」

「おおおー、いいねえ、いいねえーっ。」


実は、本当は、2人とも、この挨拶、めちゃくちゃ恥ずかしいのであった。でも、店長に気に入られて、嬉しい2人。


この店は、お酒も飲めるのはもちろん、食事だけにくる、若い人たちも多いし、居酒屋でもあるし、食堂っぽい雰囲気が、客層を広げている。おまけに、美味しくて、リーズナブルなのが、1番の魅力なのだ。


この日も、店は、超満員。


しかし、この、モデルを目指してる2人だが、これがまた姉妹そろって、本当に、稀に見る美少女。ここの居酒屋で2人そろって面接を受けた際にも、あまりの美人さに、店長は、本当にうちでいいのかい、って、何度も確認して、その場で採用が決定した。とにかく、それ以来、居酒屋には、一度来て、2人を見た人は、必ず、居酒屋の常連となっていった。それほどまでに、圧倒的な美しさであり、それならナンパも多いかと思いきや、あまりの美人さに、近寄り難く声をかけるには、ためらわれるという逆の現象が起こっていたほどなのである。


しかし、ある日、やはり、起こることは、起こるべくして起こった。その日も、客があふれていて、2人は大忙し。やはり、ここは、料理も美味しいし、店内も広いので、家族連れもけっこう顔を出す。居酒屋ではあるが、意外にも食事目当ても多いため、注文の種類も多いのです。そんな忙しい日は、2人以外にも合計で5人で注文を回している。そんな多くの客の中、2人のスーツ姿の男性2人、とても長く食事をしている。そして、アルコール類は一切注文をせず、ゆっくりとゆったりと食事をしている。


そして、午前1時にラストオーダーとなり、この頃には、さすがに家族連れはおらず、サラリーマンのグループか女子の飲み会PART.2か、合コンの2次会だ。そして、閉店の2時を迎えて、なんと、これまで3時間はいたスーツの男性2人。ラストまでいたのである。


「すごいわね。アルコールなしで、3時間いたわよ、あの2人。」

「ほんと、珍しいわね。食事だけで。」


午前2時には、片付けて閉店。明日は、お店は休みなので、2人は、昼まで寝て、そのあとは原宿にショッピングでもするかあ。店内の掃除をして、あくびをしながら、店をあとにした、と思ったら、外には、さっきのスーツ姿の男性2人。


「こんばんは、こんな夜中にすみません。ちょっといいですか。」


うわっ、日本って、どこでも安全なのに、たまにはいるのね、こういう人たち。そして、姉妹2人は、顔を見合わせ、いきなりダッーシュ!足には、自信のある2人、手荷物も、少ないので、あっという間に、店から何十メートルも走り去った。


「もうこない?大丈夫?」

「そのようね。あの2人、スーツで真面目そうに見えたけど、なるほど、お店に長くいるわけね。私たちを狙って、最後までいたのよ。」

「ああっ、私たち、可愛すぎるのも罪なことね。」

「ほんと。ああっ、モテない子たちが羨ましいわ。でも、仕方ないわ。」

「恨むなら、可愛いすぎる私たちを、生んだ母を恨んでほしいわ、生まれつき可愛すぎる私たちには、どうしようもないのよ、ほんとうに。」


「だけど、たぶん、さっきの2人、この店にきて、今まで生きてきて、こんなに可愛い子がいるだろうか、とか、思ったんじゃないかしら。だって、そんな眼差しで、私を、見ていたわ、今、思い出してみると。」


「そうよ、じゃなきゃ、閉店まで、店内にいて、待ってるわけないもの。私もそう思うわ。だけど、いざとなって、よくみれば、姉の私の方が、だんぜん可愛いくてハマってしまったんじゃないかしら。だけど、ほんとうは、姉狙いだけど、2人はいつも一緒だから、ギリギリ閉店まで、2人とも、待ってるしかないって、思ったんじゃないかしら。もう、姉の私の方が、だんぜん可愛いだなんて、あの2人は、なんて、正直な人たちなの。」


