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2-15 真相の行方

一方で、灯と瞳の勤めるコンビニでは、瞳は、依然として入院中であり、灯は、ウニコロの1か月限定モデルとコンテストは、終了したので、久しぶりに復帰した。


しかし、その間、店長は、コンビニをやめて、新店長に変わっていた。ちょうどその頃、このコンビニのある商店街では、多くの店舗が、全体的なリニューアルに向けて、工事を行なっていたが、突然、商店街自治会に対して、5,000万円の寄付が匿名で行われた。エミリアが優勝した賞金を、自分が勤めるコンビニのある商店街に寄付をしたのだった。


そして、その1週間後、2人の刑事が、灯の下、コンビニを訪れた。

「獅子童さん、こんにちは。」

突然で、驚く灯、

「あら、ご無沙汰してます、刑事さん。」

2人は、灯を見ると、思わず驚きの声を上げそうになった。

すると、小声で、

「君、エミリアさんだろ。全然、わからなかったよ。 それにしても、女性のメイクってやつは、すごいものだな。」

灯も小声で、

「ここじゃ、獅子童さんでお願いしますよ。」

「ごめんごめん。実は、例の事件のことが、色々わかって、伝えに来たんだ。今、時間あるかな。」

「ちょうど、私、休憩になるので大丈夫です。獅子童、休憩入りまーす。」

すると、2人と中に入って、改めて話しを聞いた。

「悪いな、忙しいところ。」


実は、足浦 瞳は、大学時代、ゼミの教授から、その才能を買われて、目をかけてもらっていた。しかし、同時に、その研究のことで遅くまで残り、協力をする中で、教授からひどいセクハラを受けていた。しかし、同じ頃、他にもセクハラで困っている女子大生がいて、そのために、トリカブトから、例の、痺れる薬を開発していたのである。


しかし、出来上がりを待たずに、他の学生に訴えられて、その教授は大学を追われた。しかし、嫌な思い出しかない大学を卒業を待たずに、中退をし、その後、例の小屋で、薬を完成させ、砂時計のペンダントの砂と入れ替えて、常に持っていたという。そして、大学中退後もセクハラのダメージがなかなか回復が難しく、普通に就職することができない瞳は、母から、コンビニのバイトを勧められて、始めてみることにした。


そんな頃、彼女が立ち直るきっかけとなったことこそ、エミリアだった。エミリアの、完璧とも思わせる透明感のある美しさと、一度見つめられたらどこまでも惹きつけられてしまうその眼差し、そして、その魅力的で圧倒的なオーラは、瞳の心を、衝撃的に撃ち抜いてしまった。この時から、大ファンになった瞳は、エミリア一色のような生活が始まり、いつも写真を持ち歩き、部屋に飾ったポスターに、朝、出かける時、帰宅して部屋に戻るとポスターに挨拶をして、簡単に1日の報告をする。そして、日増しに、元気に明るくなっていく瞳。瞳にとっては、エミリアは、もう、ただの憧れではなくて、人生のすべてとなっていた。そのことからの、今回のエミリアのオービス不参加を知りつつのコンテスト参加と優勝は、かなりのショックであり、愛情が深すぎた反動で、半狂乱になってしまったのかもしれない。


今回、エミリアがオービスが出場しないことを知りながら、コンテストに出場したのは、商店街に寄付をするためであったと、楽目刑事から足浦に伝えてくれたのだが、納得はしていなかったようである。しかし、そのせいか否か、それからは、精神的にも少しずつ落ち着きを取り戻し、近いうちに退院する日も近いという。


退院したあと、とりあえず逮捕となるが、おそらく初犯であることや、悪質でないことなど、色々と、かなり軽い罪で済むのではないかという。社会復帰も近そうであるし、彼女の才能から考えれば、もっとその才能を活かせる会社に入れそうだという情報もあった。


「、、、というわけで、足浦さんから、君には、卑怯なことはしないで、という伝言だ。とりあえずは、よかったな。」

「とにかく、退院できるのはよかったですが、私は、やっぱりファンを裏切ってしまったのかもしれません。そこまでのこととは、思いませんでした。」

「いやあ、それは、仕方なかったことだと思うよ。別に、ずるいことなんて、何ひとつしていないんだからなあ。ただ、最後に、別のことなんだが、1つだけ、病院からも言われたことだが、君が薬を飲んだあと、本来なら、その効き目は、1か月は、痺れていて、コンテストには、絶対に出られなかったはずなんだが、どうして出られたんだ?」


あっ、しまった。こんなところをつかれるなんて、盲点だったわ。

「えっ?あ、ああっ、それは、たぶん、たまたまですね。偶然というか。」

「えっ?偶然とか、そういう問題か?先生は、えらく不思議がっていたぞー。」

「まあ、もう、いいじゃないですか。これに、そんなに問題ありますか。」

「いやあ、実は、病院の先生から、改めて、君の身体を調べさせてほしい、と伝えてほしいと言われてね。まあ、私たちから、伝える話しではないかなとは、思ったんだが、今日会うならと言われてね。」

「ああ、ごめんなさい。私、病院が嫌いなんですよ。そう伝えて下さい。じゃあ、私、これで、仕事に戻ります。」


そう言うと、コンビニに戻っていく灯。

「おい、待ってくれよ。先生には、なんて言えばいいんだい。」

「病院きらいなんです、って言ってたと伝えて下さい。じゃあ。」

そう言うと、レジに戻って、会計のレジ打ち始める灯、

「おーい、困るよ。仕方ないなあ。」

そう言いながら、カゴに品物を入れて、レジに並ぶ、刑事2人。

すると、2人が、会計に近づくと、隣りのレジと入れ替わる灯、

「おいおい、ひどいな。」

というと、また、カゴに品物を入れて、灯のレジに並ぶと、

また、会計間際に、灯は、隣りのレジと入れ替わる。

「もう、しょうがないな。あきらめるか。」

そう言いながら、そのカゴの会計を済ますと、帰っていく2人。


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