「そうねえ。私は、むしろ、お姉ちゃんは、ちょっといなくてもいいんだけど、妹狙いなのを知られて、余計に警戒されても、あとあと面倒になるから、とりあえず、2人まとめて、狙っているふりをしていきましょう、とか話し合いしているんじゃないかしら。私たち、仲のいい姉妹なのに、妹の私ばかりをきれいだとか可愛いとか思って、まあ、そう思うのも仕方ないんだけれど、私の次に可愛い姉の身にもなってって思うのよ。そう考えると、実際に、興味がなかったお姉ちゃんには、余計に心配させて、ごめんなさい。」


「そんな、余計な心配まで。ありがとう。でも、私も、私たちって、このお店だと、どうしても2人じゃない。それって、姉の私だけを1人にできないから、仕方ないから、2人に声をかけたんじゃないかしら。向こうも2人なので、そこで、それぞれ2組に分かれてから、私の方は、話しを進めて、妹の梨々亜の方は、やっぱりやめときます、とかいって、やめるとか、そんなことを考えてるんじゃないかしら。もしも、そうなったら、ごめんなさいね。」


「l(2人声を合わせて)きっと、そうかもしれないわ。」


その後、1日のお店の休みがあって、次の日がやってきた。これまた、とても忙しい。ところが、きました、きました、あのスーツの2人が、またもや、やってきたのです。それも、今度は、お昼時に。


姉妹2人は、それぞれに、思った。興味を持たれている自分だけが進んで行って、断ってしまえば、これで終わるし、妹にl(姉に)迷惑をかけなくて済むに違いない、また、閉店に待ち伏せされては、妹にl(姉に)迷惑がかかるわ、そう、それしかない、と決断をしたのであった。姉妹2人は、それぞれの場所から、急いで、スーツの2人の前に駆けつけると、偶然にも並んでしまい、互いに気づいていないまま、口火を切った。すると、その、声までシンクロしている。


「l(2人同時に)すみません。お断りします。」


そして、90度頭を下げた。すると、姉妹2人とも、互いに気づいて、顔を見合わせて、えええっ、となった。

だが、スーツの2人は、それに対して、返事がシンクロして、


「l(2人そろえて)お2人とも、お昼休みに、お時間頂けないですか?私たちは、モデル事務所から、参りました。」


すると、姉妹2人は、頭を上げて、互いに顔をみあわせて、

「l(姉妹2人はシンクロして、返事をした)ええっ、私だけじゃないの?」

すると、またもや、シンクロした返事が、

「l(スーツ2人も同じく)そうです。お2人とも、ですう。」

「l(すると、姉妹のシンクロの返事)わかりました。宜しくお願いしますーっ。」


すると、姉妹2人は、心の中で、希望しないl(姉の方まで)l(妹の方まで)スカウトしてくれて、そこまで配慮して下さる、なんて思いやりのある方たちなんでしょう。これは、ここに決めるしかないわね。


だけど、決めたあとになって、私だけ、トップモデルになって、いきなりl(姉が)l(妹が)やっぱり事務職の方に移って下さいとか、言われたら、どうしよう、あまりにもかわいそうすぎるわ、だけど、そんなことまで考えてしまう私ったら、なんてl(妹思い)l(姉思い)なの。


というわけで、午後2時から、2人は、お昼休みに、モデル事務所ビューティースマイルから、モデルとして、スカウトをされた。色々と、話しを聞く中で、自分だけではなかったんだ、意外だなと、2人ともつぶやいていた。しかし、そのあと、本命は、自分だけど、もう1人も、まあまあいけるかもしれないと、思って、一緒に声をかけたに違いない、すると、姉のl(妹の)ためにもなったから、まあ、結果オーライよ、と、それぞれに思うのだった。


ついに、2人そろって、モデル事務所ビューティースマイルに、めでたく所属することとなった。居酒屋の時給とは比べ物にならない収入になり、念願のモデルへの道が開けて、2人の目標がまたさらに一歩近づいていくことになった。

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